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3月決算銘柄の配当取りが明日までとなります。
紆余曲折があって株主となった皆さんには一定の配当金が利益の中から支払われることになります。
投資は自己責任ながら、投資家には配当金と株主優待に結果としてのキャピタルゲインないしキャピタルロスが生じることになります。
株式投資では結果としてリターン(インカムゲイン+キャピタルゲイン)がもたらされますが、長期保有の株主と短期保有の投資家にはリターンの獲得に違いが生じがちです。
つまり長期ではインカムもキャピタルも得る可能性がありますが短期では基本的にはキャピタルゲインないしキャピタルロスを生じることになります。
投資家としてはできれば短期の売り買いがなく長期に保有してキャピタルゲインも配当も得て、おまけに優待制度も活用できればこれに越したことはありません。
多くの企業が3月を決算期として採用していますので3月期末はその配当を得る権利が集中します。
年2回の決算で配当も実施している場合もありますが中には年1回の配当を実施する場合もあります。
また、配当を実施していないケースもありますので、この場合は基本的にはキャピタルゲインを目的にした投資が行われますが、将来の配当金を目標に投資する投資家もお見えになるかと思います。
市場平均の配当利回りは1.6%(東証1部)となっていますので現状においては国債の利回りや銀行預金の利子を上回るインカムゲインが得られることになっています。これには無配株や配当利回りが1%以下の銘柄なども含まれていますので、多くの有力企業の配当利回りは2%から3%となっていると推察されます。
高配当利回り銘柄で典型的なのは銀行株です。
預金していても知れているのにその銀行の株を買えば配当金がもらえてその利回りが3%台もあるという事例が数多くあります。
配当金が一定なら株価が下がれば下がるほど配当利回りは上がっていくことに投資家は気がついていると思います。市場では配当金をできるだけ上げていこうという機運がありますのでこの結果として株価は下方硬直型で推移することになります。
ただ、配当金は利益に中から株主に支払われることになりますので原資となる利益が低迷するということになれば配当金も減らさざるを得ないことになります。
一方では配当性向に対しての考え方もあって将来のリスクを考慮して配当性向を低くしておこうとする企業と、株主への利益還元を積極化させて株価を維持していこうとする考えの企業もあって投資家自らがその選定をしていく必要があります。
企業は投資家に呼びかけています。
うちの株を買うとこれだけ配当がもらえるよ。買いませんか・・。
将来はこんな会社になるから今のうちにうちの株を買ってはどうですか。
と呼びかけます。
こんなIRを積極的に行う企業もあれば、まったくIRなどしないでのんびり過ごしている企業もあって株価はそうした活動でも差がついてきます。
無配株に投資するか有配株に投資するかと言えば普通の投資家の皆さんは有配株に投資する筈ですが、上場したばかりの企業には無配株が多く、中には短期的な配当よりも未来の成長を優先させている銘柄もあってどちらが優位性
があるかは断定できません。
基本的な投資家のスタンスは有配株、しかも配当利回りの高い銘柄をコアにすべきとの意見が有力なのかも知れませんが、将来の成長性に賭ける投資手法もあって当然です。
EPSの成長を優先すべきか配当性向を高めていくべきかは企業によって異なりますが、投資家は投資する前にしっかりと投資スタンスを決めて臨む必要があります。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)