有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「しっかりと業績の状況を見極めてセル・イン・メイに備える」=
(有料メルマガ第379回・2016/5/2配信号)
【前略】
投資環境の悪化でリスクオフとなった市場では、多くの企業の株が、その企業の『本質的価値』とは違うバーゲン価格まで下落することが多いです。
その時に買いたい株と同じように下げている自分のポートフォリオ銘柄を処分して売って(=買値からはかなり上げており含み益となっている場合もあれば、買値より下げて含み損となっている銘柄もあります)資金を作ろうとするならば、どの株を売るかの判断を短期間に下さなければならなくなります。
当然のことですが、現在持っているポートフォリオ銘柄も自分が厳選して選んで投資した、色々な意味で割安なバリュー株がほとんどです。市場で一時的についてしまったバーゲン価格と比較して『本質的価値』が高い企業ばかりです。
そのような株を売っても欲しい、より割安な株であるかどうかの判断も瞬時に行わなければなりません。普段から自分のポートフォリオ銘柄を評価しなおしておくという作業(=準備)も必須事項です。
そして投資の判断を行って実行した投資の結果が、自分が予想した動きとは逆で売った株が上がって、買った株が下がるという、ダブルパンチの損の往復ビンタ(=値上がり益の喪失と、買った株の含み損の増加)というダメージを被ることも多々起こります。この状態が一時的な場合もあれば、長期間継続してしまう場合もあります。
過去の長い経験が生きる時もあれば、まったく想定外のリスクが発生して、自分の思惑を吹き飛ばす事態が起きてしまうことも起こります。
一番わかりやすい例で言えば、東日本大震災が起こったのは3月11日でした。3月10日までの投資家を取り巻く環境と、3月11日の地震、津波の被害、福島第一原発の被災と放射能拡散事故の連続パンチで、私の投資あたまも白紙状態になりました。
しかし、どう立ち回ったら自分の投資資金を守れるかを考えないわけにはいきません。このような悲惨な天災リスクと人災リスクが複合で発生しているのですから、自分の株式のポートフォリオが被弾して損失が発生するのはやむを得ない事態です。
そのような厳しい状況の中でも株の売買は継続されて、刻々と株価が下落していく時の恐怖と、テレビで次々に映し出されてくる東北地方など被災地の被害の大きさと爆発して水蒸気を上げる福島第一原発の映像から受ける恐怖。
思い返してみれば、よくあれだけの恐怖の中で株式市場に踏みとどまって、株式投資を続けられたものだと少し自分を評価したい気持ちになります。
このような厳しい投資環境と株価の大きな下落を経験したことにより、それなりに投資度胸が鍛えられて、少々の株価の下落には動じなくなってきます。
毎年のアノマリーの『セル・イン・メイ』で生じるような下落くらいで心臓が縮んで身動きが取れなくなるような軟弱な精神力は、すでに持っていません。投資に使う心臓には、十分すぎるほどの毛が生えました。
しかし、どんなに図太くなろうとも、なるべく自分が投資している投資資産の金額を減らしたくないという思いは当然のごとく強く維持しています。
そのためには3月本決算銘柄に投資を行うならば、その企業の新年度の業績予想を確認し、かつ、その企業の研究をしっかり行ってから投資行動をスタートする。決算発表前に思惑でフライング投資などしなくても、十分に間に合うと考えています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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また、コラムでは、「世界の株式市場はリスクオフに動き出すような気配がしています。こんな時は財務内容が良く、現在の業績が良いばかりではなく、将来において現在の売上高を大きく増やす可能性のある新製品を開発している企業や、どんな景気状況になっても、その企業のサービスがないと日本の経済が成り立たなくなる強いビジネスを展開する企業の株価も下げる可能性が高いので、そんな企業への資金配分を増やしたいと考えてタイミングを狙っています。」と題し、リスクオフによる優良企業の下げが散見できる環境での、するべき投資行動を実例を挙げながら言及しています。
関連して、最近の研究銘柄で急騰した銘柄の背景検証や、コラム銘柄の技術的側面を深耕するフォローアップを行っています。
加えて、コラムで決算要観察とした最近急騰銘柄の確認と、決算後の下げがチャンスと考える研究銘柄候補を3社取り上げたほか、新たな研究銘柄候補3社をピックアップしています。
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