産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/
9月号連載記事
■知識社会では生涯学習が不可欠である
●知識こそ現代の「産業のコメ」である
戦後の復興期から高度成長時代には、「鉄は産業のコメである」などといわれていました。その時代の産業にとって必要不可欠であった「鉄」を日本人の食生活において必要不可欠な「コメ」に例えたわけです。
コメの消費量は当時から比べて減ってしまいましたが、それでも日本人の食生活に必要不可欠であることに変わりはありません。
現代において「産業のコメ」とはいったい何でしょうか?
それは「知識」に他なりません。
ドラッカーは、現代社会(先進国)においては、知識こそが経済の中心であり、過去の遺物となってしまった(あるいはもともと幻想であった)、「土地・労働力・資本」(生産の三要素)という概念にとって代わるものであると述べています。
●知識と情報は違う
知識と情報はいったいどこが違うのでしょうか?
情報はデータと呼ぶこともできますが、情報そのものに「判断」の要素はありません。情報やデータはあくまで事実の羅列で、その事実の羅列を「解釈し判断するためのもの」が知識です。
グーテンベルグ以来、「印刷技術」によって一部の特権階級に独占されていた(写本は現在の感覚で言えば一冊数百万円~数千万円くらいはする高価なものでした)情報が広く行き渡るようになりました。そして、現代の「インターネット革命」によって、情報はほぼ無料で誰にでもアクセスできるものとなったわけです。
情報は拡散すればするほどその価値を失います。例えば、インターネットで全世界に公開されている情報をわざわざお金を払って取得しようという人間はいないでしょう。
しかし、事実の羅列である情報そのものに価値は無くても、そのバラバラな情報を「解釈し判断」するための体系化された知識があれば話は別です。
現代のビジネスにおいては、物を運んだり、ねじを回したり、書類を記入したり、数字を計算したりするような「作業」はどんどん機械化・自動化されつつあります。逆に、どの部門に投資するのか、どのような人材を採用するのか、どのような広告キャンペーンを行うのか、どのような店舗戦略を採用するのかというような「判断」が「利益=富」の源泉であり、そのために必要不可欠なのが(体系的な)知識であるのです。
江戸時代には米俵二つを一度に担ぐことができる力持ちが重宝され高い給料をもらいましたが、現代においては、各企業が利益の源泉である「知識を持った労働者」の獲得に血眼になっているのです。
●知識労働者は雇われない
産業革命以降、多くの労働者が資本家に従属したのは、工業化社会においては、巨大かつ高価な製造機械を購入できるのは資本家だけであり、一般の労働者はその機械を保有する資本家の下で働く以外の選択肢が無かったからです。
(続く)
続きは、産業新潮
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9月号をご参照ください。
(大原浩)
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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)