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今週(2月13~16日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で337円63銭上昇し(率にして1.6%の上昇)、2万1720円25銭で取引を終えました。4週ぶりの上昇です。
週初から円高の進行を嫌気して13日(火)、14日(水)と日経平均株価は続落し、14日には、一時約4カ月ぶりに2万1000円を割り込む場面もありました。しかし、米株式相場が頑強に推移したことを受け、15日(木)は前日比310円81銭高、16日(金)は同255円27銭高と、ドル安・円高の進行にもかかわらず、大幅高となりました。
外為市場では、米国の財政赤字拡大、物価上昇への懸念からドルが主要通貨に対し全面安となっています。欧米投機筋のドル売りに、円相場は16日、一時約1年3カ月ぶりに1ドル=105円台を付けました。
安倍内閣は16日、衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副総裁の人事案を提示。黒田東彦総裁の続投とともに、雨宮正佳日銀理事と若田部昌澄早大教授を副総裁に充てる案を合わせて示しました。「リフレ派」の論客とされる若田部氏の起用は、現行の金融緩和政策継続のメッセージとなりましたが、円高の進行をとどめるには至りませんでした。円相場は来週も強含むものと予想されます。
日経平均株価で2万1000円レベルは投資指標で割安感が強くなりますが、円高に伴う輸出企業を中心とする来期業績への不安から、買戻し一巡後は、上値が重くなるものと予想されます。銘柄物色は選別色が強くなるものと見込まれます。
(水島寒月)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)