今週(4月9~13日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で211円22銭上昇し(率にして1.0%の上昇)、2万1778円74銭で取引を終えました。3週連続の上昇です。
週初から9日(月)、10日(火)と続伸しましたが、新年度にあたっての国内機関投資家の買いや、中国の習近平国家主席が10日のボーアオ・アジア・フォーラムで、米国を牽制する一方で市場の開放などにより貿易摩擦の緩和に向けた意欲を見せたことを好感する買いが株価の上昇を支えました。
11日(水)、2日(木)は国内の政情不安、米国のシリアへの軍事行動に対する警戒感などから続落。しかし、週末13日(金)は、米国トランプ政権がシリアへの軍事行動の先送りを決めたこと、外為相場でドル・円レートが107円台半ばまで円安が進んだことを受けて反発して終わりました。
ドル・円相場はテクニカル分析を重視する向きによれば、「円の上昇局面は終わった」との見方も浮上していますが、一方で、4月17~18日に開催される日米首脳会談で貿易不均衡問題が俎上にのぼるとの警戒感も根強くあります。
ただ、国内株式相場は、かなり「円高に対する耐性」を強めているように思えます。
米国株の動きが底堅いこと、足元で公表される主要国の経済指標が概ね堅調であることなどを踏まえますと、例年通り、4月相場は月末にかけ堅調に推移する可能性が出てきたものと考えます。
(水島寒月)
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