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先日は久しぶりの検査で大学病院へ行きましたが、相変わらずの混雑ぶりに驚いた次第です。クリニックの紹介状を持って行ったのですが、それでも結構待たされました。紹介状が無ければ数時間はザラだそうです。
担当医に聞いてみると、紹介状も無いままに治療に来ている方も多いし、持病を持つ年配者が増えているため治療が長引くなどで混雑解消策が無いと仰っていました。
以前にお付き合いしていた検査専門施設の院長先生が地域クリニックとの連携を強化する事業を模索していましたが、医療データの管理について様々な規制が障害になり、且つIT化を妨げる古い勢力の横やりなどによって進展が遅いと嘆いていました。
2000年代中頃の事でしたが、高度医療や検査を出来る大型施設が地元のクリニックから患者を紹介され、検査と必要な治療が済んだらデータとともに患者をクリニックに返すと言うモデルで、これが進めば無駄な検査が減り、患者負担も高度医療病院の負担も減ると考えて各方面に働きかけていたそうです。
ところが、下手に患者を紹介すると自院の患者が減ってしまうと考えるクリニックや、高度施設から出たがらない患者が多いなどの障害が予想以上に大きかったようです。
それに加えて医療データのポータビリティーに関する規制が緩和されないため医療機関同士のデータのやり取りが出来ず、且つクリニック側では設備投資を嫌がるなども障害となっていたとの事でした。
このモデルを専門医の先生方は賛同してくれていたようですが、新しい試みに尻込みする既存のクリニック(地域開業医、医師会既得権者)や薬局などが大きな抵抗勢力になっていたとの事。地元開業医にとっては高齢者はお得意さんですから、戻って来ないと食い扶持が減ると心配したようです(苦笑)。
同時に、何処で治療を受けようとも1割負担で済んでしまう(患者負担の少ない)保険制度が仇となっています。これはうちの老親も毎度言っていることですが、軽い症状でも「あれだけ安けりゃ薬局へ行くより病院に行くわ」と言う通りです。
掛かる医療費が5,000円か10、000円かの違いなら実費は500円か1,000円の違いですから、500円の違いなら誰でも立派な病院に通いたいと考えますね。
加えて、ここ数年は凄い勢いで整骨院や鍼灸院(マッサージ屋さん)が増えています。近所の下町商店街には100メートルくらいの間に4件もあります。
中には保険適用によりマッサージが安くなりますよと、その価格差を堂々と看板に掲げて営業している治療院もあります。1割負担のケースと2割負担のケースも併記して。
やっていることは15~20分程度の単純なマッサージですが、如何にも病気らしい記述にしたレセプトを書くことで保険適用にして荒稼ぎをしています。これでは医療費など減るはずもありません。
では患者の負担割合を増やせば良いかと言えば、負担増を嫌がる高齢者の来院が減る懸念がありますから開業医は猛反対です。「弱者虐めだ!」と。
高齢と言う基準だけで全員1~2割にする必要は無く、弱者は別の方法で守れば良いと思うのですが・・・。
どんな議論も十羽一絡げの正論(各論?)を主張する議論に陥り易く、医師会から最大献金を受けている与党も一緒に反対します。ITの利用促進により効率化を図れるはずですし、保険適用をしっかり見直さねばいけないのに、データがガラス張りになり無駄が排除されると困る医療・医薬関係者がロビー活動を強化します。もう何十年も同じことの繰り返しです。
悪い連中と言うのは、国の予算を絡め捕るのが一番儲かるビジネスであることを良く知っています。
金融も近しいところがあります。
毎月分配型投信にしても様々な仕組債にしても、可笑しいなぁ~と感じても業界利益のために改善が遅れます。そうこうしているうちに世界から取り残され、投資家は儲からず、世界一の預金残高が有効活用されないまま、いつまでも老後を心配させて金融機関を潤す施策が続きます。
かぼちゃの馬車による(恐らく詐欺)被害も形を変えた老後不安の一端と感じます。
余談ですが、財務省も弛み切ってますね。20年前の「ドボン、ザブン!」を思い出しました。
そもそも、若い(可愛い?)女性記者からの食事のお誘いにノコノコ出て行き、喜んでお喋りしている省庁トップでは弁解の余地は無いでしょう。驕りも度が過ぎており、セクハラ発言が有ったか無かったか以前のレベルの話です。こんな恥さらしは百数十年前なら割腹ものでしょう。本当に情けない。
ついでに、その録音が「犯罪だ」なんて口走る大間抜け議員まで出てきて…、これはもう呆れるどころか溜息しか出ません。
若い皆さん。この老害国家にはもう下り坂しかありません。
海外で収入を得る力を身に着けるなど頑張ってください。としか申し上げられない(無念)。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)