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情熱投資家、相川伸夫が語る注目銘柄アバント(3836)
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情熱投資家、相川伸夫が語る注目銘柄アバント(3836)

2018-06-27 14:43
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    <株主総会に行く人?行かない人?>


     株主総会ラッシュが続いていますが、それも今週で落ち着くことになります。


     株主総会は基本平日に開催されており、開催地も比較的東京に集中しているため誰でも参加できる訳ではありません。

     特に会社員の場合は休みが取れるかどうかが総会出席に際し重要なポイントです。

     株主総会に行ったらどんなメリットがあるのでしょうか?


    【株主総会出席のメリット】

    ・経営陣の顏と声(話し方)から人柄や経営に対する自信などを知れる
    ・株主の参加人数と質疑の具合から注目度が分かる
    ・質疑応答では経営陣に直接質問できる
    ・電話では流されるきわどい質問にも答えてもらえることがある
    ・株主総会での発言(質疑応答含む)は公的なIRにも等しい

    などが主なところでしょう。

     私が総会に参加する一番の目的は断然『社長に質疑応答をするため』です。
     逆に参加のデメリットは交通費や時間、労力ってところくらいですね。


     それでは株主総会の質疑応答では何を質疑するのが良いのでしょう??

     経営や新規事業などもあるかと思いますが、結論としては『何でもいい』んです。

     自分の心に正直に、気になることを聞いてください。

     つい、『こんな事質問したら恥ずかしいのかな??』と、怖気づく気持ちが生まれることもあるでしょう。

     しかし、何も『賢そうな』質問を意識しなくていいんです。

     あなたが気になることというのは他にも気になる人は居ます。

     そもそも、会社として事前に質疑応答のリハーサルまでやって練習したのに、質疑応答は数人&わずか10分くらいで終わってしまった時はとても空しいものです(笑)

     小型の会社では株主総会の参加人数が10人程度の時もあります。

     そんなとき、総会時間に余裕がありそうなら二回挙手をして、この機会に色々聞いてみましょう!!

     年に一度のこの時は社長にどんなことでも聞けるんです!
     総会に出席した人だけの特権です。


     自分だと、
    『会社の経営戦略における前提をどうやって決めたのか?』や
    『新規事業の黒字化の目処はいつであり、今後新規事業を既存売上の20%まで持っていくのに何年後を想定しているか?』
    とかの展望や青写真について聞くことが多いです


     株主総会が終わった後に懇親会とかを企画している会社はとても良いですね!

     そうした機会ではぜひとも料理なんかに夢中になるのではなく、会社の営業責任者や開発者、もちろん社長や取締役などから少しでも知識(製品や技術、業界の動向やリスク)や経営に関する考え(増資や、期初予想の数字の根拠、M&Aについてや配当、今後の利益成長に関しての野望)を聞きまくるのが良いと思います。


     会社はひとりでに大きくなることはありません。

     成長企業の社長が言っていましたが、『意志無くして成長無し』です。


     株主総会は一年に一回です。
     ぜひ主力級に投資をしている会社には参加をしてみてください。



    ■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー

     ※6月22日(金)執筆時点


    ・山王(3441)2016年12月19日配信
     株価560円⇒1205円(+115%)

    ・テノックス(1905)17年2月20日配信
     株価815円⇒1030円(+26%)

    ・LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
     株価894円⇒1270円(+42%)

    ・特殊電極(3437)17年6月12日配信
     株価2922円⇒4275円(+46%)

    ・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
     株価1831円⇒1800円(-1%)

    ・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
     株価1577円⇒1997円(+27%)

    ・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
     株価4845円⇒4050円(-16%)

    ・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
     株価1970円⇒1999円(+1%)


    ・テノックスは6月28日に株主総会があり、新代表に佐藤氏が就任予定です。
     今後経営者が変わることでテノックスのバリュー銘柄というイメージが変化を起こす兆しがあるなら、これは大変面白い可能性もあるので注目しています。


    ・LCHDは6月27日に株主総会があり、6月29日には新代表のダヴィンチの金子氏による機関投資家向け説明会ののち、一般個人投資家向けの説明会も予定されています。
     同社は現在混迷の真っただ中にあるので、現在の投資は投機であります。
     金子さんに賭けるならここでの投資のリターンは大きくなる可能性をはらんでいますが、今後どうなるか全くわかりません。
     私も説明会には参加しますので、どんな話が聞けるのか大変興味深いです。


    ・東北特殊鋼に関してポジティブな話です。
     アイシン精機は今後の経営戦略としてATの積極的な増産を掲げています。
     17年3月期年間980万台の生産能力であったものを2020年には年間1320万台に設備増強をしていくと発表(前回増産予定より+220万台)されています。
     これは世界的にはエンジンを使ったAT車、HV車、PHVが増えるという業界予想になります。
     東北特殊鋼が国内大手自動車メーカー、部品メーカーの半数以上の車種に供給しているのが、吸・排気エンジンバルブ「耐熱鋼」、電子燃料噴射装置「電磁ステンレス鋼」です。その国内シェアは、耐熱鋼で約70%、電磁ステンレス鋼で約60%ですので、これは同社にとってプラスです。
     株主総会は6月28日です。


    ・パウダーテックの株主総会は6月28日
    ・特殊電極の株主総会は6月27日



    ■アバント(3836)連結決算システム国内シェアNO.1


     この会社は現在客員アナリストとして私が在籍しているリンクスリサーチのウェブサイト『みんなの運用会議』にて4月24日に記事を掲載しました。

     今回改めてこちらでも取り上げさせて頂くのは、ピックアップ銘柄としてアバントを取り上げたいと思ったからです。


     取材して記事を書かせていただいたあと、個人投資家主催の投資オフ会『キャッシュフローゲーム会(幹事がボランティアでオフ会を10年、100回以上続けている大変素晴らしい会)』にお招きして個人投資家向けにIRをしていただきました。

     この時には春日CFOに御登壇頂いたわけですが、ここで前回聞いたお話よりもさらにアツイ話になっていたので、今回取り上げさせて頂くことにしました。


     ここも長期での投資が資産を億に近づけてくれる大変面白い企業だと感じましたので、改めて取り上げさせて頂きます(笑)

     今回の記事ではザックリとしか書きませんので、今日の記事だけではよくわからないという方はみんなの運用会議での記事も併せてみていただければと思います。

    ・アバントの記事(みんなの運用会議)
    https://double-growth.com/3836-abant/



    ■アバントって何やってる会社??


     連結決算システムを企業に売っているシステム会社です

     上場企業は投資家に対して四半期に一度決算短信を開示しますよね?
     皆さん見てると思います。

     財務諸表には

    ・BS(貸借対照表)
    ・PL(損益計算書)
    ・CF(キャッシュフロー計算書)

    の三つがありますが、例えば単独一社での事業形態であれば決算はそんなに難しいものではないでしょう。

     しかし、連結子会社が10社以上あったらどうでしょう??

     それぞれの在庫の棚卸や売上、販管費をそれぞれ合わせて開示しないとならない。

     ましてや株式持ち分100%なら悩まずに済みますが70%の子会社であったり、30%の持ち分適用であった場合には非支配持ち分や会計基準が異なったり、海外では為替であったりといろんなことを計算しなければなりません。

     そうした煩雑な計算をシステマチックに処理できる連結会計システム+そうした連結会計情報を使ったデータを運営に使えるようにするシステムを販売している会社=アバントと理解すれば大体大丈夫です!


    ■アバントの魅力 ストック&成長の可能性


     ストックビジネスというのは誰もが憧れるものです。

     繁盛している行列のできるラーメン屋さんはフロービジネスです。
     繁盛しているうちは大変大きな売上と利益を生み出せるでしょうが、店の向かいに競合店が出来たり、お客が味に飽きたりすれば行列はなくなってしまいます。

     『ストック』の定義とは人によって、考え方によって様々です。
     というかどこまでの線引き(安定性)を『ストックビジネスだ!』というかで変わります。

     賃貸収入はストックなのかもしれません。
     しかし、賃貸主が引っ越しされれば収益は途絶えます。
     そうなれば次のお客を捕まえなければいけません。

     定期購入のサプリもストックかもしれません。
     しかし、定期購入はお客の意思で辞めることが可能です。

     このように一概に『ストックビジネス』と言ってもフローの継続性(リピート)が比較的高いビジネスモデルのことを指しているだけであり、『ストックだから素敵』とは単純に判断しきれません。

     同じストックビジネスの分類の中でも、どちらがそのストック性に優位性があるかは契約継続期間と解約率でおおよそ判断できると思います。


     それではアバントの話に戻ります。

     何がすごいのか?

     一つは先ほどから書いているストック性です。

     アバントのお客さんはその多くが連結子会社を抱えている上場企業です。

    ・子会社の数(ライセンス数)×ライセンス料+カスタマイズ費用(コンサルティング費用)

    のシステム導入費用が主な収益ですが、このうち、ライセンス料のおよそ15%は保守費用として毎年収益としてストックで入ってきます。

     現在アウトソーシング事業(決算開示のためのデータ入力など)が急激に伸びています(5年平均30%以上の売上成長。当初数名だった人員は100名にまで増え、売り上げ規模も全体の10%の10億を突破したことからフィエルテとして分社化)。

     このアウトソーシング事業の収益はほぼストックとして積みあがります。

     理由は元々その財務を担当していた人員を他の仕事に従事させるためにアウトソーシング(決算データの入力など)を委託するわけで、外部に業務を委託してから「やっぱり契約辞める!」ってなると、せっかくほかの仕事を任せた人を再度呼び戻さないといけなくなります。

     しかし、それは大手になるほど簡単なことでありません。

     アバントのシステムを利用するのは連結子会社が多い比較的大手企業が多いです。
     アウトソーシングも、システム単体でもストック性はかなり高いと考えられます。


     ここまでで十分に面白いと思って記事にしましたが、ここに+アルファのシナリオがあることが先日のIRセミナーで判明しました。


    ■制度会計よりも管理会計の方が今後伸びる!?


     今まで話していたのは『制度会計』という株主のために開示する「義務」のある会計でした。この市場はほぼ飽和市場であり、ストック性は高いものの売上拡大には他社の顧客を奪う必要性があり、容易ではありません。

     では、『管理会計』とは何なのでしょうか?

     皆さんは決算短信を見て経営のどこまでが判断できるでしょうか??

    ・財務状況はどうか?
    ・期初の通期予想に対しての進捗はどうか?
    ・キャッシュは回っているか?

    などは判断できます。

     しかし、それらの情報が『経営』に対し、果たして有意義な情報なのでしょ
    うか??

     答えはNOです!

     連結の売上や原価がどんぶり勘定で分かったところで経営には活かせません。
     最近多くの会社の決算説明資料なんかを見るとこんな文言をよく見ます。

    『機動的な経営判断をしていく』
    『経営判断の迅速化により利益を向上させる』

     つまり、それは具体的にどうやって判断するのでしょうか?
     フィーリングや経験による勘なのでしょうか?

     管理会計市場のニーズがまさにここにあるのだと私は思うのです。


     つまり、管理会計とは…

    ・どの製品(サービス)が伸びているのか?
    ・計画に対してどこの会社(地域)が伸びているか?
    ・客層はどこが増えているか?
    ・営業マン別の売上進捗はどうか?

    など経営に関して知りたい部分にフォーカスできるように活きた数字を計算する会計(見える化)、儲けるための会計とも言えます。

     非上場であろうが上場会社であろうが関係ありません。

     管理会計の方が制度会計よりも市場は大きく、また現在もその市場は年2桁成長しているということなので、ここがとてもアツいと私は感じました。


     また、アウトソーシングの入力はRPAなどで効率化を図るというのと、連結税務もやってほしいというニーズもあるそうです。

     アバントの業務は企業のCFO(財務担当)とのやり取りなので、そこでのスピード感のある営業力も強みだと感じます!


     この銘柄も皆さんにとっての億の近道になることを期待しています(笑)


    それではまた。

    『全力全開全力前進!!!』


    (相川伸夫)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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