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米中貿易摩擦の影響を懸念してこのところ売られてきた半導体関連銘柄が戻り歩調。
筆者が先日出席した半導体関連のハイテク企業であるフルヤ金属(7826)の株価も先週は一気に3500円台へと戻ってきた。同社は希少貴金属を用いたハイテク合金や薄膜、触媒製品のR&D型メーカー。昨年11月の8000円台から3000円以下まで売り込まれてきた同社株は世界景気の先行き不透明感を背景に人気離散の状態が続いてきたが、やや下げ過ぎの感があった。
韓国との軋轢問題などの不透明要因は残るが最先端のイリジウム、ルテニウム加工、合金メーカーという立ち位置から景気には影響を受けやすいものの高い成長性が感じられるので今後も注目していきたい。
一方では景気に関係なく成長が期待できる企業も存在する。
高齢化社会の到来を背景にした成長企業の一つが9月3日に決算説明会が開催されたプラッツ(7813)はその潮流に乗る企業だ。同社は福岡県大野城市に本社を置く企業で私は今回の説明会に初めて出席し、オーナー経営者である福山社長の情熱的な話を聞くことができた。生産は人件費が中国の半分、日本との比較では5分の1から10分の1とされるベトナムの連結子会社で行い、国内のみならず中国などの海外市場に向けた販売を行っている介護ベッド製造会社だ。
介護ベッドと言うとパラマウントベッドやフランスベッドなどの大手企業を思い浮かべるが、同社は1992年に創業した後発メーカーで、上場したのは2015年。現在は福岡証券取引所とマザーズの両方に上場している。
販売ルートは国内では主に3つ(福祉用具市場、医療、高齢者福祉市場、家具流通市場)があり、同社はこのうちの在宅福祉用具市場でレンタル業者と組んでの販売を行い、高いシェア(同社推定31.7%)を有している。
残念ながら医療用ではパラマウントベッドが強いためシェアは7.1%と低いが、今後はこの市場シェアを徐々に高めていく考え。このための生産コスト化(ベトナムで生産している同社の製品価格は他社に比べ20~30%安い)と高機能化の推進を図っている。
前期の業績は6.9%の増収に対して78.9%の大幅営業増益(2.36億円)を達成。今期も6.6%の増収に対して111.6%もの大幅な営業増益(5億円)を見込む。前期は4円増配の24円配当を実施したが今期は配当性向30%の方針から年32円配当を実施する予定。
中計では2022年6月期に売上高75億円、営業利益7.5億円を計画するなど景気の波に左右されない成長を目指す。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)