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株の玉手箱 老後資産1億円達成への相場道#1 ~資産形成に株式投資は必要か?~
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株の玉手箱 老後資産1億円達成への相場道#1 ~資産形成に株式投資は必要か?~

2019-10-08 01:27



     皆さん、はじめまして。

     あすなろ投資顧問の加藤です。

     これから株式投資において知っておきたい重要な部分を厳選してお届けしていきたいと思いますので、どうぞ最後までお読みいただけますと幸いです。


     さて、最初は株式投資において初歩的な、しかし最も重要なところからお話していきたいと思います。


    ■長期的な運用計画と短期的な運用戦略を組み立てる

     これまで築き上げてきた資産を運用する(お金に働いてもらう)上で、まず初めに必ずしておきたいことは“生涯資産の運用計画を考える”ことです。

     一にも二にもこの運用計画がなければ何も始まりません。
     1年単位、3年単位、そして10年単位での計画を立てる必要があり、これは実際に投資対象となる企業も経済活動をしていく中でこれらに基づいた経営戦略を開示しているからです。
     企業は基本的に1年間における決算と3~5年の中期経営計画、そして10年単位での長期ビジョンを持っています。
     また、マーケットの潮目が10年単位で変化が起きやすいというアノマリーも記憶の片隅に意識しておくべきといった観点からも重要になってきます。
     投資歴が10年を超えるベテランの方々でも計画を曖昧にされている方も少なくないかもしれませんが。

     最近、年金2000万円不足問題がクローズアップされました。
     これは何十年も前から言われてきたことで今更驚きもしませんが、ただ、本当のところ一体、老後にはいくらくらいが必要なのか考えたことはあるでしょうか?
     近年ではファイナンシャルプランナーが独立したIFAとして活動しているという話もよく聞きますし、保険の見直しの際に人生のライフプランなどを考えたという方もおそらくいらっしゃることでしょう。

     上記の2000万円問題を一般的な世帯モデルとして考えた場合、65歳に定年を迎え平均余命まで約20年間生きたと仮定して、必要となる生活費などを概算すると最低でも2000万円は用意しておかなければならないということになります。
     しかし、2000万円を20年という期間でみると、1年間に使えるお金はたったの100万円です。しかもこれは必要経費なわけですから、ゆとりのある老後を考えたらおそらく3000~5000万円は必要でしょう。
     いやいや、それでも老人ホームに入居したり悠々自適に暮らすことを考えると年間500万円(月々40万円)、となると総額1億円は用意しておきたい・・・という考えは極端に現実離れした発想とは言えないでしょう。


    ■資産1億円達成のための選択肢を考えてみる

     これを65歳までの間にどれくらい現実的に“資産づくり”していくかというのが問題なのです。

     いわばこの「お金の問題を解決」することができるのであれば、別に「株式投資」でなくとも良いわけで、若い方なら副業も合わせてがむしゃらに働きながらコツコツと節約生活をしていくでも、不動産投資で不労所得を得るでも、はたまた代々受け継いできた相続財産があるとか何でも良いでしょう。
     解決さえできればいかなる方法であっても良いわけです。

     ここで、肝に銘じておかなければならないことはこの「お金の問題は必ず現実として降りかかってくる」ということ、しかも「資産を積み上げることには時間がかかる」ということです。

     金融の世界では「資産=元本×利回り×時間」という絶対的な公式が存在します。
     後述しますが、運用計画あるいは投資戦略を立てる上では「元本」、「利回り」だけでなく、この「時間」の概念もおさえておくことが非常に重要になってくるのです。

     順番に考えていきましょう。

     例えば20代の若年層であれば「元本」はせいぜい用意できて100万円~200万円、仮に100万円から運用を開始して定年までの「40年間」にそれを30~50倍にしていかなければなりません。
     それでは40代の方であればどうでしょう。
     「元本」は500万円用意できるとして、運用期間はその分短くなりますから「20年間」で6~10倍に殖やすことを目標にすればよいということになります。
     老年層は「元本」1000万円、退職金を受け取って2000万円ご用意できる方などは悠長な時間はあまり無く、これを取り崩しながらおおよそ2倍に殖やすことを目標とすればよいでしょう。


    ■株式投資で資産1億円を達成する具体的な道程

     これを株式投資で実現していくために必要な「利回り」はどのくらいでしょうか?

     機関投資家のファンド運用目標を例にとって考えてみましょう。
     例えば年率20%で資産運用した場合を考えていきますと、「元本100万円」が「20%複利」で3000万円を達成するのは「19年後」です。
     5000万円の場合は「22年後」、ちなみに1億円の場合は「26年」かかります。
     40代の「元本500万円」でしたら同じ「20%複利」の同じ条件で3000万円達成に要する期間は「10年」、5000万円達成の場合は「13年」、ちなみに1億円達成の場合は「17年」かかります。

     60代の「元本1000万円」であればだいたい「6年」で3000万円、「9年」で5000万円になります。ただし、年齢的には収入も無くなってくるかもしれませんので、元本から取り崩しが必要になる場合にはその分達成時期も後ズレすることになります。

     そうして考えた場合に、利回りは年率20%と言わず高ければ高いほど達成までの期間が短縮できることとなりますが、実は平均して年率20%を複利で儲け続けることは案外難しいものです。

     そこでお金の不安から逃れ、自分なりの運用計画を現実のものにしていくための具体的な手法が必要になってきます。


    ■株式投資は小難しい専門用語がたくさん!しかし本当に必要なことは限られている

     株式投資における最大の関門は何だと思いますか?

     国際政治、マクロ経済、資本市場の分析、企業の財務分析さらに証券分析、ポートフォリオ・マネジメントなど勉強しなければならないことがたくさんあってどこから手をつけてよいのか分からない、途中で挫折してしまう、そんな恨めしい声が聞こえてきそうです。

     しかし、それほど悲観する必要はありません。
     株式投資で利益をあげるために必要なことは限られていて、順番に理解を深めていけば自然と知識が雪だるま式に増えていくようになります。


     次回号からは知っておきたいマーケット・アノマリーや相場サイクル、リスク指標、そして銘柄選択の極意などをいろいろとお話していきたいと思います。

     ぜひ今後もお楽しみに!


    (あすなろ産業調査部 加藤あきら)

    [加藤あきら氏プロフィール]
     国内・外資の大手金融機関で経験を積んだのち、あすなろ投資顧問に在籍。
     市場動向分析、市場心理分析、チャートだけでは語らない「大局的な視野」を持ち日々銘柄を分析する。顧客に寄り添うアドバイスに定評がある。

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    株式会社あすなろ/関東財務局長(金商)第686号/加入協会 一般社団法人日本投資顧問業協会

    (提供情報はあくまでも情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘及び、売買指示ではございません。株式投資には価格の変動等によって損失が生じるおそれがあることをご理解の上、投資にあたっての最終判断はご自身の判断にてお願い致します。
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