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今週(3月23~27日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で2836円60銭上昇し(率にして17.1%の上昇)、1万9389円43銭で取引を終えました。7週ぶりの上昇ですが、週間の上昇幅は1950年の算出開始以降で最大となりました。
新型コロナウイルスの感染は世界的に拡大しており、移動制限など経済的活動の停滞による深刻な景気後退への懸念が高まっています。これを受けて主要国の中央銀行は思い切った金融緩和を実施し、各国政府が異例のスピード・規模で経済対策を検討・実施しつつあることへの期待が市場で高まりました。
日経平均株価は一時、1万7000円を割り込み、実質PBRなど株価指標はリーマンショック時とほぼ同水準まで低下しました。
13日(金)に書かせていただいたように、3月期末に向けた配当取りの動きなどもあり、今週の大幅な株価上昇につながったものと思います。ただ、新型コロナウイルスの感染は想定を上回る規模で拡大しています。イタリアでは「オーバーシュート」(爆発的患者急増)と称される現象に至ったほか、米国でも患者数が急増。感染状況が比較的落ち着いていた日本でも感染拡大が懸念されています。
世界的に感染が収束に向かわない限り、市場を覆う不安心理は払拭されず、乱高下が続くものと思います。過去の暴落時と同様、株価が2万4000円台を回復するには、時間がかかるものと考えます。
中長期的な観点で個別銘柄を絞り込み、数回に分けて買い下がる、当面はそのようなスタンスでいかがでしょうか。
(水島寒月)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)