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トイレットペーパーの買い溜めは貧しい行為
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トイレットペーパーの買い溜めは貧しい行為

2020-04-11 16:02



     億近読者の皆様、こんにちは。
     お金の教育特化のFP、遠藤功二と申します。


     私は、家庭でできるお子様向けの金融教育の方法について、連載しております。

     以前のメルマガで、金融リテラシーマップでは、小学生の時に、必要なもの(ニーズ)と欲しいもの(ウォンツ)を区別する力を身につけることを求めている、と書きました。

    (参考)知るぽると 金融リテラシーマップ
    https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy/


     欲しいものに際限なく浪費していると、貧しくなってしまうことは言うまでもありません。

     コロナウィルスによる、マスク不足やトイレットペーパー不足(特に関東圏)は正に「欲しいもの」とは何かを問題提起してくれました。


    ■「トイレットペーパーの買い溜めは貧しい行為」


     マスクは医療現場で必要とされています。
     だから不足が続いていることは理解できます。

     しかし、トイレットペーパーやティッシュペーパーは、違います。

     「今後供給が不足するかもしれない」、という噂が立ってから、流通に問題がないことがわかった後でも、品不足が続いています(筆者在住の大田区では品不足が続いている)。

     「無くなったら困る」という恐怖感が、パニックに繋がり、いまだに品不足になっています。


     ただ、お子さんがいる家庭の親御さんは、パニックをお子さんに伝染しないように気を付けて下さい。


     世界的に支持者が多い世界で一番貧しい大統領と言われていた、ホセ・ムヒカさんは、
    「貧しい人とは、欲しがり続ける人のことだ」
    とおっしゃっていました。

     トイレットペーパー。

     家に在庫がなければ買うべきですが、過剰なストックをする姿はお子さんに見せてはいけません。
     欲しがり続けることは、貧しい行為だからです。

     親がトイレットペーパーを欲しい欲しいと何ケースも買い集めている姿は、教育上宜しくありません。

     「うちは家にまだあるからね。」
    と言う余裕を見せましょう。


     もしお店に売ってないままストックが無くなっても、いろいろと手はあります。
     今はウォシュレットも普及していますし、トイレットペーパーがなくても命までは取られません。


     今回のペーパー騒動は、自分自身の貧しい心と戦う良い機会になっています。


    ■「マスク不足はイノベーションの発想に!?」


     トイレットペーパーと違って、マスクは命に関わります。
     あまりのマスク不足に、手作りマスクを作る家庭も増えており、うちの家内もそれを作ってくれました。

     手作りマスクなんて、家庭科でも習いません。
     これは家庭という小さな社会での技術革新といえます。

     現在、生地のお店では多くのガーゼが売り切れになっています。
     普段マスクが足りている時は、ガーゼマスクを手作りする人はいないです。
     追い詰められると、家庭内でも技術革新が生まれるようです。


    ■「人に喜ばれること○、嫌がられること×」


     新型コロナの影響で、社会も家庭も危機に直面しています。

     このような時だからこそ、
    「ビジネスの基本は人に喜ばれることである」
    ということをお子さんに伝えていきましょう。

     例えばうちの家内は、手作りマスクをママ友のためにも作り、無料で配っていました。
     もらったママ友もお子さんも喜んでいるようです。

     しかし、どうでしょう。

     もし困っている人のためとはいえ、マスクを暴利で荒稼ぎしていたら。
     それは弱い者いじめです。

     無料でマスクを配ると、お礼の品をもらうこともあります。
     何かしてもらうと、申し訳無いと思うのが人間の心理だからです。

     私たちが普段、支払っているお金も受け取っているお金も、そういった、感謝への対価だということを忘れてはいけません。

     どれほど優れている人であっても、困っている人を助ける行為であっても、暴利を貪ってはいけません。

     「マスクはありがたいけど、1枚3,000円は高いよね。」
    と言われた時点で、暴利です。

     価値があることをしている人は、
    「あの人のアドバイスが40万円なんて、格安だよね。」
    と言われたりしています。

     暴利かどうかは金額ではありません。価値です。

     暴利は、感謝への対価ではなく、ボッタクリへの憎しみに変わります。
     暴利を働いた人へは、次から何も頼みません。


     お子さんへのお小遣いも、普段のお手伝いへの感謝の対価に相応しい金額を設定し、なんでその金額か、しっかり伝えていきましょう。


    (遠藤)


    [遠藤 功二氏 プロフィール]

     日本FP協会認定CFP
     1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
     MBA(経営学修士)

    大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
    証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
    自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。
    web:https://fpkun.com
    メルマガ:https://mailseminar.fpkun.com/
    メッセージ:koji.endo@fpkun.com


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