運用成果の向上を求めて投資家の皆さんは日々、有望銘柄の選定に邁進されているかと思います。
市場にはどこからとなく投資家が集まり、今後の株価上昇を期して人だかりのする銘柄にリスクテイクをしようとします。
そのバロメーターは出来高ですが、株価が上昇基調にあっても出来高が少ないのでは人気がないと断定され、ひと握りの投資家だけの自作自演の展開となったりします。
かのケインズ先生がかつて述べたように株式投資は美人投票のようなもの。
誰もが好みそうな銘柄を選ぶべきだということになるのですが、必ずしもそうだとは思いません。
まだ十分にその良さが認知されていない間に見出してタネをまいておくこと。つまり小中高生の間に未来の有名プロスポーツ選手を見出しておくようなもの。
ここで言う出遅れ中小型株に活路を見出そうとする投資家もそのスタンスが決して間違ってはいないと考える。
但し、隠れた価値を持つ企業をしっかりと研究していくのは長く苦しいもの。
自らにそんな苦労を課さずに市場に集まっている投資家の動きを察知して投資する方がより効率的との意見にも耳を傾ける必要がある。
直近人気の新型コロナDNAワクチン開発のアンジェスなど創薬ベンチャー企業はまさに人気集中に至ったケースだが、今からだともう乗れない。
このような動きを横目に新たな出遅れ中小型株に活路を見出そうする投資家がいても良いだろう。
創薬ベンチャーにしろ多くのIPOしたてのマザーズ銘柄にしろ無配株は強弱感が対立しやすく、人気を高める銘柄の株価は流動性を伴いながら上昇トレンドを描きやすい。まともに配当を実施しているような銘柄を敢えて積極的に売ろうとしないから、売りの圧力が小さく、株価面では軽い。
大量に仕込むにはやや物足らないことになるが、株高を演出するにはこの手の軽量級が選ばれやすい。ただ、このところはきちんと高い配当金をくれる企業に対する関心も高まりつつある。
出遅れ気味に推移してきた高配当利回り銘柄が狙われ始めているように感じられるがこの動きが一巡するまでは、まだ相当に時間がかかりそうだ。
まとまった株数を買いつけうるまでには投資家は辛抱強く買い続けるしかない。
但し、既存投資家が売りたくなる水準まで株価の買い指値を上げていく必要がある。
市場内にはこうした出遅れ感の強い銘柄がまだたくさんある。
例えば時価総額が保有する現預金を下回っているようなバリュー銘柄群だ。
この億の近道でも相川氏が過去取り上げたことのあるテノックス(1905)や丸順(3422)のような銘柄だが、既に皆様のポートフォリオにも入っているのかも知れません。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)