閉じる
閉じる
×
株式市場は膠着感が出ていますが、依然として博打的な雰囲気を保っています。
相変わらず海外ファンドが空売りを入れたり買い戻しをしたりでマーケットを大きく動かすなど、マネーゲーム的な動きが続きますし、景気の先行きや業績という判断基準からの乖離が大きくなっていると感じます。
ところで、先月に「下がるんじゃないか」と書いた銘柄のうちデサントとZOZOがしっかりしています。
両方とも巣ごもり消費で、デサントはスポーツをする人が増えていて、ZOZOは衣類をオンラインで買う人が増えているという理由なのでしょう。特にZOZOについてはコロナ禍で在庫処分に困ったアパレル業者がゾゾタウンを利用して大挙して安売りに走っているように感じます。
ペイペイも採算度外視でやたらと広告を打っていますし、相乗効果で売り上げが伸びているのかもしれませんが、幾ら数量が伸びても安売りでは額は伸びませんし、これは所謂需要の先食いですよね。
こんなことをしていては、今後アパレル各社が売上を確保しようとすれば年中無茶苦茶な安売りを続けなくてはならなくなります。大丈夫なのでしょうか?
加えてZOZO株式もマネーゲームの対象になったかのような値動きです。
下手に参加して一律給付金を失ったりしないよう気を付けてください(汗)
2012年末にアベノミクスが始まり、2014年頃までは「株価の上昇は景気回復を織り込みに行っているのか?」などと考えていましたが、その後は変動が多くなりつつ、中国経済への不安や資源価格の下落、2016年のブレグジット選挙による下落などを経てトランプ政権が誕生しました。
同新政権が大型減税や大型財投を打ち出した辺りから再度株式市場への資金の流れが強まり、特に2019年にFRBが利下げを始めてからは値動きが激しくなりました。
1990年前後、米国金融市場が不安定になった時期、一時はシティーバンクさえも危ないかもしれないと言われた時期がありましたが、その時のNYダウ平均が2,000ドル台でした。それが翌年の91年に3,000ドル台に入った頃には、「随分と戻したなぁ~」などと話し合った記憶があります。
この記憶があるせいか?昨年秋に27,000ドルを超えた時には、(もちろん米国企業の収益も向上していますが)個人的には「随分上がったなぁ~!」という感覚が強く、自身の米株のポジションを下げる事にしました。
昨年からは米中対立も激しくなり、景気失速(=株価下落)と言った事態は嫌だなという邪な気持ちもあり(笑)、「もうここから先は多少上がっても構わない」と言う気分でしたので。
とは言いつつも、今年3月の下落時には半分強の資金を米株に戻し、先月はその分を売りました。中長期の投資だ!と言いながら欲が出るものです(汗)
株式投資については、将来性があり成長期待の高い企業、社会の役に立つ企業へ投資する(応援する)のが投資家本来の姿。長きに渡る企業収益の積み重ねが大きな価値創造に結びつく・・・的な話をしながら30年以上も金融市場に関わってきましたが、「短期の投資って、つくづく人気投票だなぁ~」と考える今日この頃です。
この3月の下落以降には証券口座の申し込みが急増したようですが、今のように上下の振れが大きい時期には市場参加者が増え、一儲けを狙うのでしょう。
とは言え短期で利益を上げるのは中々難しいものです。投資家の心理的な側面や心構えなどは石川臨太郎さんのメルマガが役に立ちそうです。
石川臨太郎「生涯パートナー銘柄の研究」バックナンバー
⇒ https://note.com/okuchika/m/meed4d63888a2
ところで、6月上旬に戻り高値をつけたREITが、ここにきて弱含んでいます。不動産の先行きが暗いと考えられているのでしょうし、私も同様の感覚でおります。とは言え立地条件の良いオフィスやレジデンスの賃料までが大きく下がるとは考えていません。
30年前のバブル崩壊でも、リーマンショックの時にも、個別の不動産価格で下げが大きかったのは投機的に買われた物件が大半です。同時に、不動産価格が下がったとはいえ賃料まで大きく下がったといった話は聴きません。
であるならば、保有物件が多少悪化してもREIT価格が劇的に下がるとも思えず、安くなったところは徐々に買い増していけば良いかと考えています。何故なら円建てで他に利回りを得られる投資先が無く、まだ少なくとも2年以上(日本はもっと?)はゼロ金利が続きそうですから。
テクニカルな値動きは余り考えず、気に入った(投資予定の)投資先が安くなったと感じた時に買うようにしています。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)