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「まーくん、こんなにしっかりしてたっけ?」
「まーくん、ほんまに偉いな。」
これは、8月に大阪の実家に帰った時に、おじいちゃん、おばあちゃんが孫である私の息子を見て言っていたセリフです。
小学生になったら、お金の教育を始めましょう。
お金の教育は、計算力や経済に対する関心だけでなく、心の鍛錬になります。
お金の教育は、倫理観も鍛えます。
大学生の時までは、怠け癖があった人でも、社会人になって自分の生活費を自分で稼ぐようになったら、急に凛々しくなる人がいます。顔つきも良くなります。
子供も同じです。
自分が遊びやお菓子で使うお金くらいは、自分で家の仕事をして稼ぐように促しましょう。
そうすることで、単に「月に1,000円」などのようなお小遣いのあげ方をしているより、子供がグッと逞しくなります。
●お小遣い教育は先延ばしにしない
私は、子供向けの金融教育の専門家としてセミナー等で多くの親御様とお話しています。
その際に、良くある質問が、
「いつからお金の教育を始めたらいいの?」
「お小遣いのルール作りの方法がわからない。」
ということです。
お小遣い教育、お金の教育に関しては、学校のテストで重視されていないため、どうしても手薄になりがちです。親も良くわかってないというのが現状です。
東大卒の方でもお金のことはさっぱりわからない、という方は少なくありません。
お小遣い教育には、正解がないため多くの親御様が悩まれています。
実際に、金融広報中央委員会が2015年に実施した、「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)では、小学校低学年、中学年の子供がいる家庭で、「お小遣いをあげる頻度」の質問に対する回答の最も多くが「ときどき」となっています。
これは家庭内でお小遣いのルール作りができていないことの現れです。
(参考)
知るぽると 金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)
https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/kodomo_chosa/2015/pdf/15kodomo.pdf
では、いつからしっかりとお小遣いのルールを決めたら良いのか、ということですが、冒頭で申し上げた通り、私は小学生になったら始めて良いと思っています。
100円玉5個で500円、10個で1,000円という計算ができるようになったら、なるべく早いうちからお小遣いのルール作り、お金の教育を始めましょう。
いえ、このような計算はやりながら学ぶくらいでも構いません。
なるべく早く初めることが重要です。
なぜなら、子供はどんどんと大きくなってしまうからです。
実際に多くの親御様とお話をしていると、小学校高学年~中学生くらいになると、株式投資について詳しく学びたいという子も出てきます。
その時点で、「家の中で仕事をしてお金をもらう。」という基礎的なことから始めようとしても、子供の興味とマッチしません。
その時点で、お金は親の財布から出てくるものだと思っている子に、「お金の大切さを教えたい」と言っても、なかなかマインドセットは難しいのではないでしょうか。うるさい、と思われるだけになるのも困ります。
もちろん、高校生、大学生になってアルバイトをするとお金の尊さを学びます。
しかし、親がバイト先まで行って「お金を貰ってるのだからもっとちゃんとしなさい。」と怒りに行くわけにはいきません。
仕事とお金の関係をどのように学ぶかは、最終的には本人と環境に任せるしかありません。
子供が小さいうちであれば、
「100%の仕事をして初めてお金が貰えるのだよ。」
ということを教えても、煙たがられません。
子供は純粋ですから、「そうなんだ。」と納得します。
正しいことを吸収する年齢の時に、正しいお金の知識を教えましょう。
「いかにサボってお金をもらうか」、みたいな知恵を考えられる年齢になってからでは難しくなってしまいます。
お金の学びは、学校では深く学べません。
学校外で学ぶ必要があります。
「お金のことは、パパとママから学ぶ。」という習慣を身につけるために、お小遣い教育はなるべく早く始めましょう。
億の近道の読者の皆様であれば、投資のお話はお得意だと思います。
「将来、子供と一緒に酒を飲む」
ことも楽しみですが、
「子供と一緒に投資の話をする」ことも楽しみにするために、家庭内の金融教育環境を整えてみませんか?
(遠藤)
[遠藤 功二氏 プロフィール]
日本FP協会認定CFP
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
MBA(経営学修士)
大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。
生き抜く力を育むお金の体験型教室FP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)