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新年初めての執筆になります。本年もよろしくお願いいたします。
1月第1週(1月4~8日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で694円86銭上昇し(率にして2.5%の上昇)、2万8169円03銭で取引を終えました。昨年12月最終週から2週連続の上昇です。
4日(月)の大発会から、国内での新型コロナの感染再拡大、緊急事態宣言の再発令の可能性、米国ジョージア州の上院決選投票で民主党が勝利するとの観測から、売りが先行し、6日(水)まで続落。一時は日経平均株価で2万7000円割れに近づきました。ジョージア州での民主党の勝利は、民主党が上下両院で主導権を握ることで、米IT大手企業に対する規制強化、富裕層への増税などバイデン新大統領が従来から主張していた政策が通りやすくなるとの連想に結びつき、警戒が高まりました。
しかし、7日(木)は、民主党の勝利が、これも従来の民主党の主張である大型の財政出動につながるとの見方から日経平均株価は5営業日ぶりに反発し、前日比434円の大幅高となりました。
続く8日(金)も強気な投資心理が支配的となり、同648円高と大幅に続伸。日経平均株価は2万8000円を上回り、90年8月以来、30年5カ月ぶりの高値を付けました。
民主党が大統領、上下両院を全て握る「トリプル・ブルー」の政策への評価がコロコロと変わるようですが、これは現在の株高が過剰流動性に支えられていることの象徴かと思われます。
要は、市場にあふれるマネーが材料はどうあれ、噴出口を求めているわけです。
過剰流動性相場の特徴は、循環物色です。グロース株、バリュー株の循環物色に加え、各種の資産クラスが順繰りに買われる展開が続くと予想します。
(水島寒月)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)