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 コロナ禍対応に基づく過剰流動性相場は米国株に不安定な潮流をもたらし、その潮流は日本株に押し寄せているようです。

 先週の米国株で話題となったゲームストップ株の乱高下はその典型例で空売りを敢行したヘッジファンドとそれに対抗したSNSでつながった個人投資家の対峙が見られ、米国議会や規制監督当局にも影響を及ぼそうとしています。

 かつて日本でもあった仕手株(誠備グループが手掛けた銘柄など)と似た構図が醸成され今後の成り行きに関心が集まりそうです。


 この世はすべて左と右に分かれての軋轢を生むというのが常です。
 本日はミャンマーで軍事クーデターが発生したと報じられ、この先は米中の対立に進むといった見方まで出てきました。

 こうした中で先週は株式相場にも調整含みの展開が見られNYダウが3万ドル割れ、日経平均も2万8000円割れの展開となってきました。

 多少の株式相場全体が調整し波乱の展開を余儀なくされるとしても基本的にはコロナ禍の下での好需給を背景に今年もIPO銘柄への関心は引き続き高まりを見せると思われます。その前哨戦が5日からいよいよ始まるということになります。

 昨年2月IPOが3銘柄に過ぎなかったのに対して今年は7銘柄。
 早くも昨年以上のペースでIPO銘柄が発表されています。
 そして3月はまた昨年と同様にIPOのラッシュとなると考えられます。


 果たして今年の活躍銘柄のテーマはどうなるでしょうか。
 そのヒントは下記から得ることができますが、果たして皆様の投資作戦はいかがですか。

※詳細は2月3日水曜日の「炎チャンネルスペシャル」(生配信)でもお話します。
  https://twitcasting.tv/c:okuchika/shopcart/51748


【2020年IPO銘柄 初値上昇率ランキング】

  銘柄(コード)|市場
  |値上がり率|テーマ|上場月

1.ヘッドウォータース(4011)|M
 |+1090%|AI ソリューション9月

2.フィーチャ(4052)|M
 |+810%|画像認識 ソフト 自動運転|6月

3.タスキ(2987)|M
 |+655%|不動産テック|10月

4.Branding Engineer(7352)|M
 |+496%|DX|6月

5.ニューラルポケット(4056)|M
 |+467%|AI アルゴリズム|8月

6.アクシス(4012)|M
 |+430%|SI|9月

7.インターファクトリー(4057)|M
 |+429%|EC|8月

8.アースインフィニティ(7692)|JQ
 |+428%|電力小売|10月

9.MIT HD(4016)|JQ
 |+420%|SI|11月

10.トヨクモ(4058)|M
 |+350%|クラウド|9月


 昨年の93のIPO銘柄のうち公開価格に対して初値が最も上昇した銘柄は9月にマザーズ上場を果たしたヘッドウォータース(4011)で初値は公開価格の11.9倍にもなりました。この銘柄の場合はテーマがAIということで人気化したものと見られます。
 また第2位が6月IPOのフィーチャ(4052)。これは画像認識ソフト、自動運転にも絡んでおり、公開価格の9.1倍で初値がつきました。
 3位は10月IPOのタスキ(2987)で不動産テックがテーマとなり7.5倍で初値がついています。
 これらに続いてDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のBrandingEngineer(7352)の6倍、AIアルゴリズム関連のニューラルポケット(4056)5.7倍、SI系のアクシス(4012)の5.3倍、ECプラットフォームのインターファクトリー(4057)の5.3倍と続きます。

 つまり昨年の人気化した銘柄のテーマとしてはAI、DX、ECなどになります。残念ながら初値人気が沸騰し過ぎると後は調整含みになってしまいます。今年もそうした過剰人気には注意が必要だと見られますが、引き続きこうしたテーマ性の銘柄が人気化するものと見られます。


【参考:2月のIPO銘柄一覧】

1.QDレーザ(6613・M)
 半導体レーザー 網膜走査型レーザーアイウェア
⇒富士通がサポートするR&D型企業 赤字での上場

2.アールプランナー(2983・M)
 愛知県中心の注文住宅メーカー
⇒コロナショックで再挑戦 前1月期売上高192億円 経常利益5.9億円

3.アクシージア(4936・M)
 化粧品・サプリメントを日中で販売
⇒2021年7月期予想売上高51.7億円、経常利益12.5億円(+21.6%)

4.WACUL(4173・M)
 デジタルマーケティングのPDCAプラットフォーム「AIアナリスト・シリーズ」の提供 顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進
 2021年2月期売上高7億円、経常利益0.47億円、EPS5.7円
 2022年2月期売上高10.5億円、経常利益2.28億円を見込む

5.アピリッツ(4174・JQ)
 各種WEBサービスシステムの受託開発
 前1月期推定売上高38.3億円(+6.9%)
 営業利益1.89億円(+32.2%)

6.coly(4175・M)
 モバイルオンラインゲームの企画・開発・運営事業
 前1月期推定売上高61.9億円(+84.3%)
 経常利益19.9億円(+629%)
 国内女性向けオンラインゲーム会社で高収益

7.室町ケミカル(4885・JQ)
 医薬品製造・販売、健康食品の企画製造販売
 イオン交換膜樹脂も販売。15円配当。
 2021年5月期売上高47億86百万円(▲9.4%)
 経常利益3億円(+10.8%)


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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