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有料メルマガライブラリから(368)「株式投資をして精神的に苦痛を受けないためのヒント」

2021-02-10 11:39
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     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
     自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
     なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


    =コラム「株式投資をして精神的に苦痛を受けないためのヒント」=
     (有料メルマガ第2回・2009/1/6配信号)

    ※2009年1月現在の内容です。留意してお読み下さい。


     株式投資でリスクを軽減する方法として損切りということが、いろいろな株式投資の本で触れられています。買った株が買い値より値下がりした場合、買い値より、どの程度下がったら自分の投資ルールとして強制的に株を売るかという、取り決めをしておくべきだと書かれている本が多いです。しかし自分の投資の手法によっては一律的な損切りルールが、相応しくない投資手法もあります。バリュー株投資というのは、一律の損切りルールを持つことが、取引手法と矛盾してしまうものであるという意見も多いです。

     私はバリュー株投資系の投資スタイルですが、私は自分の買った値段より下がった株価でも、平気で売ります。それは損切りという考え方ではなく、他の株に資金を振り向ける。または市場が混乱してきて、持ち株が更に下がる可能性があり、一旦手放して下がったところを買い戻した方が、お得だ。そんな判断のもとに投資行動、売買を行ないます。

     もちろん思惑に反して売った株が上がってしまうことも良くありますが、気にしません。それでストレスを溜めることはありません。こういう投資スタイルなら、こうしなければならないという、固定的な、頭の固い考え方では、参加している投資家、投機家たちの感情の渦が巻き起こす株価の乱高下に、対処することができないと考えています。

     私は優待株投資が好きで優待族であるという自覚は持っています。しかし、自分の老後を託せるような企業が優待制度を持っていなくても、平気で買います。優待銘柄の株価が上がって割高だと感じたら、優待品にこだわらずに手放すのも平気です。ただ、自分の住んでいる町では、手に入らない、福井の銘酒「黒龍」の大吟醸がいただける優待や、市販されていないので優待でもらうしか手に入れる手段のないダイオーズのコーヒー、簡単には買えない栽培ノウハウの優れたお茶農園の100グラム2000円以上する新茶の優待などには、株価の割高感など無視して所有し続けます。優待に目がくらんでいるわけです。
     なぜこんなことが出来るのかは、自分にとって何が価値があり、何が価値が無いかをしっかりと見極めているからです。だから株価が上がろうと下がろうと気にすることはありません。もちろん絶対売るつもりがないので、上がった方がうれしいですが・・・。

     自分がどのような投資スタイルで投資しているかを把握して、自分のルールに従って投資を行っていくことは、大切です。しかし自分の健康状態、家族の状況(子供が生まれるとか、大学院に進学するとか)、収入の状態。これらは常に変っていきます。その時々にあった投資ルールを、新たに構築する能力も、自分で投資を実践していくことによって、はじめて養われてくるものです。そうでなければ、生き残っていくことは出来ません。

     進化論のダーウィンは「最も強いものが生き残ったのでも、最も賢いものが生き延びたわけでもない。唯一生き残るのは変化できるものだ」ということを「種の起源」のなかで述べているそうです。その時々の環境の変化で、自分も変ることができる。それが生き残るための最大のポイントなのです。

     人は一旦手に入れたものを手放すことを嫌います。また失ってしまったものを嘆き悲しむことも良くあります。投資でも株価が下がって金融資産が減ってしまったことを嘆きながら、文句を言いながら、つまらない人生を生きている人々が多いです。

     しかし失ったもののリスト(=不幸のリスト)を作って、更に失ってしまった原因を他人のせいにして他人を恨みながら生きている人の未来は、とても暗いです。そのことによって愛する家族を失ってしまう愚かな人もいるようです。呪いは自分に降りかかってくる。「人を呪えば、穴二つ。」その穴に自分も落ちることを経験則として昔の人は教えてくれています。

     たとえ失ったものがあったとしても、まだ持っているものもたくさんあると思います。失ったことを悲しんで、まだ持っているものさえも、更に失うのは愚かです。まだ持っているものを、いかに有効に使って将来に生かすか。そう考え行動することによって、未来は開かれていくのだと信じています。
     砂漠で遭難して水筒の水が半分になったとき、もう半分しかないと恐れて行動できなくなる人の生存率は低くて、まだ半分もあると勇気と希望を持って生き抜く努力をする人の生存率は高い。当たり前のことですが、投資家にとっても忘れてはいけない大切なことだと思います。


    経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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