総選挙の結果はご存知の通り自民党単独過半数超えとなった。

 しかも233どころか261議席を確保したことで市場はある意味サプライズがあったと言える。
 そもそも当てにならないとは言え、メディア各社の予想がいずれも大外れとなり予想と結果の差が市場のサプライズにつながったと言えそう。

 細かく見ていると世代交代の流れと新たな野党勢力としての維新の会や国民民主党の勢力拡大が見られた点が特徴となった。結果として立憲共産党と揶揄された政権運営能力に不安のある弱小野党連合軍が敗退したことも市場参加者への安心感につながったのだろう。

 期日前投票の増加と投票率の低さも気になる点だが、国民各位にとっては老獪な普段の行動力に欠ける政治家に代わる日本国を背負って立つ若手政治家の台頭を期待しているとの感触も得ることができた。
 一気には進まないが徐々に世代交代が進んでいることは来年の参院選でも明らかになるだろう。


 総選挙後の株式相場は結果をポジティブに評価した。

 それは結果がどうであれ、総選挙が終わっての安堵感がまずは市場には必要だった。ここからは個別企業の業績結果と今後の展望が問われてくる。
 買い安心感がある主力銘柄をコアにして株高賛成の動きが今後の期待すべき方向感となる。

 問題は蚊帳の外に置かれた中小型株やバリュー株などの物色気運が高まるのかどうかだ。PERが低位に放置された銘柄やPBRが0.5倍以下に放置され続けている銘柄への評価の高まりがどのタイミングで起きるのかを見守ることにしたい。


 「老兵は消え去るべし」か新進気鋭の若手経営者に委ねるのか投資家の銘柄選択も政治家選びも似たようなところがある。


(炎)


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