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投資教育とキャリア教育
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投資教育とキャリア教育

2022-01-14 11:35


     億近読者の皆様こんにちは。小学生の親御様のために、お金の教育論について寄稿させていただいております遠藤です。


     「子供にはしっかりとキャリアビジョンをもってほしい」と願う親御様は多くいます。
     そういう意味では、将来の可能性を広げるために名門校を目指す、というのは理にかなっています。

     しかし、私は名門校をひたすら目指す偏差値教育では、キャリア教育と投資教育が抜けやすいと思っています。

     なぜなら、模擬試験では「あなたの40歳までのキャリアビジョンを記述しなさい。」という点数化できない問題はでないからです。キャリアビジョンは各々個人が考えることであり、試験員に「これが正解だ」と認めてもらうものではありません。子供たちは、そんなテスト問題がでたら「大きなお世話だ」と思うでしょう。


     投資教育も同じです。

     「10年後に時価総額が10倍になっていると思われる企業名を独自の視点で記述しなさい。なお、そう考える根拠も事実情報を元に述べなさい。」というような問題は、受験ではでません。学校側がその正解がわかっているはずがないからです。

     つまり、子供の将来の可能性を広げるための英才教育を本格的にしたいのであれば、偏差値教育だけでは足りないということです。


     私は子供が小学校高学年または中学生以上になったら、投資教育をするべきだと考えています。それがキャリア教育にも繋がります。

     株式投資では、世の中にはどのような会社があるか、どのような会社が今後活躍するのか、どんな能力の人が活躍できるのかを学ぶことができます。


     投資信託の積立投資を学ぶことで、収入が高い人ほど積立可能額が大きくなり、形成できる資産額が膨大になることが理解できます。このような資産形成教育によって、高い収入を得ようというモチベーションを刺激することができます。


     また、インデックスファンドが意外な形でキャリア教育に役立つことがあります。

     例えば、あなたのお子様が「理系」に進むか「文系」に進むか迷っていたとします。
     例えば、医者になりたいから理系、弁護士になりたいから文系というように、将来の具体的な職業から逆算して、決められているのであれば素晴らしいことです。
     しかし、どうしても将来の具体的な職業がイメージできない、という人は少なくありません。


     そこで投資教育の出番です。

     具体的な将来のビジョンが描けない、というのであれば可能性が広がる進路を進むのが合理的です。

     将来の可能性を広げたいのであれば、TOPIXの構成銘柄の上位産業は何なのか、つまり、日本の主要産業は何なのかということを見てみることは役に立ちそうです。

     試しにTOPIXのインデックスファンドの組入トップの産業を見たら、
    「電気機器」でした。続いて、日経平均株価のインデックスファンドの組入トップの産業をみてみると、やはり「電気機器」でした。


     もちろんこの結果だけで、「日本を代表する大企業には電気機器の会社が多いから、技術を身につけるために理系に進む」という考えは短絡的かもしれません。

     ただ、なにも考えずに「どこかの学部に入れたら良いから手あたり次第に受験する」という考え方よりは、理にかなっています。

     試験のための勉強、受験のための勉強をしているだけで自分のキャリアビジョンを描ける人は少ないでしょう。受験勉強は、名門校に入るためだけでなく、自分の将来の可能性を広げるためにしているはずです。


     子供たちの将来の可能性を広げたいのであれば、視野を広げるための投資教育は欠かせないと私は考えています。


    (遠藤)


    [遠藤 功二氏 プロフィール]

     日本FP協会認定CFP
     1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
     MBA(経営学修士)

    大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
    証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
    自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

    子育て世代のための金融教育サービスFP君
    web:https://fpkun.com
    メッセージ:koji.endo@fpkun.com


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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