有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
==「割安企業を選んで分散投資を行えばリバウンド相場で大きく稼げる」==
(有料メルマガ第413回・2016/12/27配信号)
※注 2016年12月現在の内容ですので留意下さい。
【前略】
しかし、すでに多くの投資家が知っている事態で発生する株式市場の下落より、いま予想されていない危機が突然に発生して起こる暴落のほうが大きくなる可能性も存在します。
つまり株式などのリスク資産に投資する時は、『まだ誰も気がつかずに知らないリスクが、いつ起こっても不思議ではない。』ということを覚悟したうえで、「リスクは避けるものではなく管理するものである」と考えて、リスクが起きた時に助けになるセーフティ・ネットも計画的に準備しながら、投資を行っていくことが大切なことだと考えています。
リスク資産への投資ばかりではなく、仕事でも、人生でも、常にリスクは存在しています。リスクは避けようとしても避けられるものではありません。どんなに現状でリスクの存在を想定して、リスクにかかわり、リスクをコントロールできていると考えても、リスクは自分の予想をすり抜けて襲いかかってきます。
いまでも、福島の原発事故が起きた時の恐怖は薄れていませんが、地震国日本で充分以上に高い耐震設計をしてリスクは管理されていると考えられてきた原子力発電所でも、想定以上の自然災害(=地震による大津波)により大変な危機状態に落ち込みました。
株式投資においては、投資している企業自体の業績が悪くなることもあるし、業績は順調だったのに取引先が倒産して、突然大きな不渡りをくらい、不良債権が発生することも起こります。
企業の業績は好調でも、政治的リスクでも自然災害のリスクでも、世界中の株式市場が暴落することもあり得ます。
日本株への投資家はイギリスの国民投票の直後も、アメリカ大統領選挙の直後も、イギリスの株式市場やアメリカ本国の株式市場より日本株が大きく下落すること、そして日本株の下落率の方が当事国の株式市場より大きくなることも経験しました。
だからこそ、自分の収入や資産背景など経済的実力を、しっかりと自分で把握した上で、いろいろな資産への分散投資を行う。さらに借金を活用したレバレッジ投資は厳に慎む。このようなことが大事なことだと考えて、実行しています。
ただ3.11世界同時多発テロの暴落も、リーマンショックの後の暴落も、東日本大震災後の暴落も乗り越えて、株式市場は暴落時点から回復してくれました。そのことも忘れてはいけない過去の大切な経験です。
自分の人生から逃げることが出来ませんが、リスク資産への投資は、すっぱりと止めてしまうことも可能です。しかしやめてしまったら、過去の暴落のあとに常に起こってきたリスク資産の回復による利益を取ることが出来なくなります。その覚悟を持ってリスク資産に投資するかどうかを決めることが必要です。
私はサラリーマンを辞めてからも株に投資すると決めた資金についてはフルインベストを心がけ、キャッシュ・ポジションをほとんど持たないで株式投資を継続していました。
しかし株価が大きく下落した時にはダメージも大きく、またバーゲンセールで新規銘柄に投資するためには、自分の持ち株もバーゲン価格で手放さねばならない苦痛を味わうことも起こりました。
【中略】
2016年も1月から株価が大きく乱高下しながら下落傾向を強めて、私のポートフォリオ銘柄も大きなダメージを受けました。
損切りも果敢に実行して実現損が大きく発生しました。そこで100株とか200株だけ保有している100万円以上の含み益のある企業の株を売りました。含み益株の売却で利益を出して、損切りした大きな損失を一部でも穴埋めする。
またこれらの大きな含み益のある株を、いままでの4年間のように利益が出ている時に売却して含み益を実現すると20%の大きな税金が発生するので、実現損の出ている時に利喰いして、税金を節税することを実行しました。
いつも以上にトレードを実行して、細かい利益を積み上げました。
配当の税金をゼロにする作戦、つまり特定口座の損を、受取配当額の合計額まで温存すると配当の税金がゼロになります。そんな作戦も実行していました。
【中略】
暴落時に備えて株価が上がった持ち株の中で、保有数が多い銘柄などから一部利喰いしてキャッシュを増やす作戦を練っていますが、年末に売ると利益が増えて残っている配当の税金を減らすための特定口座に損失が残っている証券会社の口座では株の売却を凍結している状況です。
これは利益が出ている株を売ると、当然にその株のキャピタル・ゲインに20%の税金がかかります。そして通常なら税金は20%で終わります。
ただ12月のこの時点で、売却益をだして株を売ると、特定口座に残っていた損失を減らすことになり、配当の税金を取り戻すための損が減ります。つまり配当の税金が20%増えることになります。
つまり売却益を出すと税金が合計で40%かかることになります。
小さな違いかもしれませんが、このような細かいことの積み上げが、資産運用では大事だと信じています。
『幸運の女神さまは小さな利益まで、しっかり大事にする人に舞い降りる。』
ということを信じて実行しています。つまり『幸運の女神さまは細部に宿る』と考えています。
またポートフォリオの株のうち、含み損のある銘柄を売りまくっては、買い戻すという作業を続けたので含み損がある株は無くなりました。
しかし、面白いというか、当然ということか、売買を凍結した口座の含み益は、むしろ大きく育っていきます。下手な鉄砲をたくさん撃ちまくる(=下手なトレードを数多くする)よりも、ホールドを続けたほうが利益が伸びる状況になっているということだと思います。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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銘柄研究として岡谷鋼機(7485)と京阪神ビルディング(8818)2銘柄の深掘りレポートと、コラムの構成です。
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