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日本の投資会社に提案したい銘柄群
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日本の投資会社に提案したい銘柄群

2023-02-11 16:32
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     米国株式市場でも注目の巨大IT企業群の業績が軒並み低下する中でリストラも進行しているという話題が伝えられています。これをネガティブなニュースと評価するのかポジティブに見るか、投資家の評価は分かれるところかも知れません。
     もうGAFAは終わったとネガティブに見るべきか、いや、リセッション入りを前に他社に先駆けて思い切ってリストラを実行できる企業にポジティブな評価を行うのか皆さんのお考えはいかがでしょうか。

     日本の投資家の多くはこのニュースを単純にネガティブに評価するものと思われます。

     グーグル(アルファベット)やアマゾン、アップル、FACEBOOK(メタ)といったGAFAに加え、マイクロソフト、テスラなどの存在に象徴される米国の株式市場のダイナミックさに改めて驚きを覚える最近の動きですが、時代はこれまでのWEB2.0の時代から徐々にWEB3.0時代を迎えようとしており、これらの企業がこうした変革期に入りダイナミックな衣替えをしようとしているのであるととてもポジティブに評価することができます。

     一方の日本ですが、来るWEB3.0時代で活躍できそうな企業は明確には見えてきません。しかも楽天グループのように本来なら日本を代表するEコマース企業である筈の企業が既に陣取り合戦が終わった通信ビジネスに固執して体力を消耗している有様。ピーク時3兆円を超えていた時価総額は新たな巨額な投資に伴う大幅赤字で1兆円の水準まで低迷しています。

     数年前から投資会社に衣替えし、海外のAI企業に投資してきたソフトバンクグループも業績が停滞してきましたが、今年は半導体設計会社のアーム株に望みを託していますので何とか株価の下落を食い止めようとしている状況です。

     投資会社と言えば、光通信の地道な投資活動が水面下で続いていますが、彼らの投資は純投資で日本の好財務内容の中堅優良企業に的を絞って発行済みの10%程度までをコツコツと拾い集めている状況が伺えます。
     先日は日本最古の上場企業で無借金かつ金融資産が時価総額を上回る松井建設(1810)の3%の株主として初めて光通信の名前が9月末の株主名簿に登場しました。


     日本のバリュー銘柄の株価が相変わらず低迷する中で、彼らのような投資会社的存在の企業にぜひ投資してもらいたいのが在京テレビメディア株です。

     地上の電波インフラを使ったテレビ放送が始まって70年の年を迎える中で、在京テレビメディア5社は今後の衰退産業というレッテルが貼られたオールドメディアとしての評価がなされており、1586年創業の松井建設にははるかに及びませんが歴史を重ねる中で蓄積してきた資産をはるかに下回る時価総額に留まっている点で今後の復活期待銘柄群と言えそうです。

     そうは言ってもこのセクターには大きなネックがあります。

     放送法や電波法で外国人持株比率が20%以上にはできないという法的な事情です。これが株価の上値を抑えてきたと言っても良いかと思います。今後もこの制約が解除されない限りはなかなか株価は上昇しにくいものと見られます。

     そこでこのバリュー価値評価がなされるテレビメディア企業に対しては光通信のようなバリュー銘柄への投資スタンスの日本の投資会社にこそ投資してほしいと考えます。実際にはもう投資しているのか知れませんが・・。


    【光通信の上場企業への投資スタンス】

    (1)純投資(全体のうち23%が情報通信セクター企業)
    (2)安定・・CFが良い、ストック事業、強固な事業基盤など安定した会社に投資
    (3)その会社のビジネスの一部を保有するものと考える
    (4)投資先企業と良好な関係を目指す


    【地上波テレビメディア5銘柄の時価総額と保有金融資産&土地資産】

    1.日本テレビHD(9404)3Q決算発表 進捗率81%

      時価1032円 時価総額2632億円 予想経常利益480億円
      一株当たり配当金37円(今年開局70周年で記念配の可能性)
      予想PER8倍 実績PBR0.32倍 配当利回り3.59%
      保有金融資産 現預金589億円+有価証券500億円+投資有価証券4695億円=5784億円
      土地 1746億円
      合計7530億円 時価総額の2.86倍


    2.TBSHD(9401)3Q発表前

      時価1495円 時価総額2513億円 予想経常利益350億円
      一株当たり配当金40円
      予想PER12.4倍 実績PBR0.35倍 配当利回り2.68%
      保有金融資産 現預金821億円 (有利子負債250億円)
      投資有価証券5167億円=5738億円
      土地 1588億円 合計7326億円 時価総額の2.91倍


    3.フジメディアHD(4676)3Q発表前

      時価1055円 時価総額2378億円 予想経常利益415億円
      一株当たり配当金40円
      予想PER8.7倍 実績PBR0.29倍 配当利回り3.79%
      保有金融資産 現預金960億円(有利子負債2721億円)+有価証券1080億円+投資有価証券4222億円=3541億円
      土地 2753億円
      合計6294億円 時価総額の2.65倍


    4.テレビ朝日HD(9409)3Q発表前

      時価1308円 時価総額1329億円 予想経常利益250億円
      一株当たり配当金40円
      予想PER7.8倍 実績PBR0.34倍 配当利回り3.06%
      保有金融資産 現預金223億円(有利子負債0)+有価証券476億円+投資有価証券1793億円=2492億円
      土地 645億円 合計3137億円 時価総額の2.36倍


    5.テレビ東京HD(9413)3Q発表前

      時価1947円 時価総額534億円 予想経常利益82億円
      一株当たり配当金60円
      予想PER10倍 実績PBR0.59倍 配当利回り3.08%
      保有金融資産 現預金384億円(有利子負債51億円)+投資有価証券162億円=495億円
      土地 B/Sには表記されず
      合計495億円 時価総額の0.93倍


    (炎)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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