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この社会には他者を匿名で誹謗中傷する最低な輩が存在する。
自らの不遇を憂さ晴らしがしたいのか、それともひねくれた正義感から毒を吐くのかは本人ではないのでわからない。
これまでわたしは誹謗中傷には寛容であった。
ただし、若く才能あふれるタレントのryuchellさんが誹謗中傷を気にして自殺するような悲しい出来事が生じた。ある方はこうした誹謗中傷社会を「執拗なネットリンチで追い込まれ、亡くなってからもまだ罵声が続くグロテスクで冷酷な社会」と嫌悪感をあらわにしたという。
もはや誹謗中傷は社会的に見過ごせないのではないかと考えを改めつつある。
匿名による誹謗中傷で他者を平気で自殺に追い込むような人には相応の痛みを受けてもらった方がよいのではないか。
昨今は弁護士請求でNTTなどのプロバイダーから個人をある程度は割り出せると聞いている。
わたしにとっても、かつて、本当に迷惑な事件が生じたことがある。
2013年当時AIJ投資顧問というデリバティブを運用する投資顧問がパフォーマンスを偽造。その主犯は浅川という人であった。その浅川氏がAIM INVESTMENT JAPAN(AIJ)とAIM INVESTME NT ADVISERS(AIA)という運用会社で悪事を働いたのだ。
悪事の詳細については当時の新聞等に書いてある。
一方で、わたしは2005年からAIM INVESTMENT CORPORATION(AIC)という法人の役員であった。AICは妻とわたしの会社で浅川氏のAIJやAIAとはまったくの別法人だ。そもそも会社名が違う。
わたしはAICで関東財務局に投資顧問登録(関東財務局長1495号)をしていた。
当時、山内会長のGCIアセットマネジメントのフレンズグローバルファン
ドのアドバイザーとしてわたしはPMとして従事していた。わたしの戦略は日本株のロングショートのアクティブ・ファンドだった。2005年から2008年のことだ。
だが、わたしは経営よりも運用だけに専念したいという理由で、ニュースミス投資顧問に2008年にチームごと移籍した。ニュースミスの保有する投資顧問ライセンスを使用することになり、わたしの投資顧問ライセンスを保持する理由が消滅したのだ。
そこでわたしはAICを2008年に清算し、AICの投資顧問ライセンスも返上し、関東財務局の供託金はわたしたちに無事返還された。
AIJ事件が起こると、ニュースミス時代の2013年に「AIJはAICとは無関係ですよね?」と一部の顧客が照会をしてきた。答えはもちろん前述の通りまったくの無関係。わたしたちの会社AICはとっくに清算されていたし、わたしたちのAICは浅川氏のAIJやAIAとが全くの別法人だ。
その旨を顧客にしっかりと伝えた。
まさにとばっちりだが、わたしがセゾン投信に入社する折にも、同様の照会が入り、セゾン投信もAIJとAICとは全くの別会社であることをしっかりと確認してくれた。
調べればすぐにわかること。どうしてそのような照会が入るのかを同僚が調べると、ネットの匿名で書き込みがあり、「エイムインベストメントは山本の会社だからAIJ事件に関係がある」という匿名による憶測のコメントが見つかったそうだ。
こういう輩が誹謗中傷を書きっぱなしにして社会に迷惑をかけているのだ。
浅川氏がAIJを設立したのは2000年だ。わたしのAICの設立は2005年だ。わたしが運用していたのは日本株であって、浅川氏の運用していたデリバティブではない。
AIJの運用残高は2013年当時公表されていた。わたしはニュースミス投資顧問に所属していて、まったく違うファンド(ニュースミス・ニューホライズン・ファンド)を運用していた。
浅川氏の運用会社は傘下に証券会社を保有していた。ニュースミスやAICは証券会社を所有していない。AIJ事件とわたしの会社とを結びつけるものはなにもない。
単に、偶然の一致で、AIM INVESTMENTという最初の2つの単語がたまたま一緒であったというだけの話なのだ。
方やAJI方やAIC。
ちゃんと正式な社名を確認すれば即座に違うと判断できるのに浅川氏の事件は誠に迷惑であった。
(NPO法人イノベーターズ・フォーラム理事 山本 潤)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織/団体の見解ではありません。)