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今回は、年代別にNISAの利用方法を具体的に考えてみましょう。
1)20~30代の方
20代、30代の方は、余剰資金の中でNISAを利用するのが良いでしょう。余剰資金とは私の定義では約1年間に生活で必要な費用(家賃などを含む)を現預金で保有したうえで、それを上回って余っている資金を指します。
具体的には生活費月15万円、家賃10万円の家庭では、25万円×12ヶ月分300万円は現預金で保有したうえで、家庭内にそれ以上の余剰があるのであればそれはNISAで投資するのも良い選択だと言えます。
投資対象は、もちろんその方の全体ポートフォリオの構成に寄って決まるのですが、普通の方は外貨建てのリスク資産を持っていないと思いますので、私としては海外株式を保有することをお勧めする事が多くなります。
投資金額としては、「積立」という考え方もありますが、私は年に1回余剰資金を計算して、先程説明した基本生活費の1年分を超える余剰分を新規投資として投資をしていく方法がよいと考えています。
基本的には購入した資産は5年後あるいは10年後までは売却することのないような気分で持っていて、あとは資金の必要に応じて(例えば結婚資金とか住宅購入資金とか出産費用とか)売却していけばよいのだろうと考えます。
2)40~50代の方
40代、50代についても余剰資金の範囲内で投資を行うという原則は特に変わりません。
40代、50代の方は、20代、30代の方と比較して他の資産(例えば住宅や年金資産や保険資産など)も増加している事が多いので、この辺りでポートフォリオの構成は若い世代よりも慎重に精査する必要があります。
こちらも、私の経験上ではポートフォリオの中で外貨建て資産を持っているケースにはほとんど会ったことがありませんので、外国株式を保有するという事をお勧めするケースが多くなります。
ただし、注意点としては、40代~50代の方が、「老後資金の形成」を目的に資産運用を検討されるような場合には、NISAよりもむしろ確定拠出年金の方が適しているケースも多くあると思いますので、十分な比較検討が必要になります。
3)60代以降の方
60代以上の方の場合には、まず余剰資金の定義を基本生活費1年分ではなく2~3年分とこれまでの世代よりも厚めに確保して、それ以上の余剰の事を運用できる資産として検討します。
これは、高齢者の場合は若年層よりも突発的なリスク(けがや入院など)に見舞われるケースが増え、予備的な意味合いで現金を多く持っていることが必要で あるという事と、ある程度流動性の高い現金を保有しておいて資産全体でリスク資産を持つ比率を減らすという両方の目的があります。
60代以上の方が、NISAを利用して資産運用を考える場合には、純粋にキャピタルゲイン狙いかインカムゲイン狙いで運用すればよいのだと思います。
この場合にも基本的には資産全体のポートフォリオを検討することが不可避ですが、やっぱりこの場合も外貨建て資産を保有しておくことをお勧めします。 60代以降の場合には株式で保有するか債券で保有するかは、その方の資産額によっても変化します。余剰資金が多い場合には株式を多め、少ない場合には債券 を多めに保有することがお勧めです。
こうしてみてきたとおり、年代や投資目的によってNISA制度そのものの利用や投資する商品が異なってきます。
NISAの口座を開設する前に、一度FP等の資産運用の専門家(銀行や証券会社の営業マンではないですよ)に資産内容について相談されてみてはいかがでしょうか?
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
http://www.mlplanning.co.jp/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
1)20~30代の方
20代、30代の方は、余剰資金の中でNISAを利用するのが良いでしょう。余剰資金とは私の定義では約1年間に生活で必要な費用(家賃などを含む)を現預金で保有したうえで、それを上回って余っている資金を指します。
具体的には生活費月15万円、家賃10万円の家庭では、25万円×12ヶ月分300万円は現預金で保有したうえで、家庭内にそれ以上の余剰があるのであればそれはNISAで投資するのも良い選択だと言えます。
投資対象は、もちろんその方の全体ポートフォリオの構成に寄って決まるのですが、普通の方は外貨建てのリスク資産を持っていないと思いますので、私としては海外株式を保有することをお勧めする事が多くなります。
投資金額としては、「積立」という考え方もありますが、私は年に1回余剰資金を計算して、先程説明した基本生活費の1年分を超える余剰分を新規投資として投資をしていく方法がよいと考えています。
基本的には購入した資産は5年後あるいは10年後までは売却することのないような気分で持っていて、あとは資金の必要に応じて(例えば結婚資金とか住宅購入資金とか出産費用とか)売却していけばよいのだろうと考えます。
2)40~50代の方
40代、50代についても余剰資金の範囲内で投資を行うという原則は特に変わりません。
40代、50代の方は、20代、30代の方と比較して他の資産(例えば住宅や年金資産や保険資産など)も増加している事が多いので、この辺りでポートフォリオの構成は若い世代よりも慎重に精査する必要があります。
こちらも、私の経験上ではポートフォリオの中で外貨建て資産を持っているケースにはほとんど会ったことがありませんので、外国株式を保有するという事をお勧めするケースが多くなります。
ただし、注意点としては、40代~50代の方が、「老後資金の形成」を目的に資産運用を検討されるような場合には、NISAよりもむしろ確定拠出年金の方が適しているケースも多くあると思いますので、十分な比較検討が必要になります。
3)60代以降の方
60代以上の方の場合には、まず余剰資金の定義を基本生活費1年分ではなく2~3年分とこれまでの世代よりも厚めに確保して、それ以上の余剰の事を運用できる資産として検討します。
これは、高齢者の場合は若年層よりも突発的なリスク(けがや入院など)に見舞われるケースが増え、予備的な意味合いで現金を多く持っていることが必要で あるという事と、ある程度流動性の高い現金を保有しておいて資産全体でリスク資産を持つ比率を減らすという両方の目的があります。
60代以上の方が、NISAを利用して資産運用を考える場合には、純粋にキャピタルゲイン狙いかインカムゲイン狙いで運用すればよいのだと思います。
この場合にも基本的には資産全体のポートフォリオを検討することが不可避ですが、やっぱりこの場合も外貨建て資産を保有しておくことをお勧めします。 60代以降の場合には株式で保有するか債券で保有するかは、その方の資産額によっても変化します。余剰資金が多い場合には株式を多め、少ない場合には債券 を多めに保有することがお勧めです。
こうしてみてきたとおり、年代や投資目的によってNISA制度そのものの利用や投資する商品が異なってきます。
NISAの口座を開設する前に、一度FP等の資産運用の専門家(銀行や証券会社の営業マンではないですよ)に資産内容について相談されてみてはいかがでしょうか?
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
http://www.mlplanning.co.jp/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)