株の売買をする投資家も千差万別。初心者からベテランまで様々。資金の大小。リスクの取り方。強気の人もいれば弱気の人もいて市場が形成されている。
発行体である企業の数は現在およそ3600社。これも時価総額の大きな企業もあれば吹けば飛ぶような規模の会社まで様々。それぞれに社歴があり上場後の 株価の変遷がある。事業内容ももちろん様々。既に存在している市場に訴求したビジネスをやったり、自ら市場を創造して売上を拡大させたり新製品開発に力を 入れたり、海外に市場を求めたりといろいろとある。
社歴と株価の変遷だけでも興味は尽きない。投資家は発行体企業のすべてを知っていることはなくても取引所のお墨付きを信じたり、発行体が出している資料、メディアのコメントなどを参考に見て売買する。
アナリストの意見やレポートも社会インフラとして定着してきた。投資して安心感のある企業と不安な企業があるとしたら一般的な投資家であれば安心感のある方を選ぶだろう。運用のプロだってそうだ。
不安感があるのは過去の企業の性癖の結果でもある。期初に出した計画を過去何度となく下方修正する企業がそうだ。下方修正は上場企業の経営者としては恥となる(そう思わないのんきな経営者もいるが・・)。
だから発行体企業はできるだけ期初は慎重に堅めに計画を提示する。堅めに出し過ぎて今度は上方修正したりするケースも出てくる。業績の先行きがわからな い混沌とした状態で株価は推移するが、アナリストの予想のおよその業績の見方や意見がコンセンサスとして形成される(まあ、いい加減なことも多い が・・)。
一番の情報は発行体自らの出している情報であるが、これも本当にいい加減なことが多い。
だから株価は変動し、だから株は実に面白いとなる。業績にも短期もあれば中長期もある。どの基準に基づいて株価が形成されているのかはまったくと言って良いほどわからない。
株の世界ではPERだとかPBRとか配当利回りを投資尺度にして投資評価をしているが、これも投資家にしてみればあまりあてにはならないことが多い。
アナリストとしては理論として既に確立しているPERやPBRぐらいはきちんと表現して割安だとか割高を意見しないとならない。
ファンダメンタルズを地道に投資家にお伝えしていくことが必要なのだが、それより重要なことは経営者の考え方、熱意、情熱、センスなのかも知れない。
ほとんどの投資家は短期的な視点で売買しがちだが、短期もさることながら中長期でモノを見ることができる本物の投資家になることを皆さんにはお勧めしたい。
ワッツ、コシダカHD、ハブ、トランザクションと先週は企業のプレゼンを受けてきたが、それぞれに経営者の情熱を感じることができた。
ワッツの平岡社長、コシダカHDの腰高社長、ハブの太田社長、トランザクションの石川社長いずれも好人物だ。今後の事業発展に期待することにしよう。
こうした情熱的経営者の采配の下、成長する企業業績とともに株の面白さをじっくりと味わう投資家の皆さん。
こうした投資家の皆さんがリスクを取ることが日本の経済を活性化する根源となる。
(炎)
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