現状の東京周辺の不動産状況は正直やや過熱気味です。
不動産のファンドやREITのプレーヤーたちは、現在なかなか金額的に買える物件が無くなってきており、東京の物件ではなく地方都市、それも大阪、名古 屋、福岡でも東京同様に金額が上がってきているために、札幌、仙台、新潟、岡山、熊本など中位規模の都市にまで領域を広げて購入を検討しているそうです。
こうした流れを考えると、やはり日本の地価は
東京(中心部)⇒東京(周辺部)⇒大阪、名古屋⇒地方都市
の順番で上がっていくことが良く理解できます。
その他物件の種類で考えるとファンドとして購入しやすい
(ピカピカな)オフィス⇒(ピカピカな)レジデンシャル⇒その他(商業施設、老人施設、物流施設)
といった物件種別が選ばれるようです。
つまり、プロの投資家(機関投資家)は大都市圏(中位都市)の良い物件しか購入しないために、不動産が上昇すると言っても何から何まで高くなると言う事は、なかなか考えにくいのです。
一方で、不動産投資市場の動向には銀行の不動産融資に対するスタンスの変化が大きく影響します。
最近は個人不動産投資家の中でも、なかなか物件を購入しづらい環境になって来ています。これは主に銀行の融資スタンスが軟化しており、不動産に対して積極的に融資をするようになってきたことが一番の影響です。
先程も述べた通り、ピカピカで金額も高い(10億円以上)物件などはファンドの購入対象になりますが、数千万~5億円程度の物件は、なかなか機関投資家の購入対象としては選ばれにくい物件になります。
しかし、こうした主に個人投資家が売買するような物件まで最近では非常に高い値段が付くようになってきているのはこうした高い値段でも銀行融資が付くようになってきていることが大きな原因として考えられます。
個人投資家としては、こうした銀行融資が積極的な段階でしか物件を購入するチャンスが無いと考える一方で、相場的には高い値段で購入していると言う事を自覚しながら冷静に投資する必要があります。
銀行の融資スタンスはあるときに「コロッ」っと変わるものですから。
もちろん、銀行の融資スタンスが厳しく、誰も不動産を買えずに相場が冷え込んでいる時に「現金」で不動産を買う人が一番儲かるプレーヤーなのですが、そうしたプレーヤーはそれほど多くはありません。
なかなか難しいものです。
ここ数日の不動産関係者の話を聞いていて、REIT市場も過熱気味なことを十分に理解しました。警戒感を持って臨みたいと思います。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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