株式投資を通常楽しまれている方であれば、そうした値上がりを楽しみに持っておられるに違いありません。
とりわけ値幅制限一杯に値上がりするとなれば楽しさ倍増となります。まるで宝くじやパチンコのフィーバー台にあたった感じがするのではないでしょうか。
NHKの朝の連続ドラマ、「ごちそうさん」でも証券会社の店頭で大儲けして喜ぶシーンが出てきましたが、昔はいわゆる株屋の店頭に投資家が集まって株の売買や値動きを楽しんでいたものです。
そうした制限値幅は取引所によって株価の水準ごとに予め決められていますが、皆さんもよくご存じかと思います。
例えば100円未満の場合は上下に30円と決まっています。これは50円の株でも30円だし99円でも30円となります。このため安い銘柄ほど値幅制限まで上昇すればメリットが大きくなります。
100円以上200円未満では50円。200円以上500円未満では80円となります。
その内容は会社四季報や取引所のホームページなどにも掲げてありますので詳細はご覧頂くとして今年も多くの値幅制限までの変動銘柄が生まれました。
例えば、本メルマガでも何回か取り上げておいたミクシィ(2121)株ですが、1100円前後から9060円まで1か月の中で急騰、急落劇が演じられ話 題になりました。今もなお、波乱の渦の中にある銘柄であることはご存じかと思います。その値動きを簡単に見てみましょう。
取引年月日 始値 高値 安値 終値 出来高(株)
12月13日 5,060 5,060 5,060 5,060 1,560,800
12月12日 6,060 6,060 6,060 6,060 17,300
12月11日 7,560 7,560 7,560 7,560 63,400
12月10日 9,060 9,060 9,060 9,060 196,200
12月 9日 7,360 7,560 7,100 7,560 1,326,400
12月 6日 5,460 6,560 5,280 6,560 8,142,400
12月 5日 5,560 5,560 5,270 5,560 1,433,900
12月 4日 4,350 4,855 4,265 4,855 6,001,000
12月 3日 4,010 4,775 3,715 4,155 10,734,600
12月 2日 4,075 4,075 3,850 4,075 1,211,400
11月29日 3,375 3,375 3,375 3,375 70,000
11月28日 2,624 2,874 2,580 2,874 1,992,200
11月27日 2,031 2,374 2,030 2,374 2,396,600
11月26日 2,007 2,098 1,920 1,974 1,150,800
11月25日 1,682 2,107 1,681 2,107 1,593,900
11月22日 1,850 1,880 1,660 1,707 1,456,300
11月21日 1,351 1,640 1,350 1,640 1,160,000
11月20日 1,215 1,439 1,206 1,340 439,700
11月19日 1,270 1,270 1,150 1,190 168,500
11月18日 1,237 1,276 1,237 1,274 120,600
11月15日 1,172 1,227 1,172 1,225 114,900
11月14日 1,149 1,196 1,140 1,168 116,200
11月13日 1,103 1,135 1,100 1,130 79,700
11月12日 1,087 1,120 1,087 1,094 88,200
11月11日 1,105 1,135 1,080 1,087 93,900
25日間の取引の中でストップ高11日、ストップ安3日というすさまじい取引が繰り広げられました。
同社の株価がなぜこうした値動きとなったのかは巷で噂のソーシャルゲーム「モンスターストライク」がガンホーのパズドラのような人気になるということを 囃したものであることは明確ですが、もうひとつ言えることは2006年9月の上場後の株価変動にあるという事ができます。
上場後期待されたSNS事業のうち広告モデルに比重を置きゲーム課金による収益をグリーやDeNAにお株を奪われて圧倒的な収益の機会を逃してきたことで投資家の不満がエネルギーとなって鬱積していたのではないか・・。
そこでガンホーなる新たなソーシャルゲーム会社の短期大成功を横目に同社が投入したソーシャルゲームを起爆材として株価が投機的に上昇した。
株価は下落途上はぼろくそに言われ、いつ倒産してもおかしくないなどと掲示板でののしられ、一時は1000円割れもあるなどと言われた訳ですが、ここから赤字の発表があり、多くの投資家があきらめたその矢先に今回の反転上昇。長期下落銘柄の反転だけに出直ると強い。
空売りでもしていようものならどこまでいくか不安でしょうがない新規買い、買い戻しに、買乗せと売りを上回る買いエネルギーが爆発して今回の11回ものストップ高となったと考えられます。
爆発高もここまで先週は3日連続のストップ安。ストップ高の場合は売り物が引っ込み、比例配分狙いの買いが入るのとは逆に、ストップ安となれば買いが引っ込み、比例配分狙いの売りが入っての連続安。
本日はさすがに強弱感が対立して値がついてきましたが、1100円前後の安値から9060円まで短期で8倍以上にもなっただけに下値模索はなおも続くと見たいところです。
値幅制限という制度は思惑を誘いやすいので皆さんも注意して下さい。こういうこともあるのだ程度にしておかないと、高値づかみをする危険もあります。皆 さんには1100円前後まで売られていたミクシィ株の企業価値をまずはじっくりと吟味して自身のポートフォリオに入れて頂きたいと願って本メルマガでも取り上げた次第です。
運よくこのメルマガをご覧になって投資された方はもう売却されたと思いますが、長期下落してきた銘柄に未来のストップ高の夢を託して投資する投資家になって頂ければ幸いです。
(炎)
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