ただ、15000円どころは相場の節目にもあたり、今後どちらに振れるのかに関心が集まっています。
全体相場の動向を示す日経平均はTOPIXと同様に大事な指数です。ソフトバンクやファーストリテイリングなどの値がさ銘柄に影響を受けやすいとも言わ れますので、個別銘柄とはまた違う動きとなりますが、相場全体の動きを象徴する指標としてその動向はしっかりチェックしておく必要があります。
1)日経平均、TOPIX、JASDAQの推移
(*2014年1月 **2014年3月)
2012年12月終値
日経平均:10395.18円=65.2
TOPIX:859.8=66.6
JQ:55.06=53.1
2013年5月高値
日経平均:15942.6 =100
TOPIX:1289.77=100
JQ:103.6 =100
2013年6月安値
日経平均:12415.85 =77.9
TOPIX:1033.02=80.1
JQ:81.44=78.6
2013年12月高値
日経平均:16320.22 =102.4
TOPIX:1308.08*=101.4
JQ:108.69*=104.9
2014年2月安値
日経平均:13995.86 =87.8
TOPIX:1139.27=88.3
JQ:91.79**=88.6
2014年3月高値
日経平均:15312.6=96.0
TOPIX:1241.88=96.3
JQ:101.88=98.3
2014年4月1W始
日経平均:14870.51=93.3
TOPIX:1207.63=93.6
JQ:96.49=93.1
2014年4月1W高
日経平均:15164.39 =95.1
TOPIX:1223.26=94.8
JQ:98.22=94.8
2014年4月1W安
日経平均:14751.29 =92.5
TOPIX:1197.58=92.9
JQ:96.03=92.7
2014年4月4日終値
日経平均:15063.77=94.5
TOPIX:1215.89=94.3
JQ:97.69=94.3
日経平均株価、TOPIX、JASDAQインデックスともに昨年5月の高値を100とすれば、その後それぞれに異なった上下変動はありましたが、現在は94.3ないし94.5とほぼ同水準にあります。
2)各指標の評価 4月4日現在
指標 今期予想PER 実績PBR 予想配当利回り
日経平均 14.73倍 1.37倍 1.48%
TOPIX 15.75 1.36 1.66
JASDAQ 16.57 1.38 1.77
各指標ともまだ穏健な位置にあります。来期の業績が向上することによってPERは更に低下します。期初段階では各企業とも穏健な見通しを出すと想定され ますが、直近の為替が再び円安傾向にあることで輸出関連企業を中心に業績の向上期待が高まるものと見られます。また、国策によって公共工事が安定して拡大 するとの期待からゼネコンや内需関連セクターにも恩恵を受ける企業があり、業績の拡大に貢献すると考えられます。
日経平均のテクニカル上の節目としては15100円から15200円どころに集中しています。日経平均は3月7日の高値15312円を視野にこれらの節 を抜けて年初からの調整局面を脱するとの期待があります。ここに来ての円安傾向と日銀の金融政策決定会合での追加緩和、米国の株高による日本株の出遅れ感 などを背景に強い相場が期待されます。
仮に短期調整があっても3月安値からの上げ幅の2分の1押し、14680円どころを下値メドとして、上昇トレンドが継続するものと期待されます。
3月第4週に3週ぶりに外国人投資家が買い越しに転じてきたことも相場の上昇にとって明るい兆しだと感じられます。消費税増税後の企業決算動向は2・8 月期の小売り企業を皮切りに明らかになると考えられます。当初慎重な姿勢を打ち出すものと思われますが、そうした企業の株価は今期の業績見通しを既に織り 込んでいるものと推察されます。
基本的には年初から停滞局面が続いている日本の株式相場ですが、そろそろ上値を追う力強い展開となるのか注目されます。
(炎)
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