機関投資家のサラリーマン投資家は面倒なことをしたくない一心で、上司に言い訳できないような地味な株には手を出さないのかと思いますが、機械的に PBR水準を洗い出して、機械的に一定株数を時間を置いて投資していく手法をファンド運用者がするようになれば全体が底上げされてくると、その投資家は考 えています。
機関投資家や外国人投資家に加えて個人投資家がリスクマネーをそうした企業の浮動株を対象に徐々に投資してくれば株価は上がるしかないと読んでいます。
先日来、Yさんに話した大成温調(1904)がそうした類の銘柄なのかも知れません。一緒に会社訪問までした私に対して、Yさんはすぐにリアクションが ありました。万株単位で買ったと・・・。大成温調のPBRは上場企業でもトップクラスの0.3倍台。先週の株高で多少上がってきましたが、それでもまだ 0.33倍。現預金よりも低い実質的な時価総額は61億円で有利子負債を控除した実質現預金+有価証券=124億円の半分しかない状態に気がついていない 投資家はいないはずですが、Yさんもその価値にようやく気がついたようです。
同類項のテノックス(1905)と合わせて、20年から30年に一度の上昇相場がこれから展開されることを私が指摘すると、にっこりと笑ってくれまし た。大物投資家のSさんにはテノックスを万単位で400円以下の水準で買ってもらいましたが、その価値にまだ気がついておられないように思います。
実は種あかししますと、これらの企業は本当は地味な銘柄ではないのですがIRをやっておらず、アナリストがカバーしていないために投資家へのアピールが 不足しているのが、わかったのです。しっかりIRして自社株をフェアバリューに高める作業を怠っているのすから低PBRも仕方ありません。
その方はどういう訳か2銘柄以外にもっと日の当たらない地味株を教えてくれと私に依頼されましたので、致し方なく私はこれまで見てきた銘柄の中から本当 に株価の上がらない地味な銘柄でPBRが1倍以下で時価総額が30億円以上という条件で以下の10銘柄を挙げておきました。果たして反応はいかに・・・。
【広告系2社】
1.KG情報(2408)時価487円
PBR0.52倍 時価総額36億円 ミニリクルート IR不熱心
2.サイネックス(2376)時価618円
PBR0.75倍 時価総額40億円 官民協働事業 保守的経営
【上下水道関連2社】
1.前澤工業(6489)時価299円
PBR0.39倍 時価総額64億円(実質54.8億円)
官公庁向け中心で保守的
2.前澤給装(6485)時価1358円
PBR0.55倍 時価総額170億円 35円配当 M&A対象
【機械・造船等】
1.平田機工(6258)時価646円
PBR0.35倍 時価総額69億円
生産設備エンジニア、産業用ロボット
2.名村造船(7014)時価962円
PBR0.7倍 時価総額465億円
佐世保重工と統合 地味ながら再編のコアに
3.ニッチツ(7021)時価185円
PBR0.36倍 時価総額39億円 地味株の典型
4.タカノ(7885)時価562円
PBR0.33倍 時価総額88.4億円 地味だがキャッシュリッチ
5.コンセック(9895)時価164円
PBR0.42倍 時価総額31億円 燃料電池関連
6.日本ピストンリング(6461)時価190円
PBR0.64倍 時価総額159億円 地味だが技術開発力あり
(炎)
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