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ここ最近の組閣ニュースについて本当の国民の声は何かと言えば、組閣とは「入閣期待組」のための組閣では無く、国家の政(まつりごと)のための組閣をお 願いしたい、と言うものです。“当選5回以上で閣僚経験が無い議員”を「入閣期待組」と呼んでいるようですが、お国のための仕事も、たいした仕事もしてい ないにも関わらず強力な3バンによって偶然5回以上も当選している議員も居ます。国会議員本来の仕事や能力とは別の理由で複数回当選しているだけと言うこ とです。
この国の政治家はいつまで寝言を言っていれば気が済むのでしょう?無能な入閣期待組を満足させるために国を滅ぼすつもりか?と問いたい。「いや、その中 に能力の高い方がいらっしゃるから。」と言った詭弁も止めて欲しい。今までこのやり方で何度国政の舵取りを間違えてきたか真摯に反省せねば本当に日本は沈 没します。事実、阿呆太郎やド鳩の頃に日本は本当に沈没しかけました(汗)。
さて、小職のコラムも今回で200回目となります。今までお付き合いいただいた読者の皆様には深く御礼申し上げます。
ここでは再度、日本の金融商品事情について簡単なお浚いをしてみたいと思います。
7月の週刊東洋経済にて「証券動乱」とのタイトルで3回の連載がありました。その中で「何故日本の投資信託は育たないのか」について詳しい記述があります。
同誌にもありましたが、2004年からの10年間で平均すると日本では(なんと!)毎月44本もの新たな投資信託が組成され販売されていました。にもかかわらず残高でみると米国では約1,500兆円もの投資信託残があるのに対し、日本ではまだ80兆円しかありません。
何故かと言えば幾つかの理由がありますが、最も大きな理由として、年がら年中、販売会社(大手銀行や証券会社)が販売し易い投信を作るよう運用会社に指示している為に、投資家のための投資信託が生れない、育たないからです。
彼らが作る投信は投資家のための投信ではなく販売会社が売り易い投信です。その時期ごとに投資家が関心を持つテーマを探しだし、(中身は似たり寄ったり でも)新しい投信として売り出します。日本人の新しい物好きも関係しているのでしょう。そしてこれが新規資金を呼び込むのならまだマシなのですが、大半が 乗り換えとなります。つまりは金融機関の手数料稼ぎの為に次から次へと投信が生み出される仕組みとなっています。
小職も何度も指摘しております通り、運用会社は親会社(系列の大手銀行や証券会社)に逆らえません。言われた通りの投資信託を大量に作り続けねば運用会 社の役員(大半が親会社からの天下り)の首が飛びます。何とも酷い業界慣行ですが、管轄業界を守る為、そして天下り先を確保したいが為に、これほど分かり 易い弊害を当局(財務省)は放置し続けています。これらの理由により、気概のある、そして投資家のための、投資家を向いた独立系の運用会社が育ちません し、排除され易い土壌が作られています。
欧米であれば3年以上のトラックレコード(実績記録)が無ければ評価対象になり辛いですし、第三者が評価したデータがなければ投資家は中々動きません。 ましてや運用会社や販売会社が新商品用に作った手前味噌な資料なぞ誰も信じません。が・・・、日本では堂々と(恥ずかしげも無く)回転売買を促すために使 われています。
そんなことをしている一方で、昨年からの当局検査では大手金融機関による組織的な投資信託の乗り換え営業が問題視され、厳しい検査が繰り返されていま す。結果として真面目にやっている販売会社までもがとばっちりを受けている構図になります。日本の経済犯罪への罰則が緩すぎて、「何でもかんでも儲かるな らやった者勝ち」の悪習がいつまでも続きます。
投資信託の購入に際しては原則として金融機関のお勧め商品は疑ってください。購入時手数料については「手数料に見合うほど説明が大変な商品なのか?」の 観点から、信託報酬についてもその内訳で、「費用に見合うほど運用に手間がかかるものなのか?」「それほど良い商品なのか?」「毎月分配の見返りとして余 計なコストが隠れていないか?」などをしっかりと見極めねばなりません。
債券にしても同様です。美味しいところの大半は機関投資家や法人投資家が買ってしまいます。個人に廻ってくるのは大手投資家が買わないものが多いです。 もちろん小口販売ですから手間もかかりますし説明も大変ですから、ある程度は止むを得ないものの、取引所なりが主導してもっと普及させる努力が必要です。 まあ、敢えて言えば、これを投資信託が肩代わりすべきなのですが、超低金利下では今の標準的な販売手数料や信託報酬などを差し引くと投資家の儲けが無い、 またはマイナスになるから取り扱わない訳ですね。
つまり、それほど旨味が無いと投資信託を取り扱わないと言っている訳です。これでは個人投資家の裾野が広がりません。一昔前には「中期国債ファンド」と 言う商品が爆発的に広まりました。これは個人にとって利便性がとても高かったからですが、市場の変化により今や作れない商品となってしまいました。
最近では債券の中でも様々な仕組債が個人向けで売り出されていますが、これとて手間賃が高くて、小職のような作る側にいた人間から見ると単なる「かすめ取り商品」にしか映らない商品が多々あります(^^;)
NISAの枠を広げたり、次世代への贈与を促すための子供NISAを作るのも悪くありませんが、まずは「枠内であれば何回売買しても非課税」などの利便 性を高める方が理に叶っていると考えます。いくらNISA枠を拡大しても、そもそもNISAを最大限活用すべき現役世代はそれほどの金融資産を持っていま せん。
世間知らずの政治家やご都合主義の役人に任せておくと実のある政策にならず、単なる「富裕層優遇」と「格差の固定」を進展させるだけになってしまいます。このままでは富裕層の資産移転を有利にするだけの施策で終わってしまうからです。
日本の投資に於ける(財務省主導から民主導への)運営思想の大転換が迫られています。今までのような「罰則の軽い、且つ規制と裁量行政だらけ」の無駄の多い、役人のための運営思想では日本の金融市場は衰退するのみです。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
この国の政治家はいつまで寝言を言っていれば気が済むのでしょう?無能な入閣期待組を満足させるために国を滅ぼすつもりか?と問いたい。「いや、その中 に能力の高い方がいらっしゃるから。」と言った詭弁も止めて欲しい。今までこのやり方で何度国政の舵取りを間違えてきたか真摯に反省せねば本当に日本は沈 没します。事実、阿呆太郎やド鳩の頃に日本は本当に沈没しかけました(汗)。
さて、小職のコラムも今回で200回目となります。今までお付き合いいただいた読者の皆様には深く御礼申し上げます。
ここでは再度、日本の金融商品事情について簡単なお浚いをしてみたいと思います。
7月の週刊東洋経済にて「証券動乱」とのタイトルで3回の連載がありました。その中で「何故日本の投資信託は育たないのか」について詳しい記述があります。
同誌にもありましたが、2004年からの10年間で平均すると日本では(なんと!)毎月44本もの新たな投資信託が組成され販売されていました。にもかかわらず残高でみると米国では約1,500兆円もの投資信託残があるのに対し、日本ではまだ80兆円しかありません。
何故かと言えば幾つかの理由がありますが、最も大きな理由として、年がら年中、販売会社(大手銀行や証券会社)が販売し易い投信を作るよう運用会社に指示している為に、投資家のための投資信託が生れない、育たないからです。
彼らが作る投信は投資家のための投信ではなく販売会社が売り易い投信です。その時期ごとに投資家が関心を持つテーマを探しだし、(中身は似たり寄ったり でも)新しい投信として売り出します。日本人の新しい物好きも関係しているのでしょう。そしてこれが新規資金を呼び込むのならまだマシなのですが、大半が 乗り換えとなります。つまりは金融機関の手数料稼ぎの為に次から次へと投信が生み出される仕組みとなっています。
小職も何度も指摘しております通り、運用会社は親会社(系列の大手銀行や証券会社)に逆らえません。言われた通りの投資信託を大量に作り続けねば運用会 社の役員(大半が親会社からの天下り)の首が飛びます。何とも酷い業界慣行ですが、管轄業界を守る為、そして天下り先を確保したいが為に、これほど分かり 易い弊害を当局(財務省)は放置し続けています。これらの理由により、気概のある、そして投資家のための、投資家を向いた独立系の運用会社が育ちません し、排除され易い土壌が作られています。
欧米であれば3年以上のトラックレコード(実績記録)が無ければ評価対象になり辛いですし、第三者が評価したデータがなければ投資家は中々動きません。 ましてや運用会社や販売会社が新商品用に作った手前味噌な資料なぞ誰も信じません。が・・・、日本では堂々と(恥ずかしげも無く)回転売買を促すために使 われています。
そんなことをしている一方で、昨年からの当局検査では大手金融機関による組織的な投資信託の乗り換え営業が問題視され、厳しい検査が繰り返されていま す。結果として真面目にやっている販売会社までもがとばっちりを受けている構図になります。日本の経済犯罪への罰則が緩すぎて、「何でもかんでも儲かるな らやった者勝ち」の悪習がいつまでも続きます。
投資信託の購入に際しては原則として金融機関のお勧め商品は疑ってください。購入時手数料については「手数料に見合うほど説明が大変な商品なのか?」の 観点から、信託報酬についてもその内訳で、「費用に見合うほど運用に手間がかかるものなのか?」「それほど良い商品なのか?」「毎月分配の見返りとして余 計なコストが隠れていないか?」などをしっかりと見極めねばなりません。
債券にしても同様です。美味しいところの大半は機関投資家や法人投資家が買ってしまいます。個人に廻ってくるのは大手投資家が買わないものが多いです。 もちろん小口販売ですから手間もかかりますし説明も大変ですから、ある程度は止むを得ないものの、取引所なりが主導してもっと普及させる努力が必要です。 まあ、敢えて言えば、これを投資信託が肩代わりすべきなのですが、超低金利下では今の標準的な販売手数料や信託報酬などを差し引くと投資家の儲けが無い、 またはマイナスになるから取り扱わない訳ですね。
つまり、それほど旨味が無いと投資信託を取り扱わないと言っている訳です。これでは個人投資家の裾野が広がりません。一昔前には「中期国債ファンド」と 言う商品が爆発的に広まりました。これは個人にとって利便性がとても高かったからですが、市場の変化により今や作れない商品となってしまいました。
最近では債券の中でも様々な仕組債が個人向けで売り出されていますが、これとて手間賃が高くて、小職のような作る側にいた人間から見ると単なる「かすめ取り商品」にしか映らない商品が多々あります(^^;)
NISAの枠を広げたり、次世代への贈与を促すための子供NISAを作るのも悪くありませんが、まずは「枠内であれば何回売買しても非課税」などの利便 性を高める方が理に叶っていると考えます。いくらNISA枠を拡大しても、そもそもNISAを最大限活用すべき現役世代はそれほどの金融資産を持っていま せん。
世間知らずの政治家やご都合主義の役人に任せておくと実のある政策にならず、単なる「富裕層優遇」と「格差の固定」を進展させるだけになってしまいます。このままでは富裕層の資産移転を有利にするだけの施策で終わってしまうからです。
日本の投資に於ける(財務省主導から民主導への)運営思想の大転換が迫られています。今までのような「罰則の軽い、且つ規制と裁量行政だらけ」の無駄の多い、役人のための運営思想では日本の金融市場は衰退するのみです。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)