お金があれば買いたいところですが、調整後の病み上がりの身体では思い切った投資ができないとお悩みの方も多いのかも知れません。
そこで登場するのが株の損金処理プラン。損金を出してキャッシュポジションができれば再挑戦。これは有望だという銘柄に投資して資産の増強に努めることになりますが、そこまでいけばあなたは株式運用のプロ。大方は損金が出せないまま年を越してしまうことになります。
そこは思い切りが肝心。より効率的に株価の上昇が見込める銘柄にシフトしておけば良いことになります。
調整相場を抜けて来年に向けた次の展開が水面下では繰り広げられているのだろうと思いますが、中間決算の好決算発表を好感する事例がこのところ市場内では刺激となっているように思われます。
そうした中にあって電力インフラ関連の大井電気(6822)は中小型銘柄の中ではかなり活発な値動きになっています。
大井電気(6822)
時価255円(10月24日現在)時価総額37.5億円
地味株も時と場合では活躍の可能性があると冗談交じりにどこかの株式指南役の先生が宣った。先週業績の上方修正を発表した大井電気(6822)もその典型です。
三菱電機を31%余りの筆頭株主として1995年に上場。その後、情報通信機器や電力向けネットワーク工事の企業として事業展開。ポケベル関連として一 世を風靡したが現在は、無線通信機器、情報通信機器を製造販売するほか、電力・通信関連システム工事の展開に注力しています。
上場時はポケベルで人気を集めましたが、その後は業績の低迷もあり、株価も長期低迷してきました。この株に3倍化の夢を託すのは難しいかも知れませんが、2016年から始まる電力自由化の下で活躍が期待される企業としてマークしておきたいと思います。
【大井電気にポジティブな10の理由】
1)中間期が業務の性質上、赤字でこの点をネガティブに見る投資家がいまだ
に存在していて、さほど値上がり率が大きくないのに売り物がまだ出やすい
ためか出来高が2日間で約58万株と発行済み株式数の3.9%と膨らんで
います。売り物を吸収した後に株価の水準がどう変わるか注目したいと思い
ます。
2)本年の2回の高値が1月と9月の高値257円で一致。この水準が抜けれ
ば株価は別のステージに入るものと期待されます。
3)今期の予想経常利益を430百万円から740百万円に72%もの大幅な
修正となったことで時価総額の修正が起きやすい。(上方修正は原価低減効
果によるもので今後も継続の可能性があります。)
4)今期予想EPSが19.0円から32.65円となったことで時価255
円のPERは7.8倍に留まっています。この結果、この水準から下げると
買いが自然体で入ってきやすいことになります。
5)PBRもまだ0.5倍以下に留まっています。
6)2016年の電力自由化に向けたスマートメーターの需要増が期待されま
す。
7)保有現預金58億円に対して有利子負債は1.5億円で実質保有現預金が
56.5億円(株価換算384円)と豊富で時価総額37.5億円を大きく
上回っています。
8)キャッシュリッチな社会インフラ関連、低PER、低PBR銘柄、R&D
指向、などの評価ができる点で変化の兆しが見えてきた銘柄で切り口が多彩
です。
9)三菱電機が31.7%の株式を保有。
10)配当性向15%で今後の増配余地あり。
(炎)
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