金融商品の説明をする際に、私なりには「価格変動リスク(上にも下にも動くリスク)」と説明していますが、原資産の価格でも為替でも投資家は変動するリスクを負う訳ですから「結果責任」とは中々言い得て妙な言い回しです。
投信で言えば、自分で投資判断するリスクを代替してもらい、または個人では出来ない運用方法を代行してもらう見返りとして「コスト負担のリスク」もありますから、これらも結果責任と言い換えれば分かり易いです。「結果=損益の責任」という訳です。
様々な金融商品の説明文を読んでいると、後半に必ず「リスクのご説明」と言うディスクレマー(免責事項)がタップリと付いていますが、何でもかんでもバ カの一つ覚えのように「リスク、リスク」と書けば良いものでもありません。これなどは頭の固い(責任を取りたくない)金融当局の指導によるものですが、株 式でも債券でも投資対象と言うものは下がるばかりでは無く、上がることもある訳ですが「上がるリスク」と書くと違和感のある日本語になります。無能な役所 言葉を強制されている金融機関も可哀想ですが、上がるも下がるも投資家が負う結果責任ですよと書けば良いはずですね。
しばしば例にされるのは、海外の観光地の立て看板に「立入禁止」とは書かず「ここから先は貴方の責任」と書いてあると言うのと同じで、役所目線では無く、本来の趣旨を明確に示し投資家自身で考えてもらわねば何時まで経っても自立した投資家は育ちません。
余談ですが、ショッピングセンターなどのエスカレーターに乗る際に「横のベルトに掴まり・・・」と録音されたメッセージがうるさいほどに連呼され る・・・あれと同じで、何でもかんでもアクシデントがあれば役所や会社に文句を言う無責任なクレーマーの存在、そしてそのクレームからの保身のために余計 な行政指導が繰り出される空しさを感じざるを得ません。
こんなところも実は「自分で考えるクセ、自分で責任を取るクセ」をはく奪されている生活環境が原因なのかしれません。
詐欺と認定されるものを除き、投資についてはほぼ全てが自己責任であり結果責任を負います。
これから先、資産バブルへの動きが短期間で済むのか?それとも数年以上も続くのか?日本の金融市場は未開の分野に踏み込んでいきます。いよいよバブルの 世界に入り込んでいく気配が濃厚です。視点を替えれば金融市場はリスクもメリットも大きくなる、実は面白い時代に入っていくのだとも言い換えられます。
ジム・ロジャーズではないですが、世界的な(特に日欧先進国における)低成長の気配が見えてきた中で金融政策だけを頼りにするのも限界があります。無理が続けばいつかは反動が来ます。金融市場関係者が調子に乗ってきたら警戒ですね。
ハイパーインフレなどにならないことを祈りつつ、来年も引き続き、読者の皆様による投資を、そして結果責任をエンジョイしていただきたいと願っています。
良い年をお迎えいただけるようお祈り申し上げます。
街のコンサルタント 拝
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)