=ブランド力を持つ日本企業=


■バフェットとグローバルブランド・トップ100



 まず、インターブランドの「ベスト・グローバル・ブランド・リスト100」の2013年版を見てみましょう。第1位がアップル、第2位がグーグルといわ ゆるIT企業の躍進が目立ちます。それに続くのが、第3位コカ・コーラ、第4位IBM、第5位マイクロ・ソフト。コカ・コーラはバフェット銘柄としてあま りにも有名ですが、IBMにも数年前にバフェットが大型の投資を行いました(いわゆるIT企業に対してはバフェットは投資を行わないものだと思い込んでい た世間を驚かせました)。

 なぜ、バフェットがIBMに投資をしたのかを説明すると長くなってしまうのですが、現在はソフト・サービスに関するビジネスが主力のIBMが保有してい る情報・データを「原油」と置き換えればわかりやすいと思います。つまり、かつてセブン・シスターズと呼ばれた原油メジャーが、原油の供給を通じて世界経 済を支配したのと同じように、これからは「情報メジャー」とでも呼ぶべき少数のグローバル企業が情報の供給を通じて、世界を支配するというわけです。もち ろん、グーグルなどもその一角を占めるのでしょうが、情報の蓄積だけでは無く、特許保有件数でも圧倒的な存在感がある(特許使用料の受け取りが大きな収入 源である)、IBMにバフェットが投資をしたのはごく自然なことともいえます。

 そして、第5位のマイクロソフトに対してバフェットは投資をしていませんが、創業者のビル・ゲイツとは親子ほど歳が離れているにもかかわらず、家族ぐるみの親密な交際をしています。

 しかも、バフェット銘柄(バフェット絡み)のコカ・コーラ、IBM、マイクロソフトの3社は2012年まで長年にわたって、ほぼ毎年トップスリーにラン クインしていたのです。この事実は、投資・経営・ビジネスにおいて、強力な「グローバル・ブランド」を維持することがとても重要であるという象徴です。

 第6位のGEへは、リーマン・ショックの直後に優先株の投資を行いました。第7位のマクドナルドへの投資はあまりうまくいかず、結局撤退しています。第 9位のインテルへもIBMと同時期に投資を行っていますが、短期間で売却してしまいました。第14位のディズニーはかつての投資先(2回も投資していま す)。第16位のジレットは、第29位の「パンパース」を販売するP&Gに買収されましたが、ジレットの株と交換されたP&Gの株式を持ち続けています。 第24位のアメックスもバフェットが昔から保有する銘柄です。第44位のゴールドマン・サックスへは、GEと同じようにリーマン・ショックの直後に優先株 の投資を行いました。第53位のハインツの買収は3Gキャピタルというファンドと共同で行っています。

<続く>

続きは、産業新潮
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1月号をご参照ください。

(大原浩)

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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)