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バブル後半戦
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バブル後半戦

2016-01-08 15:08
    皆さま、あけましておめでとうございます。


     いよいよ今年からの数年間?がアベノミクス&日銀バブルの後半戦かと感じます。

     主要市場ではシステム売買が主流となり、ファンドとみられる売買で年初から売られ続ける(年初から3日連続で昨年末比▲4.4%安)など不穏な幕開けとなりました。まるで力ずくででも下げたい主体が居るかのようです。

     このバブル後半戦が数年以上も続くかもしれませんし、今年が最後になるのかも知れませんが、その辺りの変化への注意を払いつつ今後の投資を考えたいと思います。


     まず目先的には、参加者が少ない中で短期資金が暴れている株式市場ですが、1月を過ぎれば年度の決算状況も見えてきますし年度内の持ち合い解消売りなども過半は終了するでしょうから、来年度に向けた投資対象の選別色が強まると思います。

     当面は円安メリットや原油安メリットと言った材料は無くなり、企業毎の実力や新たなM&Aの可能性といった個別のテーマが取り上げられ易いと考えています。


     まず、この年末年始の国内ニュースで気になった一つに沖縄米軍基地の問題があります。中東混乱のニュースや慰安婦問題がクローズアップされた陰で露出は 減りましたが、何故に翁長知事は曖昧な表現だけでいつまでも断固反対なのか?一方の政府にしても「これしか無い」との一点張りで強硬さばかりが目立ち、時 間が経つほどに不透明感が増します。

     もちろん県外移転などの妙案があれば良いのですが、現実的には今回の措置で沖縄米軍基地の30%強の敷地が返還され、住宅街での離着陸が無くなり、海兵 隊の兵員数も減ります。身動きが取り辛い敗戦国の立場がより改善する訳ですし、これに加えて政府が沖縄支援策を拡充するなら満足とは言えないものの数歩前 進と考えますが、両者ともに歩み寄りを感じさせる報道が殆どありません。
     海外の紛争が増えているからこそ国内問題を落ち着かせる必要があるはずなのに、メディアにしても不思議なほど掘り下げようとの意思を感じません。
     様々な場面でメディアの質の劣化が見て取れます。


     余談ですが、年末年始の番組は(時間と電波の無駄としか言いようがない)中身の無いバラエティー番組だらけでしたし、NHKの紅白に至っては「視聴率の 獲得」だけがキーワードと感じるレベルで(それでも最低を更新しましたが)、うちの子供も録画して見たい箇所を数か所だけ観て直ぐに消してしまったようで す(苦笑)


     悲惨な過去を振り返れば沖縄へのこれまでの支援策では中途半端との印象が残ります。

     勝手を申し上げれば、まずは沖縄県民が「本土はそこまでやってくれるのか!」と驚くほどの支援やビジョンを示す覚悟が無ければ、安易に国防を口にするの も如何なものかと感じています。無責任な為政者のお蔭で本土も空爆を受けましたが、沖縄に至っては無差別殺戮と言えるほどの惨禍があったのですから。


     実は世の中の動き(金融を含む)とは、これらの積み残した問題の解決や、今後の課題への対処状況(姿勢)などが様々な形で影響しているのだと考えています。


     米軍基地への対応、年金(社会保障費)への対応、少子化対策、対外(領土など)問題、特に政治改革(政治資金規正法や票格差是正)や行政の透明化(構造 改革)などなど・・・。これらの「すべきこと」を一歩ずつでも進めていければ経済の活性化も期待でき、金融市場も長く成長をするのでしょう。

     これらの「すべきこと」をゴキブリの都合で先送りするから景気も金融市場も正常化せず、株式市場もいつまでも博打場の地位に甘んじ続けているのでしょう。


     昨年の杭打ち偽装の問題も東芝の不正も全ては組織トップの問題です。今年こそ国を動かすトップである国会(議員)の質の向上が求められます。


     さて、新興国のバブル崩壊(加えてリーマンショック)、資源価格のピークアウトを経てから今年で8年目となります。原油価格も相当下がりましたし、今年 は資源価格のボトムを探す時期に入るのではと考えています。思わぬタイミングで新たにサウジとイランの対立がクローズアップされましたが、そろそろこれ以 上の原油価格の下落を受け入れられないと判断されたことによる新たな動きが出てきているのかもしれません。


     世界の資本主義体制が維持されるという大局に立てば、中国を筆頭として新興国の盛衰が今年最大の関心事になると思われます。紛争が拡大している中東につ いては、西側が勝手に引いた国境線から新たな国境線を引き直すという長い時間と労力を必要とする段階に入ったと思われます。数年程度で解決する問題ではあ りません。


     米国を除く西側先進国や日本では労働生産人口がピークアウトした後の国力下落傾向に如何に立ち向かうかも問われます。


     これらの基本的なグランドデザインをイメージした上で、後半戦の投資に向かう事になるのでしょう。


     本年もよろしくお願いします。


    (街のコンサルタント)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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