昨年12月1日からの下落相場にようやく終止符が打たれたことで、ここからは時折の下振れはあっても中期的に、戻り相場に入ることになりそうです。
逸早く戻り相場をリードしたトヨタなどの主力銘柄に続いて、長期下落の銘柄群でまだほとんど動きのなかった銘柄群の中から業績面で安心感のある出遅れ銘柄に波及して全面高に移行するかどうかになります。
日経平均は為替に連動して変動していますので為替が一段の円安となるかまた円高に振れるのかによって一喜一憂の相場展開が予想されますが、トレンドの形成がポイントになります。
もはや1ドル=116円台には戻ることはなく、あっても1ドル=119円台程度となり、日経平均の下値は限定的になってしまいます。
1月21日の安値16017円から1月29日の高値17638円へと日経平均は、短期間で10%ほどの上昇を見ましたが、様子見だった多くの投資家はまだついて行けてないのかも知れません。
17000円台では真空地帯の上げとなってしまいましたので本格的に関心が高まるのは今週からになります。
原油価格の先行きや為替相場、米国金利、中国経済の先行き不安、上海株相場の先行き不安など依然として不透明感は残っているため引き続き今後も時折、下振れは見られるかと思いますのでリスクマネーはそうした下振れで投入するスタンスが求められます。
日経平均の安値は昨年は1月16日の16592円でしたが、今年は1月21日の16017円に暫定的ながらほぼ確定したと言っても良いかと思います。
問題はいつのタイミングで日経平均が6月高値2万952円を突破するのか、ないしは戻り高値をつけにいくかになりますが、指数はほぼ為替相場に連動していますので株式相場のことは為替に聞けということで良いかと思われます。
すなわち、日経平均16000円割れ寸前(先物は15900円をつけた?)では為替は1ドル=116円割れを演じ、為替が1ドル=121円台となると1万7600円台をつけたので、今後もそうした為替の変動次第ということになります。
これまでの円安のピークは8月の1ドル=125.28円で、この前後で日経平均はピークをつけましたので今回も日経平均が高値を突破するためには、為替相場が1ドル=126円台から130円台まで進展することが必要となります。
為替相場は2011年10月の1ドル=75.5円で円高のピークを打ち、昨年8月の1ドル=125.28円まで65.9%の円下落となった訳ですが、こ れによって日経平均は2011年11月の安値8135円から昨年8月までの20952円まで2.57倍にまで上昇したことになります。
単純計算では円が1円円安となれば日経平均は、257円上昇するということになります。
今回は1ドル=115.9円から121.6円まで5.7円ほど円安に振れましたので日経平均に換算して1465円になり、16017円でボトムをつけた日経平均は、1万7482円となり、ほぼ時価はそれに見合った状況です。
為替の短期的な行き過ぎがその後修正されましたので、NY株高を受けた週明けの日経平均は強い動きでスタートするかも知れませんが、すぐに為替に連動した動きに変わると考えられます。
今週は指数よりもどちらかというと出遅れた個別銘柄に関心が向くかと思われます。
為替がまた一段と円安に振れるとなれば日経平均は再び何事もなかったかのようにあっと言う間に1万8000円台をつけることになるかと思われます。
基本的には半値戻り水準(日経平均19000円)を目標にした取り組みが基本です。
引き続き為替を見ながら全体相場動向と個別銘柄の値動きを見比べて売買に努めることがポイントと言えるでしょう。
(炎)
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