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配当取りシーズンを迎えて
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配当取りシーズンを迎えて

2016-02-24 00:02
    本来なら企業価値を見定めながらの株式投資の筈ですが、このところは需給や為替変動、原油価格動向などに振り回されている状況が見られます。

     また、実際に為替が円高となって輸出依存型企業を中心にファンダメンタルズが悪化しての株安も見られます。

     投資家は投資している一定期間、資金が寝る代わりに配当金や値上がり益を得ることを念頭にリスクマネーを投じることになりますが、全体相場が極端に調整すると信用取引で買い支えられている個別銘柄も当然のごとく大きく影響を受けてしまいます。

     個別銘柄の中でも新興市場に上場する時価総額の小さな中・小型株は流動性に乏しく、担保価値の低落もあり信用の投げによる売りを吸収できないまま更に値を崩すという状況が見られます。
     本来は現物での取引を行うべきですが、大きなリターンを求めてリスクを覚悟して運用を行う一部投資家が思惑外れで売りに回るという現象がこのところの株価急落場面においても見られるようです。
     ネット証券を中心に安易に信用取引を利用した売買ができることが株価の急騰、急落につながることになります。

     また、現物投資に専念されている皆さんも、このところの市況悪化で資産の目減りが著しいものと推察されます。

     PERやPBRなど投資指標面での評価が低下する一方で、このところは企業側も株主への配慮から配当を増やしたり、株式分割を実施して流動性を高めようとする事例も見られます。
     また、ソフトバンクが発表した大量の自社株買いも市場にインパクトをもたらすと思われます。


     しかしながら、IPOしたばかりの新興企業の多くは発行済み株式自体が少なく、自社株買いは考えられません。
     このため、上場時の株価が何らかの理由で急落し上場時の株価が半値以下、3分の1以下となっても、なす術もなく、株価の下降トレンドを止められない状況が続いています。

     また、上場企業は増配に加えて様々な株主優待制度の採用で個人投資家に恩恵を与えようという動きも盛んです。

     投資家の皆さんは各自の工夫を凝らしてメリットを受ける機会を得ようとしていますので、株安トレンドはいずれ均衡して参ります。
     日銀によるマイナス金利政策の発動で、運用の矛先は比較的高い利回りを求め、安定したリターンが得られる投資対象に向かうものと考えられます。

     現在の株式投資では平均2%程度の配当利回りが得られますが、ほとんど金利のつかない銀行預金に代わり、多くの投資家が高い配当利回りを求めて株式市場に目を向ければ、株価は底堅い展開に変わってくると期待されます。


     3月決算が近づいて参りますので、この局面では配当利回りを下支え要因として株価の下値固めを期待したいと思います。


    (炎)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)



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