一時期、『週刊少年チャンピオン』を購読していたのですが、その時に連載していたのが『おまかせ!ピース電器店』と『オレンジ』でした。ちなみに、画像をクリックした先では、『オレンジ』のKindle版が購入できます。
今回は、宇都宮徹壱公式メールマガジン「徹マガ」から、注目記事を紹介する。
4月16日配信の143号と4月24日配信の144号では、前後編に分けて、愛媛FC「非公式」マスコット・一平くんへのインタビューが掲載されている。インタビューは業界初とのこと。また、インタビューには、一平くんのマネジャーである有限会社KFDの久保芳秀氏も同席している。
一平くんのプロフィールは、以下のように紹介されている。
一平くん(いっぺいくん)
愛媛県中予出身。年齢3カ月。
愛媛FCの熱烈サポーター。クラブスポンサーである「ゆうゆう亭」のマスコットだったが「無断欠勤が続いた」として解雇され、現在は求職中。
09年3月の対セレッソ大阪戦の試合前に開催された「ゆるキャラ徒競走大会」に出場し、レース中に肉離れを起こしてタンカで運ばれる映像は全国のサッカーファンに衝撃を与え、以来カルト的な人気を誇るようになった。
趣味は愛媛ため池めぐり。夢は世界のため池めぐり。
愛媛FCには、オ~レくん、たま媛ちゃん、伊予柑太という、漫画家・能田達規先生による「公式」のクラブマスコットが存在しているため、愛媛FCとは、何となく関係のある存在ということになるだろう。
◆互いが「共存」できる環境を大事
インタビューは、2013年3月26日にヨルダンで行われた日本代表戦についてから始まる。「なぜ、日本代表?」と思うかもしれないが、インタビューでは、その点にも回答している。キャラクターなので、はぐらかした回答をしているが、どうやら「いきおい」だったようだ。ちなみに、現在の日本代表には、愛媛FC所属の選手は在籍していない。
また、スタジアム観戦の際は、後半45分ぐらいのタイミングで、スタンドを出るかどうかの判断をしているという。それは、「負け試合になってくると、マスコットの立ち位置がない」からだと説明する。いくら頑張って応援しても、「しょせん色もの」。他のサポーターを不快にさせる可能性がある場合は、試合終了よりも前のタイミングでスタンドを去るように心掛けているという。こうした苦悩は、「非公式」の一平くんに限らず、「公式」のマスコットにも当てはまるのではないか、としている。
そして、インタビューは、2013年3月20日に発生した「ロアッソくん事件」に及ぶ。一平くんは、ロアッソくんの行動が「不用意だった」可能性は示唆しつつも、「その理屈だと『暗がりを歩いている女の人が悪い』みたいな話になるんじゃないんかな~。暗がり歩いてる女の人に、何してもいいわけじゃないでしょ?」との見解を述べている。
結局のところ、サッカーの「観戦派」と「応援派」があるように、マスコットにも「容認派」と「不容認派」も存在する。互いが「共存」できる環境を作ることが重要ということになりそうだ。
◆意外と大変なマスコット事情
オマーンやヨルダンで応援を行い、6月にはブラジルで開催されるコンフェデレーションカップも観戦を検討している(要するに未定)という一平くん。インタビューでは、その活動資金に関する質問も行われていたが、遠征費は基本的に自腹とのこと。無料アプリからの広告収入などがあるようだが、そうした収入は微々たるもののようだ。
その一方で、有名になることで、今までは許されていたことが許されなくなり、行動を自粛するなど、「ちょっと、しんどくなってきたかな~(笑)」とも発言している。一平くんの言動に関して、愛媛FCにクレームが届くケースもあるのだという。
最近の潮流として「ゆるキャラ」や「ご当地キャラ」が持てはやされているが、「くまもん」や「ひこにゃん」は恵まれたケースだと指摘する。自治体のキャラクターは、「税金で動いている」ことも忘れてはならない。
こうしたマスコット事情に関しては、5月10日配信の『中川淳一郎の「お前ら、朝メシまえにまずはこれ読んどけ!」featuring「NEWSポストセブン」』18号にも、「『ゆるキャラ総選挙』禁断の舞台裏」、「ふなっしー『船橋市が公認NO!』」という記事に詳しく記されている。
◆宇都宮徹壱公式メールマガジン「徹マガ」/月4回/735円
http://tetsumaga.com/
◆中川淳一郎の「お前ら、朝メシまえにまずはこれ読んどけ!」featuring「NEWSポストセブン」/毎週金曜日/630円
http://yakan-hiko.com/nakagawa.html