えー「小児(しょうに)は白き糸の如し」なんてぇまして、お子さんてぇのは真っ白い糸だってんですな。周りの環境でいろんな色に染まっていくんだそうで……と、これは子供が登場する落語の定番のマクラで。『初天神』や『真田小僧』を始めとして、落語には子供が主要な登場人物の噺が、たくさんあります。あたしも師匠に教わった『初天神』は、学校公演なんかでよく演(や)らせて頂いています。
 小児は白き糸の如し……確かにそうかもしれません。だから却って怖いですよねぇ。無垢ってぇのは残酷ですから。だから子供さん相手の高座でも、手は抜けませんのさ。
 ま、それはさておき、のらりくらりと。 
週刊文春デジタル