週刊文春デジタル
お~い! 賢二! 七十九歳のお前だよ。こんなに長生きすることに驚いているだろうが、ここまで生きるのは、努力なしにできる数少ないことの一つだ(百歳の人に聞いても、「何もしていない」としか言わないだろう?)。なお、同じぐらい努力なしにできることは、死ぬことだ。
自分が歳をとるとは思ってもいないから関心がないだろうが、歳をとっても気持ちは若いよ。義務や仕事から逃げたり、何でも先延ばしにする気持ちは若いときと変わらず旺盛だ。
問題は身体だ。高さ三十センチの柵を飛び越そうとして失敗する。懸垂や腕立て伏せは一回もできない。真っ平らな地面で転ぶ。こうなった原因は、若いときからの鍛え方にある。若いときから、思い出したように腕立て伏せをしたり、トレーニングジムに入って三日でやめるなど、中途半端なやり方をしたが、いまからでも遅くない。歳をとるとこんな結果になるのだ。腕立て伏せもジムもやめろ。
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