杉咲花と若葉竜也。二人の名を目にして、心がときめいた『アンメット ある脳外科医の日記』だが、期待は満たされた。
 交通事故で脳に損傷を受け、この二年間の記憶を喪い、いまも一日で記憶が消えていく脳外科医、川内ミヤビを杉咲が演じる。
 彼女は早朝に目覚め、時計の裏に貼られたメモに従い、前夜に自分が書いた日記を丹念に読んでから、勤務先の病院に向かう。
 アメリカで腕を磨いた脳外科医、三瓶(さんぺい)友治(若葉竜也)が配属され、病院内に波乱が起きる。超高度な技術をもつ三瓶だが、仕事の虫で手術を何より優先させ、髪はボサボサ、服はヨレヨレでサンダル履きだ。 
週刊文春デジタル