お友達付き合いをさせてもらっている林真理子さんから、「週刊文春で藤田さんの連載始まりましたね」とLINEが来た。私は内心、ついに来たかと、見つかるべくしてこの人に見つかったことに胸が高鳴った。同じ雑誌で連載を始めたのだから当たり前である。
 連載の依頼をお引き受けした時に、真理子さんの連載のことはもちろん自分の頭にあった。文春の中で、いつも私はこの連載を一番にチェックしているし、書籍化された本も買っているくらいのファンだし、こんな風に何気ない日常を面白おかしく文章にすることが出来たらなぁと密かに憧れていた。
 ただ、自分の連載をいざ始めてみると、何を書けば正解なのか、そもそも正解があるのか、まだよく分からない。 
週刊文春デジタル