一時間座り続けていると、寿命が二十二分縮むという。
 これをテレビで見たとき、驚いた。それ以来、できるだけ寝転ぶようにしている。
 ふだん運動している人もしていない人もリスクは同じだという。運動してなくてよかった。
 三十分に一度は立った方がよいというが、もし本当なら、長時間座りっぱなしの棋士には注意勧告を出すべきだし、映画は三十分おきに休憩を設けるべきではないか。病院の待合室で三十分以上待たせるのも問題だ。これまで病院で座って待った延べ数十時間で奪った寿命を返してもらいたい(九十分授業でわたしが大学で教えていた分を返せと言われる恐れもあるが)。 
週刊文春デジタル