「スプリングフィールドでは不法移民が犬や猫を食べている! 住民のペットを!」ドナルド・トランプ前大統領は9月10日のテレビ討論会でそう口走り、たちまち「犬や猫を食べている」は流行語になった。
「食べてません!」オハイオ州スプリングフィールドの市長(共和党)は噂を否定。たしかに同市には現在2万人のハイチ移民・難民が住んでいるが、アメリカ政府の一時就労許可を得て工場で雇用されている。犬や猫を食べる理由はない。
 だが、調査ではトランプ支持者の52%がこのデマを信じ、スプリングフィールドに押し寄せた。市の公共施設には爆破予告が続き、学校は閉鎖になった。
 このデマの出所はトランプの副大統領候補のJ・D・ヴァンス。彼はスプリングフィールドから車で1時間ほどの町ミドルタウンの出身だが、調べもせずに噂を拡散した。 
週刊文春デジタル