初めまして!ニコニコサポーターズSmileSの真野 翔(♪ミュツタカ♪)と申します。普段は歌ってみたの投稿や、ピアノ弾き語りで生放送をしている傍ら、時々コスプレイベントでコスプレをしたり、カメラマンとして撮影をさせていただいております。今回は「池袋ハロウィンコスプレフェス2023」にコスプレで参加し、SmileSコスプレ部の初の対外活動として、事前にインタビュー取材・撮影をお願いしてご快諾くださったコスプレイヤーさんへ、取材・撮影をさせていただきました。
コスプレ部には、コスプレをするのが好きな人、コスプレイヤーさんを撮影するのが好きな人、女装が好きな人、装飾が好きな人など、いろんなメンバーが集まっています。今回の池ハロ2023では「ニコニコ×コスプレ」をテーマに、ニコニコでコスプレイヤーとして活躍しているユーザーさんをご紹介・PRしたく、取材・撮影させていただきました。
今回の #1 では、「Cosplayer Of The Year 2024」で見事「#コンパス部門」グランプリを獲得された紅蓮さんにインタビューをさせていただきました。各種審査を勝ち抜き、総合グランプリ決定戦のステージへ臨み、大役を終えた今のお気持ち、COTYの審査について、ニコニコというプラットフォームについて、そしてこれからの1年について、などを熱く語っていただきました。ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。
──今回池ハロは初参加で、きっかけはCOTYだと思うのですが、初の池ハロはどうですか?想像していた感じでしたか?
紅蓮:
思っていたより、カメラの数が多くて(笑)こんなに見られるんだ、撮られるんだ、と思いました。ステージに立っているときはもちろんのこと、降りた後でもたくさんの人から見られてるという感覚がありました。そういうところで、「やっと池ハロ来たわー!」という感じがしましたね。
私は今まで一度も池ハロに参加したことがなく、唯一参加するタイミングがあったのはコロナの影響で中止になってしまった2020年の時で、オンライン開催だったこともありリアルの熱気が全然分からなかったので、「こういう場所なんだ!」ということを改めて知ることができました。
スマホゲーム『#コンパス 戦闘摂理解析システム』に登場する『ルチアーノ』に扮する紅蓮さん
撮影:ふわっふう
──多くのレイヤーさんとカメラマンさんがイケサンパーク内にいて、コミケみたいな雰囲気もありますよね。
紅蓮:
コミケはコミケで独特な雰囲気がありますよね。池ハロはコミケよりもっとフレンドリーなイメージがありました。どちらの会場も魅力にあふれるレイヤーさんがたくさんいますが、個人的には、池ハロの方が私の性に合いましたね。
──コスプレイベントだから、というのもあるかもしれませんね。では次にCOTYのお話を聞かせてください。今回COTYのエントリーは何回目ですか?
紅蓮:
COTY2021が初参加で、今回が2回目です。その時はビター部門でグランプリをいただきました。実は元々 #コンパス部門でのエントリーだったのですが、審査途中で落ちてしまい、ルール上の仕様でビター部門で通過という形になったんです。ただ、私としてはどうしても、大好きな作品の部門である #コンパス部門でグランプリになりたかったという気持ちがありました。
いただいた賞はとても嬉しかったのですが、それとは別に、私自身の努力がまだまだ足りないなあ、と。だからこそ、2回目の今回こそは 、本来の戦いの場であった #コンパス部門でグランプリを取りたいという思いがありました。そして「ルチアーノしかやらない!ルチおじでもう一度グランプリ取ってやる!」という気持ちも胸に。あと、本音と欲を言えば「#コンパス」という公式の名前を合法的に背負えることに魅力を感じましたね(笑)
──たしかに魅力的ですね!ステージの自己PR内で話していたメイクを完成させるのに5年かかったという話が衝撃的だったのですが、ルチアーノのコスプレをやろうと思ってからは5年は経っているということですね!
紅蓮:
そうですね、コスプレ歴は13年で、うち5,6年くらいは #コンパスにハマっています。最初の1年はただのファンに過ぎなかったのですが、2年目あたりから #コンパスのキャラのコスプレを始めました。それが、ステージでお見せしたキャラ・ルチアーノだったんです。
好きなキャラはとことん極めたいタイプなのですが、今まで私がしてきたコスプレは見た目が若いキャラばかりで、おじさんのメイクは全くしたことがなかったんです。だから最初の頃は本当にメイクが酷くて、全然おじさんに見えませんでした。
ルチアーノの衣装を増やしていく中でどの化粧品をどう使ったらどう見えるのか、その時の全力の技術でメイクに挑戦し、いざ写真でその全力を見たときに「全然ダメだ…」となり、次はさらに試行錯誤しメイクを変え…ということを繰り返していたら、気づけば5年経っていました。
やっと最近になって「このメイクいいな、次もこのやり方でやってみようかな」と思えてきて、安心してルチアーノの顔を作れるようになりましたね。もちろん今でも、フェイスシャドウの入れ方を工夫したり、別のパレットを使ってみたりしながら、日々おじさんメイクを進化させています。
COTY2024 総合グランプリ決定戦のステージで熱弁する紅蓮さん
撮影:真野 翔
──メイクは研究を重ねて、今に至ったということですね。次に衣装や棺のお話も聞かせてください。これは自作ですか?
紅蓮:
私は造形や服飾が飛びぬけて得意なわけではないので、#コンパスが大好きな友人・フォロワーさんに衣装などを手伝ってもらっています。布地・銃・ウィッグを手伝ってくださる方、材料を提供してくれたりアドバイスをくださる方など、本当にたくさんの方の愛が私のコスプレ姿に詰まっています。そのすべてを背負うつもりでステージに立ちました。
ただ、ルチアーノの特徴である棺だけはどうしても自分で作りたい、という譲れない思いがあったので、これだけは何が何でも1人で作ると決めて頑張りました。
紅蓮さんが制作された棺
真ん中で分かれるように制作されており、可搬性が考慮されている
撮影:ふわっふう
──素敵なお話ですね。そうなると、さまざまなこだわりポイントや好きなポイントがあると思いますが、いかがですか?
紅蓮:
この衣装で言えば、襟の部分と裏地の柄です。独特な大きさと形をしたこの襟を、綺麗に立てるのに苦労しました。また裏地は、ルチアーノが大好きな友人がひとつひとつ愛をこめてステンシルで総プリントしてくれました。
また、全体的なシルエットにこだわったので、資料とにらめっこしながら「その場にルチアーノを存在させるならこうだろう!」なんて言い合いながら作り上げました。私を含め、#コンパスを愛するオタクたちの努力が目一杯詰まっています(笑)
ステンシルで総プリントされた裏地
撮影:ふわっふう
──たくさんの方に支えられてここまで来れたということがよくわかりました。今回最終審査がニコ生審査でしたが、COTYの審査以外でニコ生での放送経験はありましたか?
紅蓮:
ニコ生自体はCOTYをきっかけに始めました。ニコ生の経験としては5年ほどですが、視聴自体はもう少し前からしたことがあります。
──COTYがきっかけですと、審査が終わった今はあまり放送していないかもしれませんが、今後COTYの審査とは関係なく、定期的にやってみたいと思っていますか?
紅蓮:
実はCOTYをきっかけにいろんな方に私の配信に興味を持ってもらえて、次はいつやるのかと聞かれることもありますので、これから先も定期的にできればと思っています。
私はSNSを主軸に活動しているので、ニコ生のように画面上でリスナーの方とコミュニケーションを取ったり、感想がその場で聞ける機会というのがあまりなく、リアルタイムの反応を楽しめるのがとても面白いなと感じています。
私にとっては、見に来てくれてる人がいる以上は、極上のエンターテイメントを皆さんに提供したいと思っています。見に来てくれたお礼に何かを返したいけど、物では返せないから、私の顔面で返すしかないんですよね(笑) なので、顔面で返すとなったら、せっかくだからついでにエンターテインメント的にも楽しんでもらって、「見に来てよかった」「あっという間の時間だった、もっと見たい」みたいな感じでまたリピートしてもらえたらと思っています。
また、COTYの審査中も「なんかこいつおもろいぞ」みたいな感じで、新規のニコニコリスナーさんに面白がって来ていただけることも最近増えたので、ぜひ定期的な配信を通じて、より多くの人に紅蓮おじさんを知ってもらいたいです(笑)
──今回のCOTYや今までの放送の中で、企画としてやると決めて頑張ったものはありますか?
紅蓮:
基本的には雑談配信ですが、今回のCOTYは逆に企画モノばかりになりました。定期的にやっているのはラーメンを食べる配信です。私が袋ラーメンを作って食べているだけの配信なのですが、これを見に来る人は全員、ラーメンを食べなければならないというルールがあります。
「今日くらいラーメン食べてもいいじゃん、ダイエットしている人も疲れてストレス溜まっている人も、今日ぐらいは紅蓮おじさんを合法的な理由にしてみんなでラーメン食べようよ」みたいな感じの、無茶苦茶な理由付けです(笑)
また、そのラーメン配信の前に「ラーメンに入れる具材がない、そうだもやしを入れよう、かといって買ってくるのは面白くない、じゃあもやしを作ろう!」と思い立って、配信の1週間前にもやし栽培キットでもやしを育て始めて、1週間もやしの成長をリスナーさんみんなで見守って、最終的にラーメン配信のときに収穫して食べる、みたいなこともやりました(笑)
他には、ハリーポッターに登場する百味ビーンズの実食会をやって、ゲロ味などのやばいビーンズを食べて画面から私がフェードアウトしたら、みんなが頑張ったねと花火ギフトを打ち上げてくれたりもありましたね(笑)
ほかにも、エモーションで遊んだりして楽しかったです。たとえば私が特定のエモーションを送ったら、どんぐりのエモーションを落として画面を埋め尽くしてください、みたいな。
ニコ生ゲームで盛り上がったりもしましたね。他の方の配信でも皆さんいろんなニコ生ゲームで遊んでいらっしゃるので、そこから新しいゲームや配信のヒントを得ることもあったので、とても良いツールだと思っています。私の配信の場合は「すやすやにゃんこ」、「つりっくま」、「サイコリーディング」、「スシネタ」という右から左にお寿司が流れていくだけの謎ゲームで遊ぶことが多かったのですが、たくさん楽しんでいただけたんじゃないかなと思っています。
──もらったコメントとかで嬉しかったものや、思い出深いエピソードはなにかありますか?
紅蓮:
私の配信に新規リスナーさんが来てくれた際、下に来場テロップが出ると、その瞬間に既存のリスナーさんがこぞってコメントで「ヘイラッシャイ!!」と出迎える謎現象がありまして、それが非常に思い出深いです。
私、何も言ってないのに、気づいたら配信が寿司屋みたいになってまして、リスナーさんが口添えて「ヘイラッシャイ!!オマエ、スシ!!」って言い合って盛り上がるものだから、最終的にご新規さんも私もみんな寿司ネタにされるというカオスな感じに(笑)
また、場が白けてきたら、呼び込み君(スーパーの食品売り場によく置いてある販促用BGMの機械)を鳴らすというよく分からないネタも流行りました。最終的には私の配信のイメージソングになっていましたし、何ならグランプリが決まった際には、呼び込み君をBGMにしながら金のくす玉を割りました。
そしたら、そういうのが妙な噂として広まっちゃって、私の配信に行ったらみんな寿司にされるぞ、呼び込み君鳴らされるぞと、COTYファイナリストの間で話題になってましたね(笑)
そもそも、私は配信中の見た目がおじさんキャラなので、「おじさんから女性の声がする、この配信はなんなんだ」みたいな感じで、初見さんが困惑するんですよ。それでも面白いぞと残ってくれる方が多くて嬉しかったですね。こういうカオスな部分を通じて、初めて来てくれた人も、ずっと見てくれる人も、みんなが仲良く楽しく面白く過ごしてくれている状況が目に見えて分かるのが、何よりも嬉しかったです。
──いいエピソードですね。さて、来年またCOTYが開催されるかどうかはわかりませんが、またチャレンジしてみたいと思いますか?
紅蓮:
まだ考えていないのですが、今はとりあえず、#コンパス部門グランプリとして私にできることに全力で取り組んで、もう少し落ちついた時に、これから先できることを考えてみたいと思っています。その時に私の中で、またやってみたい欲が芽生えそうであれば、違う部門に挑んでみてもいいのかな、と。
私にとってのCOTYサードシーズンが始まるかどうか(3回目のCOTYにエントリーするかどうか)は、私と、応援してくださる皆さんのこれからに多大に影響してくると思いますが、そこは未来の私がきっとなんとかしますので(笑)じっくりゆっくり考えていくので、長い目で見てもらえたらと思います。
──最後に、応援してくださった皆さんにぜひ一言お願いします。
紅蓮:
まずは皆さん、本当にお疲れ様でした。ごく普通の限界オタク(私)の、3年前のCOTYのリベンジをしたいという壮大なわがままに付き合ってくれて、ただ感謝の気持ちしかないです。「絶対、紅蓮さんをステージに上げてあげるから!」と言ってくれる方がたくさんいて、本当に励みになりましたし、「期待に応えなきゃいけない!絶対ステージに上がって、推してくれた分を返さなければ!」という正義感もずっと胸に抱えていました。
皆さん、私は、皆さんの「推し」として、ちゃんと何かお返しできましたか?私は大きな夢を叶えましたが、皆さんは、皆さんが夢見ていた景色は、「こんな私を見てみたい」と思って応援してくれたその答えは、ちゃんとそこにありましたか?
私を推してくれて、ステージに上げてくれて、幸せを掴ませてくれて、本当に本当にありがとうございます。皆さんが大好きです。皆さんからいただいた機会、全力で頑張っていきますので、紅蓮おじさんのこと、これからも見ていてください。必ず、皆さんを笑わせますし、楽しませます。推して損はさせません。これからもどうぞよろしくお願いします!
#コンパス部門グランプリを獲得し、トロフィーが授与された紅蓮さん
撮影:真野 翔
いかがでしたか。たくさんの方に愛され、支えられ、見事#コンパス部門のグランプリを勝ち抜いたことが伝わってくるインタビューでした。また、もやしを育てる、といったおもしろエピソードもあり、ニコニコ生放送における「生主」としてのバイタリティーの高さも伺え、これからの活躍がますます楽しみになりました。#コンパスへの作品愛・ルチアーノへのキャラ愛はもちろん、これからもニコニコ生放送での生放送を続けてくださることと、コスプレという文化、#コンパスという作品を一人でも多くの方へ届けて行ってくれることに期待したいと思います。ぜひ紅蓮さんのフォローもよろしくお願いします。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!Cosplayer Interviewの記事はまだまだ続きます。ぜひ次回号もお楽しみに!
2023年12月11日(月) 発行
インタビュアー・執筆:真野 翔(♪ミュツタカ♪)
撮影:ふわっふう、真野 翔
発行:ニコニコサポーターズSmileSコスプレ部
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