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仙台から浦和へ加入し、一気にブレイクを果たした。しかし、その道のりには確かな下地と、目標へ突き進む固い意志があった。浦和レッズの主軸としてトップスコアラーとなり、日本代表に選出されても、その向上心は一切衰えない。真摯に、ひた向きに、武藤雄樹の挑戦は続く。

[浦和レッズマガジン10月号掲載]

■新天地での飛躍は必然でもあった

 ベガルタ仙台から浦和レッズに移籍加入してからこれまで、武藤雄樹は全力で駆け抜けてきた。

 2011年に流通経済大学から仙台に加入し、今季がプロ5年目になる。だから、新人ではなく即戦力として浦和から請われ、新天地での飛躍を期した。その不退転の決意はシーズンイン直後のキャンプで如実に示されていた。

 2月の鹿児島キャンプの練習中に象徴的なシーンがあった。左シャドーのポジションに入った武藤が対角方向へフリーランニングすると、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督がすぐさま全体のプレーを止め、通