移植のために臓器が提供されたときに、どの患者にその臓器が提供されるべきなのか、そのあっせんを行っているのが公益社団法人 日本臓器移植ネットワークという組織だ。

ところがこの二年間に、あっせんの間違いが三回起きている。

臓器移植の信頼にもかかわる重要な事件なので、厚労省が立ち入りを行ったりして、再発防止のための処置を取らせることになった。

ネットワークは、東京大学医学教育国際研究センターの北村聖教授を座長とする第三者委員会を立ち上げた。

限られた時間の中でこの第三者委員会はかなりきちんと問題を追究し、報告書を6月9日に出した。

コンピュータがロジックに基づいて解を出すべきところに、不必要に人間が判断する部分が残されていて、それがミスにつながった。

ネットワークの組織内で、地域ごとに違ったやり方が残されており、統一した手順が定められていない。

現場とトップの間の意思疎通が上手くできていない。