今朝のメルマガは、加藤るみさんの「映画館(シアター)の女神 3rd Stage」、第28回をお届けします。
今回紹介するのは韓国映画の『三姉妹』。理不尽な現実を生きる女性たちを生々しく描いた本作に対し、「胸糞だけど後味は爽やか」と評するるみさんが思うこととは?
加藤るみの映画館(シアター)の女神 3rd Stage
第28回 『三姉妹』──理不尽な現実を生きる娘たち
おはようございます。加藤るみです。
最近引っ越しをして、三人暮らしが始まりました。
わたしは結婚していて夫が居ます。
そこにプラスわたしの姉がいて、三人暮らし。
この話は話すと超絶長くなるので、めちゃくちゃ割愛して話すと、わたしが大阪に引っ越した当初、実は姉も実家から犬を連れて大阪にやってきたんですね。
当初はわたしとふたりで犬の面倒を見るつもりだったんですが、すぐに犬が亡くなってしまったため、姉は家の契約の関係もあり大阪で一人暮らしを続行したんです。
そして、なんだかんだ姉も大阪で働きはじめ、わたしたち夫婦の近所に住んでいたこともあり、晩御飯を一緒に食べよう〜みたいな感じで頻繁に家に来てもらううちに、「もう一緒に住んだ方が良くない?」となったのです。
大阪という新しい土地に引っ越してきて、姉が居てくれたのは助かることばかりだったので、姉のことも考えてくれた夫には感謝しかないです。
このことを人に話すと、まぁ当たり前に珍しがられるというか「大丈夫なの?」って思われるんですが、全然大丈夫でむしろこの今の生活スタイルがそれぞれ楽しいと思っているんですよね。
よく言われるのが夫と姉の関係性なんですが、姉はわたしの夫を息子? みたいに思っていて、夫はわたしの姉と同級生なこともあり一緒にポケモンカード集めに必死になっていたりして、夫と姉の間にはまったく変な空気がなくて、友達であり家族って感じなんですよね。
自分で言うのもなんですが、ふたりとも強烈な加藤るみサポーターっていう感じで(笑)、「同志」って言葉が一番しっくりくるのかもしれないです。
わたしはふたりが仲良く居てくれることがとても嬉しいです。
それとやっぱり姉とは、姉妹しかわからない時間を過ごしてきたからこそ、仲が良いんだろうなと。
小さい頃はたくさんケンカしたけど、最近は姉妹で良かったと思うことが多いです。
夫には実のお姉ちゃんがふたりいて、今はわたしの姉もいて、女ばかりに囲まれてるからかとっても乙女です。
いや、でもその乙女っぽさは後天性というよりは先天性かも。
姉は夫のことを"天性のぶりっ子"と呼んでいます。
ある意味、三姉妹のような三人暮らし。
とっても楽しいです。
さて、今回紹介する作品は、韓国映画『三姉妹』です。
この作品は一言で言うと、二度とは観たくないけど後味は爽やか。
怒りや悲しみで感情をごちゃごちゃに掻き乱されたのに、観終わった後やけにスッキリするのです。
これは、わたしの中でなかなか珍しい感覚で言葉にするのが難しいんですが、特別良かったとか好きだとかは思わないけど、ちょっとだけ未来が明るくなるような、そんな気がした映画だったんですよね。
それに、韓国ドラマ好きであれば、「おっ!」と、テンションが上がるキャストたちにも注目です。
長女役は『愛の不時着』で北朝鮮の人民班長を演じたキム・ソニョン。
あのお喋りおばさんのキャラクターが強烈に焼き付いています。
ちなみに、監督は彼女の公私にわたるパートナーである、イ・スンウォンです。
タイトル通り、韓国・ソウルに暮らす三姉妹の物語です。
長女のヒスクは、別れた夫の借金を返しながら花屋を営み、変なロックバンドにお熱で反抗期真っ盛りの一人娘・ボミと一緒に慎ましく暮らしている。だが、そんな彼女の体にがんが見つかる……。
次女ミヨンは、熱心に教会に通うクリスチャンで、大学教授の夫と一男一女に恵まれ何不自由ない生活を送っている。だが、夫の不貞行為によって幸せな家庭が崩壊していく……。
三女ミオクは、絶賛スランプ中の劇作家。食品流通業の夫の後妻となり、夫の連れ子である息子と三人で暮らしている。だが、昼夜問わず酒浸りで自暴自棄に……。
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