YURIKOファースト」なTOKYOにお届け「あとは自分で考えなさい。」連動ブロマガ「だから、言わんこっちゃない!」1019日号!


 

タイムシフト視聴予約 http://live.nicovideo.jp/watch/lv278729157


 

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昨日1018日(火)スタジオ生出演「生島ヒロシのおはよう一直線」文字起こし


http://nippon2014be.hatenadiary.jp/entry/2016/10/19/105124


 

10月で2年目に突入「たまらなく、AOR」 http://tanakayasuo.jp/aor


昨日1018日深夜放送分radiko1025日まで再生可能)


http://radiko.jp/#!/ts/YFM/20161019000000


前回1011日放送分 文字起こし&楽曲の余韻


http://nippon2014be.hatenadiary.jp/entry/2016/10/13/230031


 

「たまらなく、AOR」文字起こし 


http://nippon2014be.hatenadiary.jp/archive/category/FM%20Yokohama%20%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%80%81AOR 


「たまらなく、AOR」ジャケ写&楽曲一覧 


http://blog.fmyokohama.jp/aor/2016/08/post-5f8a.html


「モーニングCROSS」「生島ヒロシのおはよう一直線」等、出演番組の文字起こし


http://nippon2014be.hatenadiary.jp/


 

この後のメディア出演情報 http://tanakayasuo.me/media


ロッタ写真館 


http://tanakayasuo.me/lotta http://tanakayasuo.jp/lotta


 

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米山隆一の10年先のために:知事選立候補~現在と未来への責任~


http://www.election.ne.jp/10840/99166.html


私はかつて原発推進派でした。但しそれは、「現状を容認するのではなく、より安全で、より安心な原子力技術の開発で問題を解決すべきだ。」と言うものでした。


しかし、福島第一原発事故と、その後5年経った今でも、全く事故収束の目途がつかない現状を見て、私は意見を変えました。我々は、原子力発電という技術に伴う危険の全像を全く理解していなかったのです。私は、福島第一原発事故の原因とその発生プロセスの徹底的な究明、事故の健康への影響の徹底的な究明、そして万が一事故が起こった場合の安全確保(避難)の手段の徹底的な究明の3つの究明がなされない限り、再稼働の議論は始められないという泉田知事の路線は、現在と、そして未来の、県民の命と健康に責任を持つものとして当然だと思います。


 一方私は知事選が、原発問題のワンイシューで争われるべきだとは全く思いません。原発問題は勿論とても重要な問題ですが、本質的にはリスク管理の問題であって、何かの価値を生み出し、提供するものではないからです。


新潟次期知事、原発再稼働「現状では認めず」 議論には含み 


http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB17H03_X11C16A0MM0000/?n_cid=SPTMG002


 

米山隆一の10年先のために:あの時原発は止まっていた-今こそ原発再稼働を!


http://www.election.ne.jp/10840/89757.html


ぜひ、原則すべての原発を、再稼働すべきと考えます。


 


 理由は、原発が「絶対安全」だからではありません。あまり言われていないことですが、「原発は確かに危険ではあるが、運転を停止していても動かしていても、ほとんどその危険性は変わらない。」からです。


よくよく思い出していただきたい。


あの地震で、津波で、原発は壊れたでしょうか?おそらくみなさん、「当然大きく破壊された」と思っていると思いますが、その一般のイメージとは全く異なり、答えは「No」です。あれだけの、1000年に一度の地震・津波でも原発は破壊されなかったにもかかわらず、その後の電源の喪失により、原発は、自らのエネルギーによって破壊されたのです。


ではその「破壊」の時、原発は「稼働」していたでしょうか?こちらもみなさんおそらく「当然稼働していた」と思われると思いますが、答えは「No」です。地震直後、福島原発全機は破壊されることなく、「正常に停止」していました。


あの事故は、極めてシンプルに、原発「正常停止後」に、停止状態でもなお電力による冷却を必要とする原発に電力を供給するシステムがなくなったがために、起こったものです。


 


 要するに今回の事故を極めて冷静に判断するなら、実はこれは、「原発は地震・津波に対して極めて安全であったが、電源喪失には非常にもろかった」ということであり、「電源喪失による自己崩壊のリスク」は、一度燃料棒を原子炉に入れてしまったら、稼働していようがいまいがほとんど変わらないどころか、燃料棒を原子炉から抜いて、貯蔵庫に入れておいてさえ、大差ないということになります。


 


 そうであるなら、原発の安全性を高めるために早急に行うべきことは、ほとんど完全に安全であることが立証された原子炉を停止して、クーラーを止めて汗をだらだらかきながら「点検!異常なし!点検!異常なし!」というチェックを1万回繰り返すことではなく(原子力の安全性のチェックというのは、基本こういう作業です)、日本の英知を結集して地震でも津波でも喪失しない副電源を、全原発に設置することであると思われます。そして、あの津波でも、民間のコンクリートの建造物が普通に残っていたことから判断すると、その作業はさして難しいものではなく、原発の広大な敷地の一角に6階建てくらいのコンクリートの「副電源タワー」を作ればよいということに尽きるように思えます。


 


「一度でも間違いを犯したら、原因も精査せずに撤退する」ことになってしまったら、我々は、一切進歩することができなくなってしまいます。


ギリシャの昔、プロメティウスから火をもらい、我々は文明を発展させてきました。その過程で多くの犠牲を生んできたけれど、くじけることなく創意工夫を続けてきたからこそ、我々の文明はここまで来ました。「原子の火」も、同じ火です。我々が使えないものであろうはずがありません。


 


 私は、今こそぜひ、日本中の英知を結集して、「安全な原子炉」を作り上げていただきたいと思います。


そしてその為には、原子炉のリスクを減らすのに何の役にも立たない「運転停止―点検」を行い、ほとんど忍耐そのものに価値を見出しているような「節電」に身をやつし、疲れた体と、暑さと汗でぼんやりした頭で、気力を振り絞って考えるよりは、さっさと「副電源タワー」を作って安全性を格段に向上させた原発を再稼働させ、豊富な電力で快適に保たれた自宅でゆっくりと休んだ後、冷房の効いた静かなオフィスで、スパコンでもマックでもガンガン動かして取り組んだ方が、はるかに良い結果を得られると、私は思います。


 

「維新」原発政策混乱 小選挙区候補は「原子力賛成」http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-02/2012120202_01_1.html


1日にJR新潟駅前で行った街頭演説では、小選挙区候補者から「原子力賛成」発言が飛び出しました。 同党新潟5区候補者・米山隆一氏は「橋下代行が来る前にいっちゃいますけど」と前置きし、「私自身はすいません! 原子力賛成!」と述べました。「30年たったら技術は良くなる。ドラえもんも鉄腕アトムも原子力だ。もう30年かけて世界で一番安全な原子力をつくろう」と強調。原発政策をめぐる党内の混乱について、「フェードアウトだったり、しないといってみたり、どうなってんねんとみなさんも思っているだろう」と国民からの批判を懸念。「私たちはしっかり考えているから、はっきりしないスタンス(立場)になっている」などと、無責任な弁明に終始しました。


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再稼働「県民投票も選択肢」と米山氏


 新潟県知事選で初当選した米山隆一氏は18日、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働対応について「県民投票は、最終的な意思決定の場合に、考慮すべき選択肢の一つだ」と述べた。10/18 18:30


 

新潟知事選、国と東電の誤算 再稼働のシナリオ揺らぐ


http://www.asahi.com/articles/ASJBJ5JN4JBJULFA003.html


 

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同種ケーブル、23区内870キロ大規模停電


http://www.yomiuri.co.jp/national/20161014-OYT1T50064.html


都内の大停電「情報開示しない方がよいのでは」 山東氏


http://www.asahi.com/articles/ASJBF4SY4JBFUTFK007.html


高圧ケーブル700カ所、防火シートで覆わず 東京停電


http://www.asahi.com/articles/ASJBG670YJBGUTIL05K.html


東電停電 35年超の同型ケーブルが全長1000キロ


http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201610/CK2016101402000121.html


火災施設に「アスベスト使用」認める…東電一転


http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000085572.html


 


「日韓の女性が組めば大概男は服従する」 自民・二階氏


http://www.asahi.com/articles/ASJBG663YJBGUTFK013.html


91歳が滑落、犬と抱き合い寒さしのぐ 宮城、無事保護


http://www.asahi.com/articles/ASJBH5TSFJBHUNHB00Q.html


 

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実は大赤字?自治体「東京アンテナショップ」 銀座の超一等地に店を出せるのはなぜか


http://toyokeizai.net/articles/-/140358?utm_source=morning-mail&utm_medium=email&utm_campaign=2016-10-15


「バスタ新宿」のコンビニ賃料が激安なワケ 法律上は全体が「国道」という特殊な事情


http://toyokeizai.net/articles/-/140506



電通、労基法違反容疑で立件視野 本支社一斉抜き打ち


http://www.asahi.com/articles/ASJBG5TZ7JBGULFA03F.html


社員「過労自殺2度目なので…」 電通の労務管理焦点に


http://digital.asahi.com/articles/ASJBG5QVCJBGULFA032.html?_requesturl=articles%2FASJBG5QVCJBGULFA032.html&rm=1192

「全館10時消灯」 電通、社長が全社員に緊急メッセージhttp://www.sankei.com/affairs/news/161019/afr1610190005-n1.html


電通子会社も立ち入り 塩崎恭久厚労相「過去にも自殺者。極めて遺憾なケース」


http://www.sankei.com/affairs/news/161018/afr1610180007-n1.html



クリントン氏、トランプ氏に7ポイント差でリード=調査


http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN12E2JC.html


ウィキリークス、クリントン氏の金融大手向け講演内容を公開


http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN12G11B.html

アサンジ氏にネット使わせず=米大統領選に暴露メール影響-エクアドル

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101900488&g=int

 


市場長を格下ポストに退職市場長は給与返納も


http://www.yomiuri.co.jp/national/20161014-OYT1T50102.html


豊洲問題、水銀検出の原因わからず 専門家会議が初会合


http://www.asahi.com/articles/ASJBH5FJBJBHUTIL00V.html


東京五輪、当初予算の6倍の2兆円に…破綻したコンパクト五輪、「引き算」の五輪で


http://biz-journal.jp/2016/09/post_16743.html


「チーム小池」なぜメンバーの名前と報酬が公開されないのか? 長谷川幸洋


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49946


 

 

鬼怒川決壊きょう1年 突然消えた堤防強化策 国交省OB「ダム推進のため」


http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016091002000156.html


 参考資料

鬼怒川決壊の真犯人は誰か!?予防医学としての治水こそ新しい公共事業

http://www.nippon-dream.com/?p=15069

脱ダム製作の哲学と実践

http://tanakayasuo.me/archives/19549


ANA・日航、地域航空会社の統合検討 
共同運航で採算改善


http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ14HWG_U6A011C1MM8000/?n_cid=NMAIL003


地域航空会社 路線維持に公的資金 


http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ14HWQ_U6A011C1EA2000/


MRJ出現に「まさか緊急着陸とは」能登空港


http://www.yomiuri.co.jp/national/20161015-OYT1T50005.html?from=y10

三菱重工が大型客船事業から撤退 納期遅れで2400億円超の損失

http://www.j-cast.com/2016/10/19281195.html

 

 

三菱自会長にゴーン氏 日産、益子社長留任を要請 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18HZD_Z11C16A0MM0000/


【南スーダンの現実】報道特集・金平キャスター「稲田防衛大臣の7時間の視察では決して伝わって来ない厳しい現実をお伝えします」


http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/23167


南スーダン、1週間で60人以上が死亡 政府軍発表


http://www.asahi.com/articles/ASJBH54NHJBHUHBI00T.html


 

稲田防衛相の控訴棄却週刊誌記事巡る名誉毀損


http://www.yomiuri.co.jp/national/20161012-OYT1T50060.html?from=yartcl_outbrain2



蓮舫氏、国籍選択宣言は今月7日…法務省指導で


http://www.yomiuri.co.jp/politics/20161016-OYT1T50083.html


蓮舫氏、台湾籍説明が二転三転 幹事長「一貫性欠ける」


http://www.asahi.com/articles/ASJBK4RNHJBKUTFK009.html


台湾政府の許可証受理せず=蓮舫氏の手続き不備か-金田法相


http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101400770&g=pol


 


天皇陛下、6年前に強いご決意 「譲位」というお言葉明確に 「『摂政』じゃ駄目なんだ」と


http://www.sankei.com/life/news/161016/lif1610160017-n1.html



「リニア新幹線」


VERDAD」連載・「モーニングCROSS」・「憂国呆談」


http://tanakayasuo.me/archives/11480


 

リニア工事 JR「住民理解得られた」


http://www.yomiuri.co.jp/local/nagano/news/20161015-OYTNT50217.html


JR側、工事の都合強調 リニア、大鹿で住民説明会


http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20161015/CK2016101502000018.html


JR東海が大鹿で工事説明会


http://minamishinshu.jp/news/linear/%EF%BD%8A%EF%BD%92%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E3%81%8C%E5%A4%A7%E9%B9%BF%E3%81%A7%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A.html


大鹿村観光協、県道改良で県と懇談会 観光への影響を懸念


http://minamishinshu.jp/news/economy/%E5%A4%A7%E9%B9%BF%E6%9D%91%E8%A6%B3%E5%85%89%E5%8D%94%E3%80%81%E7%9C%8C%E9%81%93%E6%94%B9%E8%89%AF%E3%81%A7%E7%9C%8C%E3%81%A8%E6%87%87%E8%AB%87%E4%BC%9A%E3%80%80%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%81%B8%E3%81%AE.html


 

https://news.google.co.jp/news/rtc?ncl=dN56JqMvBPbdIwM5zcIaZpEzhy7hM&authuser=0&ned=jp&topic=p&siidp=null


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中国に秋波送るフィリピン政権の経済的打算


http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-toru-nishihama-idJPKCN12E0FI



ポルトガル、ソフトドリンクに「砂糖税」導入へ 約91億円増収


http://www.afpbb.com/articles/-/3104478


グーグル、ニュース記事に「事実確認」タグ導入


http://www.afpbb.com/articles/-/3104476


 

 


建設反対派を「土人」と暴言 10/19 12:01


 沖縄県東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯建設工事を巡り、現場を警備する大阪府警の機動隊員が、工事に反対する人々に向けて「土人」などと暴言を吐いていたことが19日、分かった。

機動隊員「ぼけ、土人が」 ヘリパッド建設抗議の市民に


http://www.asahi.com/articles/ASJBM3VKGJBMTPOB001.html?google_editors_picks=true


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◎★北方領土の日ロ交渉、進展に期待せずは59% 09/18 15:43
 共同通信社の全国電話世論調査で、ロシアのプーチン大統領が12月に来日する際の首脳会談によって北方領土問題が解決に向かうかを尋ねたところ「期待しない」は59・5%だった。「期待する」は37・5%。


 

北方領土の日本帰属にこだわらず平和条約締結を検討10/19 02:00


 安倍政権はロシアが「北方領土は日本に帰属する」と認めないままでも、領土が戻るなら平和条約を締結する方向で検討に入った。帰属確認にこだわらず交渉方針を見直し、新たな解決策を模索する。日本政府関係者が18日、明らかにした。



2島返還で平和条約反対 共産が官房長官に要請2016/10/18 12:52


 共産党の志位和夫委員長は18日、菅義偉官房長官と国会内で会い、北方四島のうち歯舞群島と色丹島が先に返還された段階で、ロシアとの平和条約が締結されることがないよう要請した。菅氏は「政府の立場は4島の帰属を解決して、平和条約を結ぶということで一貫している」と応じた。


 共産党の要請文によると「2島先行返還」について「あり得ることだが、その場合は中間的な条約と結びつけて処理」することを求めた。平和条約に関しては「領土問題が最終的な解決に至った段階で締結すべきだ」とした。



北方領土のあらまし


http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/990a28e2659f289e492572d4002a7e1a/$FILE/s0703.pdf

 



北方領土返還は「ない」・・・米国の意向受け60年間進展なし、露側の二島返還を封殺
http://biz-journal.jp/2016/10/post_16911.html


シベリア鉄道の北海道延伸を要望 ロシアが大陸横断鉄道構想 経済協力を日本に求める


http://www.sankei.com/politics/news/161003/plt1610030005-n1.html


北方領土、共同統治考えていない=菅長官


http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101700315&g=pol


北方領土 日米安保適用外に 返還後想定 ロシア要求


http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/international/international/1-0327096.html


101507:00 日ロ両政府が進めている平和条約締結交渉で、ロシア側が北方領土の島を引き渡すことで合意した場合、引き渡し対象となる島を日米安全保障条約の適用地域から除外するよう日本に求めていることが分かった。日ロ間で北方領土の「返還後」をにらんだ議論が具体化していることが明らかになった形だが、安保条約の「適用外地域」を設けることには、シリア情勢などでロシアと対立する米国が反発する可能性もあり、安倍晋三首相は難しい判断を迫られる。


 複数の日ロ外交筋が明らかにした。


 日米安保条約は第5条で、適用地域を「日本国の施政の下にある領域」と定めている。北方四島は現在、ロシアが実効支配しているため条約の適用外だが、返還が実現して日本の施政権が及ぶようになれば条約上は米軍が活動できるようになる。日本政府高官は「特定の島だけ日米安保条約の対象外とすることは極めて考えにくい」と話す。



北方領土でロシアとの共同統治案 政府検討 
ともに主権行使、12月首脳会談で協議探る


http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H52_W6A011C1MM8000/?n_cid=NMAIL001


2016/10/17 2:01


日本経済新聞 電子版

 日本政府がロシアとの北方領土問題の打開策として日ロ両国による共同統治案を検討していることが16日、分かった。最終的な帰属の扱いで対立する国後・択捉両島などでともに主権を行使する手法で、双方が従来の主張を維持したまま歩み寄れる可能性があるとみている。北方四島のどの島を対象にするかや施政権をどちらの国にどの程度認めるかなど複数の案を用意し、ロシア側との本格協議に入りたい考えだ。




 複数の日ロ政府関係者が明らかにした。5月のソチでの首脳会談で安倍晋三首相がプーチン大統領に示した「新しいアプローチ」による交渉の一環で、首相の地元・山口県で1215日に予定する首脳会談での協議入りを探る。ロシア政府はこれまでの接触で日本側の意向を一定程度把握しているもようで、課題の洗い出しの作業に入ったとの情報もある。


 日ロが北方領土問題を巡り共同統治による打開策で基本合意できれば、両国で結べないままでいる平和条約の交渉も加速するのは確実だ。


 日本政府は北方四島の帰属を解決したうえで平和条約を締結する立場だが、1956年の日ソ共同宣言に明記した歯舞群島と色丹島を引き渡す「2島返還」での決着を目指すロシア側との接点を探るには一定の譲歩は避けられないとみている。


 共同統治案を「引き分けによる解決を求めたプーチン氏の意向を踏まえた打開策」(首相周辺)と位置づける。4島を実効支配するロシア側にも譲歩を求める内容でもあり、プーチン政権は日本に要求している経済協力の進展も見据え、受け入れの可否を決めるとみられる。


 共同統治は複数の国家が合意により同一地域や住民に共同して主権を行使する。過去には英国とフランスが南太平洋のバヌアツで80年の独立前に実施した例などがある。


 日本政府は北方領土に共同統治を導入する場合、歯舞・色丹は日本に返還し、国後・択捉は共同統治とする案を軸に調整に入りたい方針。日本が強い施政権を確保することを条件に4島全域や歯舞・色丹、国後の3島を共同統治の対象とする案も用意する。


 どの島を対象とするかや、施政権の範囲は今後のロシア側との調整に委ねられるが、ロシアが4島全体の強い施政権を求める可能性もある。


 現在、北方四島にはロシア人約1万7千人が住み、日本人居住者はいない。共同統治を導入した際の施政権の行使については、まず元島民を中心に日本人の往来や居住を自由にし、北方領土に常駐する日本の行政官がこれを管理する方式の採用などが考えられる。


 ただ島内の日本人の経済活動や、警察権、裁判管轄権をどう扱うかなど詰めるべき点は多い。それぞれ自国の法律を自国民に適用するか、共同立法地域にするかも決める必要がある。共同統治地域を米国が日本防衛の義務を負う日米安全保障条約の対象とするのかも課題だ。首脳間で基本方針の合意に至っても、実現に向けた事務レベル交渉や立法化の作業は数年かかるとの見方が多い。


 一方、森政権時代の2000年代初頭に模索した歯舞・色丹の返還と国後・択捉の帰属の扱いを巡る協議を同時に走らせる「並行協議」案はとらない方針だ。日ロ関係悪化の火種が残るほか、事実上の2島返還の決着に持ち込まれるおそれがある。ロシア側も「過去に頓挫したアプローチはとらない」(日ロ外交筋)との意見が多い。共同統治案は4島の帰属を一括解決できる利点がある。


 ▼共同統治 国際法上、国家は自国の領域に排他的な主権を有しており、通常は複数の国家が同時に同一の地域に主権を行使することはない。共同統治は特殊な歴史的背景などを理由に国家が合意により条約を結んで例外的に同一の地域の住民に共同して主権を行使する。
 南太平洋の島国バヌアツが1980年に独立する前のニューヘブリデス諸島で英国とフランスが実施した例などがある。

 

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フィンランドへの山頂譲渡ならず、憲法が障害に ノルウェー


http://www.afpbb.com/articles/-/3104481


日本帰属確認こだわらず 「返還」を「引き渡し」に 政権、平和条約締結時 北方領土、方針見直し


 安倍政権は、ロシアが「北方領土は日本に帰属する」と認めないままでも、領土が戻るなら平和条約を締結する方向で検討に入った。領土移転が実現する場合、「ロシアが不法占拠している」との日本側の主張を前提とする「返還」でなく、譲渡を意味する「引き渡し」と位置付けられる公算が大きい。日本帰属確認にこだわらず交渉方針を見直し、新たな解決策を模索する。複数の日本政府関係者が18日、明らかにした。


 日本は従来、ロシアによる帰属確認を条約締結の条件としていた。だが「第2次大戦で取得した正当な領土」とするロシアに歩み寄らなければ、協議は進まないとの判断に傾いた。経済協力促進と中国へのけん制の両面から日ロ関係強化は必要とみて、新方針を含む「新しいアプローチ」で、12月のプーチン大統領来日をにらんだ事前協議を加速させる。


 具体的には歯舞群島と色丹島の「引き渡し」を定めた1956年の日ソ共同宣言を踏まえ、「2島先行返還」方式での打開を視野に交渉を進めるとみられる。プーチン氏も共同宣言の有効性を認めている。


 2島については、条約締結後、引き渡される際にロシアが日本への帰属を認めることを想定している。択捉島と国後島の扱いは継続協議とする案が浮上している。


 安倍晋三首相は、国内世論やロシアの出方を見極めた上で、12月15日の山口県長門市での日ロ首脳会談までに新方針を固める。双方が「主張は取り下げていない」と国内に説明できる内容で合意できるかが焦点。結果次第では世論の批判を受けることも予想される。


 関係者によると、首相は9月下旬までに、新方針を検討する考えを岸田文雄外相や外務省幹部らに伝えた。政府筋は「ロシアは正義の名の下に対日参戦し、堂々と北方領土を獲得したと考えている。戦勝国の彼らが歴史観を見直すことはあり得ない」と述べた。


 交渉方針見直しに着手した後の10月3日、首相は衆院予算委員会で、領土交渉に関し「4島の帰属問題を解決し、平和条約を締結する」と述べたが、日本帰属を日ロ間で確認するとの説明は避けた。ロシアの主張も取り込んだ「玉虫色」の解決案を念頭に置いているとみられる。


 従来の交渉方針は、1993年に日ロ首脳が署名した東京宣言で確定した。以降、日本は帰属が確認されれば、返還の時期や態様は柔軟に対応するとしてきたが、ロシア側は応じず、交渉は進展しなかった。


2016/10/19 02:00


http://e-wise.kyodonews.jp/index.php?screenId=00&procId=01&contentsId=12&newsKey=KN/220/K2/20161019/K2_20161018KK___0109600010.xml


解説 ロに配慮、苦肉の策 領土交渉方針見直し


 【解説】安倍政権が、北方領土の日本帰属をロシアが認めなくても平和条約を締結する方向で検討に入ったのは、北方四島を「対日参戦で正当に取得した自国領」と位置付けるロシアのメンツに配慮したためだ。ロシアの原則的立場を損なわない形で領土問題を進展させるための「苦肉の策」と言える。


 ロシアにとっての日本帰属確認は、日本側の「終戦時に旧ソ連軍の侵攻を受け、今も不法占拠が続く」(外務省)とする歴史認識を事実上受け入れることを意味する。「連合国の一員として正義の戦いに勝利し、合法的に獲得した」とする自国の歴史観を否定するのに等しく、ロシア側の目には「法外な要求」(日ロ関係筋)と映る。


 日本への帰属確認を前提にしなければ、条約締結のハードルが下がる可能性は高い。1956年の日ソ共同宣言は、帰属問題に触れない形で、歯舞群島と色丹島の条約締結後の「引き渡し」を明記している。少なくともこの2島を対象にした領土交渉の進展は見込めるようになる。


 問題は、残る択捉島と国後島だ。合わせると4島の総面積の93%を占める両島の扱いに関し、共同宣言は何も定めていない。ロシアの論理に当てはめれば、引き渡す道理も必然性もない。


 安倍政権の前には、こうした厳しい現実が横たわる。悲願の4島返還への道は依然険しい。


2016/10/19 02:00


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10/17 【北方領土交渉方針見直し】中国にらみ対ロ接近 首相、勢力均衡模索


 北方領土を巡り、安倍政権がロシアとの交渉方針の見直しに着手した。日本帰属を日ロ間で確認できなくても、領土が戻るなら平和条約を締結する方向で検討する。対ロ接近路線から透けるのは、強国ロシアとの関係を改善し、中国をけん制しようという戦略的意図だ。中国の台頭と米国の影響力低下でアジア太平洋地域の勢力バランスに変化が生じる中、安倍晋三首相は新たな「力の均衡」を模索する。


 ◆土台


 「大戦から71年たっても条約を結べないこと自体、異常な状況だ。領土問題を解決し、締結への努力を続けたい」。日ソ共同宣言60周年を翌日に控えた18日、岸田文雄外相は記者会見で、12月のプーチン・ロシア大統領来日時に交渉を前進させたい考えを強調。菅義偉官房長官は会見で、宣言の意義を「交渉の出発点」と説明した。


 日本帰属確認を条件としない新方針は、北方四島のうち歯舞群島と色丹島を日本に「引き渡す」としたこの宣言を土台に置く。宣言は「返還」という文言を盛り込んでいない。「大戦で獲得した正当な領土」と主張するロシアの立場を反映しているためだ。


 宣言に日本側の主張をどれだけ上乗せできるかが、12月15日の山口県長門市で開かれる首脳会談の焦点になる。


 首相が条約締結を急ぐ背景には「日本の国力を考えれば、中ロと同時にけんかするのは無理。対ロ関係を前に進め、中ロ関係にくさびを打ち込むのが現実的だ」(政府関係者)との認識があるとされる。


 ◆国益


 進展を期待している分野の一つが安全保障協力だ。2013年11月以来となる外務・防衛閣僚協議(2プラス2)の定期開催を視野に入れる。当時、日本は中国の海洋進出に懸念を示し、ロシアに理解を求めた。首相は表敬に訪れたラブロフ外相とショイグ国防相に、対中けん制の面で「大きな成果が上がった」と満足感を表明した。


 日ロ双方は今月13日にモスクワで開かれた「戦略対話」でも、安保協力を議論。首相の信任が厚い杉山晋輔外務事務次官は席上、チトフ第1外務次官と2プラス2再開のタイミングを巡り意見調整を図った。


 対ロ融和路線を後押しするのは「日米同盟は重要だが、国益に基づき日ロ関係を発展させるのは当然の話」(官邸筋)との受け止めだ。米大統領選で在日米軍基地の対日負担増要求や、環太平洋連携協定(TPP)反対論に注目が集まる現状が、こうした政府内の見方に勢いを与えている。


 プーチン氏の12月来日も、米国の政治日程を考慮したものだ。米国にとって12月は、新大統領選出後の政治空白期に当たる。プーチン氏と対立するオバマ大統領は退任を来年1月に控え、レームダック(死に体)化するのは確実だ。この時期にロシアとの関係を動かせば、日米同盟に「大きな影響は及ぼさない」(外務省筋)と予測する向きは根強い。


 ◆遠い道


 だが狙い通りに進むかは未知数だ。プーチン氏はウクライナ情勢で日米欧から制裁を受ける中、中ロ結束を誇示しようと中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席と会談を積み重ねる。9月には南シナ海で中国と合同軍事演習を行い、日米と神経戦を繰り広げる中国に肩入れした。日ロ関係の現状に関し、対中外交に携わる日本政府高官は「中国が警戒するレベルには達していない。道は遠い」と認める。


 日本の対ロ姿勢に米国の新政権が反発を強める展開も否定できない。外交のかじ取りは一段と難しさを増している。




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次期通常国会に法案提出 生前退位、年明けにも論点 菅氏、女性宮家は対象外


 菅義偉官房長官は19日の衆院内閣委員会で、天皇陛下の生前退位を巡る有識者会議の提言を踏まえた法案について「できれば(来年の)通常国会に出したいという思いは持っている」と表明した。会議で整理した論点を年明けにも国会に提示し、与野党の議論を受けて法案化作業に入る方針も明らかにした。「女性宮家」創設や女性・女系天皇に関しては議論の対象にしない考えを示した。


 菅氏が法案提出の時期や段取りについて言及したのは初めて。生前退位を巡る法整備に関し「内閣として国会に法案を提出する」と説明。同時に「できれば円満に早くと考えている」と強調した。政府は2018年の退位を想定し、早期成立を図る構えだ。民進党の岡田克也氏への答弁。


 政府は、皇室典範に規定がない退位について陛下一代限りとする特別法を軸に検討する構えだが、民進、共産両党などは典範改正を視野に入れた議論を求めている。岡田氏が法案について「なるべく賛否が分かれない形ができればいい」と指摘したのに対し、菅氏は「そうしたことが一番望ましい」と応じた。


 「女性宮家」創設などに関し、菅氏は「いろいろな意見があり、議論が拡散する。公務の負担軽減に絞って議論したい」と述べた。


 有識者会議は17日に初会合を開いた。天皇が高齢となった場合の負担軽減策や、生前退位を制度化する是非など8項目に関して11月に専門家から意見聴取し、論点を取りまとめる予定だ。


2016/10/19 12:20


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「表層深層」生前退位の有識者会議 天皇像、語れぬ政権 当座しのぎに傾く


 天皇陛下が強い意向をにじませた生前退位に関する有識者会議の議論がスタートした。象徴の役割を即位以来28年間問い続け、安定的な皇室の継続を願う気持ちを国民に直接投げ掛けられた陛下。安倍政権は現憲法下で想定されていなかった生前退位の是非検討と同時に、象徴天皇像の再構築も迫られる。だが有識者会議に至る過程をたどると、皇室の在るべき将来を語らず、当座しのぎに傾く政権の姿勢が浮かぶ。


 ▽荒療治


 「陛下が82歳とご高齢であることも踏まえ、公務の負担軽減などを図るため、どのようなことができるのか。専門的な知見を有する方々の意見も伺いながら、静かに議論を進めたい」。安倍晋三首相は17日の有識者会議で、メンバーに慎重な検討作業を求めた。


 天皇退位をどう考えるかという空前の議論は、陛下が8月8日に公表したビデオメッセージで本格化した。


 「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました」


 被災地への訪問や戦没者を追悼する「慰霊の旅」を通じ、国民に寄り添う象徴の像を築いてきた陛下。メッセージには「活動あっての象徴」という信念と、自身の歩みが確実に受け継がれることへの願いがにじんだ。


 発言が国政に影響を与えれば憲法に抵触しかねない立場と知りながら行動に出た意味を、宮内庁関係者は「政権の目を皇室改革に向ける『荒療治』だった」と語る。


 首相は陛下が望む改革に消極的-。宮内庁は2012年の第2次政権発足直後からこう受け止めていた。


 ▽意向


 陛下が生前退位の意向を示唆されるようになったのは、ある側近によると約6年前。天皇、皇后両陛下や皇族の相談役である宮内庁参与らが定期的に集まる「参与会議」の場で、宮内庁幹部らが、国事行為を代行する「摂政」の活用を勧めても「それでは駄目なんだ」と拒まれた。


 伝え聞いた安倍政権は「『そんなはずはない』と思い、深刻な事態に至っているとは認識できなかった」(官邸筋)。当初は現行制度での対応を検討し、精神や身体が重篤な状況に陥った際に限られる摂政の要件緩和にとどまっていた。


 関係者によると、内閣官房で退位の作業を進める極秘チーム設置の検討が始まったのは今年初めごろ。前年末、陛下が誕生日会見で「年齢というものを感じることも多くなった」と述べ、発言の真意に注目が集まった。


 看板もない地下の一室でチームが発足したのは6月で、予定よりも前倒しされたという。陛下の強い意向を読み切れなかった政権側の対応が後手に回った可能性は否定できず、首相官邸と宮内庁の連携不足が一因との指摘もある。首相が国政の状況を報告する内奏で「陛下が直接進捗を尋ねた」といううわさも関係者の間には流れた。


 ▽勝負


 「一代限りの対応としたい」。陛下のお気持ち表明を数日後に控えた8月。首相と会話した閣僚経験者は、陛下の願いとの間に相当な乖離を感じ取った。


 生前退位は明治以降では例がなく、恒久的な制度にする場合、退位の条件や天皇の意に反した退位を防ぐ仕組みなど詳細な検討が必要になる。首相が否定的な女系天皇や女性宮家創設などの課題にも拡大していけば、目指す憲法改正論議が遠のく懸念もある。


 擦れ違う陛下と政権の思い。宮内庁幹部は今後の展開をこう読み解く。「次の代も駆け引きは続く。そこまで見据えて、一家ぐるみで勝負に出たということだ」


2016/10/18 05:58


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10/18 【小池・バッハ会談】IOC、「小池改革」に待った 五輪会場見直しで急展開




IOCのバッハ会長(右)と会談した東京都の小池百合子知事=18日午後、東京都庁


 東京都の小池百合子知事が検討する2020年五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場見直しが急展開を迎えた。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は18日のトップ会談で「招致時の約束の実行」を強調。大会組織委員会や競技団体の反発を買ってきた「小池改革」に待ったをかけた。見直しの行方は都、政府、組織委、IOCの4者による作業部会に委ねられた。


 ◆招致のルール


 「東京が(13年に)招致で勝ったのは、非常に説得力のあるプロジェクト案を提出したからだ。(決定後に)この競争のルールを変えないことが利益にかなっている」。公開された都庁での会談で、バッハ会長は鋭い視線で知事を見据え、大幅な計画変更をけん制した。


 先手を打ったのは小池知事。「世論調査で80%以上の方々が賛成してくださっている」と自身が進める見直しへの高い支持を強調。「持続可能性」「レガシー(遺産)」といったIOCが好むキーワードを持ち出しながら、コスト削減の正当性をアピールした。


 これに対し、バッハ会長は「(招致計画の実行という)大原則を守ることにより、一緒にコストを見直していくことができる」と切り返し、他の関係団体との連携が重要と指摘。「選手が五輪の魂」と話し、見直しではアスリートの意見を重視する必要性も強調した。


 ◆空中分解寸前


 バッハ会長の提案で設置が決まった作業部会の意味を、組織委関係者は「混乱収拾のためのIOCの介入」と解釈した。国内の五輪準備態勢に入った亀裂はそれほど深刻だ。都の調査チームが見直しを提言する前に、小池知事が宮城県の村井嘉浩(むらい・よしひろ)知事と水面下で会談していたことが決定打となった。小池知事は「最終決定していない」と主張するが、同県の「長沼ボート場ありき」とも受け取れる行動に、都主導の見直しに反発を強めていた組織委は「極めて不透明なやり方」との非難声明まで出した。


 これに村井知事が反応し「組織委に不信感を持った。何でもかんでも、いちゃもんをつけているようにしか見えない」などと公然と批判を展開。小池知事も「透明にすべきことは(ほかに)たくさんある」と同調し、空中分解寸前の泥仕合へと発展した。


 ◆着地点


 そもそも、長沼への変更案には、都幹部からも改修が大会までに「間に合わないのではないか」との懸念がある。東京の準備状況を監督するIOCのコーツ調整委員長はボート競技の出身で、491億円の巨額整備費を理由に現計画の「海の森水上競技場」が建設中止となれば「コーツ氏の顔がつぶれる」(組織委関係者)との見方もある。


 さまざまな思惑が絡み合う見直しで、知事は今月中に都としての方向性を出す姿勢を示しており、その上で作業部会が議論することになる。


 都は18日になって「海の森」の整備費を設備の簡素化で300億円程度まで削減できるとの試算を示した。組織委幹部は現実的な着地点を「海の森の圧縮案ではないか」と予想する。



 一方で、15日に長沼ボート場を視察した小池知事は地元の熱烈歓迎を受けており「引くに引けなくなった」(都関係者)との声も。文部科学省幹部は「見直しに対する世論の支持率が高く、何らかの白紙撤回がなければ収まりがつかないのでは」との見方を示した。