ラーマガ限定「NAKED」#038
さんまらーめん 鈴木さん『さんま搾り かけらーめん』
ラーマガと人気ラーメン店によるコラボレーション企画「NAKED」。毎月1軒の人気ラーメン店がラーマガ限定ラーメンの「かけラーメン」を創作します。ラーメンの根幹ともいえる「麺」と「スープ」だけで食べさせる、作り手の技術と食べ手の味覚に挑むような究極の限定ラーメン。
第38作目は今年オープンした新店『さんまらーめん鈴木さん』が登場!店主の鈴木大友さんが創り出した一杯は、店のテーマでもある秋刀魚を効かせたNAKED。秋刀魚が乗っていないのに秋刀魚が明確に存在する孤高の一杯が完成しました。
山路力也
店主の鈴木大友さんは、他にはないユニークな視点でラーメン作りをしている孤高の存在である。中でも彼の店の看板メニューにもなっている「鈴木さんまらーめん」は、清湯醤油ラーメンの上に乗せられた「秋刀魚醤(ジャン)」を溶かしていくと、一気に普通の醤油ラーメンが秋刀魚味のラーメンになるというテクニカルな一杯。そんな鈴木さんからそういうギミックを排したら、一体どんなラーメンを作ってくれるのか。そんな食べ手としての興味が今回のオファーに繋がった。
他の店と同様に「麺とスープだけ」というルールのみで自由に作って貰ったが、やはり秋刀魚味のかけラーメンを作ってくれたのはこちらの思惑通り。ベースのスープは動物系と魚介系がバランスよく排されたもので、特に船橋特産であるホンビノス貝の優しい旨味が印象に残る。そこに自家製の秋刀魚香味油と、秋刀魚を焼いた時に滴り落ちる油を合わせたものを浮かべた。これによって秋刀魚が乗っていないにも関わらず、圧倒的な秋刀魚の存在感が明確に主張されたスープになった。麺は浅草開化楼に特注した全粒麺で、程よい縮れがスープとの絡みを良くしている。
焼いた秋刀魚の美味しさは誰もが知るところ。それが醤油と合うのも証明済み。そんな焼き秋刀魚の美味しさが上手にかけラーメンに表現されていると思う。レギュラーのさんまラーメンと敢えて同じ価格にしたところに、鈴木さんの気合いが感じられる。やや都内からは不便な場所かも知れないが、是非足を運んで頂きたい。
山本剛志
津田沼の「魚骨ラーメン 鈴木さん」のネクストブランドとして今年8月に開店した京成大久保の「さんまらーめん 鈴木さん」。今回のNAKEDでは、魚介にこだわる鈴木店主の真骨頂を、かけラーメンで表現していただいた。
ポイントは「サンマを塩焼きした時に落ちてくる油」と、通常メニューの「鈴木さんまらーめん」で使う「秋刀魚醤」を作る際にできる香味油と。これらを、鯖節、鰹節、ホンビノス貝、鶏ガラ、豚足などをベースにしたスープに合わせる事で、サンマの身はどこにも入っていないのに、「さんまラーメン」と言うしかない味にまとめられている。
麺は全粒粉をブレンドした細麺を浅草開化楼に特注。スープをよく掬い上げながら、全粒粉がそのスープを転がしてくれて、口の中に香りを広げてくれている。薬味は小口ネギでシンプルにまとめつつ、別皿にはスダチ。これを絞れば、サンマの塩焼きの世界がラーメンで繰り広げられる。魚介系ラーメンがそこかしこで見られる近年にあっても、個性に溢れた一杯。少し遠いが是非試してほしい。
【NAKED #038】
さんまらーめん 鈴木さん(千葉県習志野市大久保4-2-9/京成線「京成大久保」駅より徒歩8分)
「さんま搾り かけらーめん」750円
販売期間:11月15日(火)〜12月15日(火)
※一日10食限定メニュー
※売り切れの場合はご容赦下さい。
※「魚骨らーめん鈴木さん」(津田沼)では販売しておりません。
※ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です。