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「諦めること、諦めないこと」
コメ0
草の根広告社
34ヶ月前
他者に育てられた経験しかなかった頃のぼくは幾つになっても子供のままだった。ましてや一度も就職経験のない個人事業主。組織というしがらみの中で自分を押し殺したこともない。自分中心の人生。周囲には迷惑を被った人もいたと思う。それでも「人の気分は人の気分だ」とTheピーズの「何様ランド」を歌いながら自分中...
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「ありがとう、を言われて改めて気づいたこと」
コメ0
草の根広告社
37ヶ月前
「勤労を感謝されたの初めてじゃないかな」と妻が顔を綻ばせた。隣りで娘が笑っている。小さな手に「いつもありがとう」と書かれたキャンディー型のラッピング袋。中に紙粘土で作った自作の磁石が3個入っていた。 確かに言われてみれば、だ。30年以上社会人として働いて来たけれど、誰かに勤労を感謝されたことはない。...
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「責任ある消費者でいるために」
コメ0
草の根広告社
38ヶ月前
この夏の菜園は、最低の収量だった。 最大の理由は暑さだ。里山といえども草毟りができるような気温じゃなかった。来年以降もこういう日が続くならば夏場は除草用のロボットを遠隔操作するくらいじゃないと自然の猛威に太刀打ちすることはできないだろう。まあ、除草剤が使われているうちはそんなロボットが開発され...
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「ただいまとおかえりと」
コメ0
草の根広告社
41ヶ月前
ただいま、と言える誰かがいる。おかえり、と言ってくれる誰かがいる。ただそれだけのことがどれほど心の安寧を保ってくれているかをこの2年半しみじみと実感している。
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「正五角形を追いかけて」
コメ0
草の根広告社
42ヶ月前
如何にして手を抜くか。それが物事を持続させるコツだと言う話がある。理解はできるし、共感もできる。が、手を抜くかのって言うほど簡単じゃない。たとえば、畑だ。特に夏のこの時期は手を抜いたことが如実に表面化する。トマトは忙しさにかまけて剪定を先延ばしにするとあっという間にジャングルになる。キュウリは...
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「人は海辺での暮らしにどんな理想を描くのだろう」
コメ0
草の根広告社
42ヶ月前
人は海辺での暮らしにどんな理想を描くのだろう。朝、仕事の前にマリンスポーツを満喫したい。或いは夕暮れの浜辺をビール片手に散歩したい。どちらも暮らしという日常の中に海があるからこそ可能なことだ。が、暮らしは海辺でも仕事が都会にあるとそうは行かない。通勤に1時間半から2時間を要するからだ。仕事は日中...
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「2022年5月2日」
コメ0
草の根広告社
43ヶ月前
母を秋谷に連れてきた。久し振りだった。前に来てくれたのがいつだったか忘れてしまうくらい。大型連休の中日だった。平日朝の誰もいない渚。雨上がりの太陽を独占して光と戯れるたったひとりの孫を目を細めて見つめていた。 「五十年前に会社の仲間とこの海岸に来たのよ」 母はここに来るといつもその話をする。
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「2022年の車選び」
コメ0
草の根広告社
47ヶ月前
年末年始はいつも頭の片隅に車選びがあった。クリスマスの故障で車のない年末年始を余儀なくされたからだ。三浦半島の駅から離れた海辺の町で暮らす僕らにとって車はなくてはならない生活手段のひとつだ。せめてもの救いは仕事で三浦半島と東京を行き来する時期でなかったことくらいか。 故障した車は年明けに工場で...
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「2021年の小春日和」
コメ0
草の根広告社
48ヶ月前
小さな子どもが波打ち際を裸足で駆け回っている。十二月も半ばの小春日和。冷たい海風が吹き荒れる厳しい寒波と穏やかな陽射しが降り注ぐ日が交互に訪れるのが三浦半島の冬だ。時化と凪が交互に訪れるのが三浦半島の冬の海だ。
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「だらだらと年だけを取っていく」
コメ0
草の根広告社
48ヶ月前
東京での予定が立て込んでいるとき、ビジネスホテルに泊まることがある。狭苦しいホテルの部屋にいると、ついテレビをつけてしまう。どうしてだろう。3センチしか開かない窓越しの風景のせいだろうか。無機質なビル群と渋滞の列。コートの襟を立てマスクをつけて足取りを急ぐ息苦しそうな師走の人々。密閉性が高く音は...
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「邂逅という名のタイムトラベル」
コメ0
草の根広告社
49ヶ月前
時間というのは過去から未来へ、一方向に向かって流れていく。目に見えないその流れを捉えようと、人間は暦と時計を発明した。可視化することはできた。果たしてその流れを遡って過去に戻ることはできるのか。あるいは流れよりも早いスピードで未来へ行くことはできるのか。タイムトラベルという概念。それは実現でき...
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「15分だけの海で」
コメ0
草の根広告社
49ヶ月前
半島を出られなかった日々が嘘のようだ。ほぼ毎日東京に遠出している。まだ公共交通機関は使わない車移動だが、以前のような日々が戻って来たようでもある。そのことがうれしくもあり、あの凪のような日々が恋しくもある。ここ数日は時化続きだけれど、毎朝バックミラーの向こうに遠ざかっていく潮の匂いが恋しくなる。
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「いまここでできること、いまここでしかできないこと」
コメ0
草の根広告社
50ヶ月前
三浦半島から出られなくなって1年8ヶ月が経つ。厳密に言うと出ていないわけではないし、出ようと思えば出られるわけだけれど、出なくなった。
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「コンプレックスは受け入れると個性になる」
コメ2
草の根広告社
50ヶ月前
隠すよりも曝け出した方がラクなのかしれない。たとえば膨大な蔵書はクローゼットに仕舞い込むのではなく、背表紙が見えるように並べれば持ち主の個性を雄弁に語るインテリアになるように。隠すのではなく、曝け出して生かすこと。生まれて初めてパーマは、僕にそんなことを教えてくれた。
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「素晴らしく快適な眠りについて」
コメ0
草の根広告社
50ヶ月前
人生の3分の1は眠っているそうだ。ならば心地良い方がいいに決まっている。毎晩眠っている娘を見ているといつも思う。4歳児と張り合ってどうするんですか、というかかりつけ医は言った。1年ほど前。健診で気になることはないかと聞かれたときだ。娘のような無臭のバナナ便を出すにはどうすればいいかを質問したら、苦...
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「〈なければならないこと〉を〈たいこと〉に変える方法」
コメ0
草の根広告社
51ヶ月前
数年前の話だ。ネット通販で、コピーロボットを購入した。藤子不二雄の『パーマン』を読んだことがある人は知っているだろう。主人公がパーマンに変身して出動する際に、身代わりとして置いていく〈もうひとりの自分〉だ。
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「季節のうつろいがしんどくなってく」
コメ0
草の根広告社
51ヶ月前
老後はハワイに住みたい。若い頃は理解できなかったその欲求に今は共感しかない。海が美しいとか、空が広いとか、自然が豊かであるなどという理由ではない。
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「八月の雨とビートルズ」
コメ0
草の根広告社
52ヶ月前
2021年8月8日日曜 雨 なんだか見ていられなくなって、テレビを消した。静かになった部屋に雨と時化の波音だけが聞こえた。ビートルズの6th Al『Rubber Soul』をかける。窓の外は相変わらずだったけれど、ビートに揺れているうちに心だけは凪いでいった。
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「見えている世界がすべてじゃない」
コメ0
草の根広告社
53ヶ月前
2021年7月31日土曜 曇り時々晴れ 娘が心待ちにしていた夏休みの小旅行を延期した。4連休同様、浮き輪と水中眼鏡をつけた娘を連れて朝から海水浴。先日の台風で巻き上げられたせいで多少の濁りはあるものの、海は心地良く冷たい。凪の波間で何度も水平線と平行に泳ぐ練習をする。バタアシが少しずつ様になってきた。...