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母を秋谷に連れてきた。久し振りだった。前に来てくれたのがいつだったか忘れてしまうくらい。大型連休の中日だった。平日朝の誰もいない渚。雨上がりの太陽を独占して光と戯れるたったひとりの孫を目を細めて見つめていた。
「五十年前に会社の仲間とこの海岸に来たのよ」
母はここに来るといつもその話をする。
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